おかげさまでビジネスからプライベートまで、
さまざまな相談に乗ることがあるのだけれどさ。
その中で、
「ああ、みんなホント、マリーアントワネットだな」
って思うんだよね。もちろんワタシも含めて。
は?
ってなると思うけれど、これがまた
全員に当てはまることでさ。
たとえば、
とても素敵なパートナーシップに恵まれている人は
「え?どんな問題でも話し合えば解決するでしょ?」
「結婚した相手との相性が悪い?
それは自分の人生を甘く見た自業自得でしょう?」
とか言う。
おいおいおい!
みんながみんな、
そんなに自分の気持ちを冷静に言語化できるワケじゃないし、
相手の言葉をじっと傾聴できる人ばかりでもない。
また、そこまで結婚したかったワケじゃないけれど
まわりの「圧」とか、焦りとかで結婚した人も世の中には、いるんだよ!
ダイエットが得意な人は、
「え?食べなきゃ痩せるでしょ?」
「そりゃ ” Diet or Die ” って意識が足りないんだよ」
って、普通に言う。
体質とかあるやーーん!!!
食べちゃうって、あるやーーん!!!
メンタルがつよつよの人は、
「決めたらやる、それだけじゃないの?」
「ヘコむのは、単なる甘えで、ヒマなだけ」
とか、平気でのたまう。
あるやーーん!落ち込む時、あるやーーん!!
ポキってなるやーーん!!ポキってーー!!!
モテる人は、
「石原さとみさんがダメなら、
ガッキーとデートすればいいじゃない?」
「ニコってしてれば、いいんだよ」
って、普通に言う。
バグで、まぐれ、認めねーゼッテー
マジで?コレおま…全部生身で?
お金持ちの人は、
「え?だって、生きてればお金入ってくるでしょ?」
「人が喜ぶことをすればいいんじゃね?」
って、呼吸するように自然に言う。
今の仕事がヒットしないのなら、
ヒットする仕事をすればいいじゃない?
と、「それが分からんのだが―!!!」と思う民衆に
火あぶりを誓わせるように言う。
これだけじゃない。
「写真?サッと撮ればいいじゃない?」
「料理?パパっと作ればいいじゃない?」
「占い?あーなんか降りてくるじゃない?」
「文章?キーボード叩いてたら出来てる」
と、自分の得意とすることに関しては
全員マリーアントワネットだ。
そして、ビジネスに関しては
「自分がスゴイ!と思うことを提供したい!!」
「一部じゃなくて、全部を教えないと
言いたいことが伝わらないし、不親切だ!」
となって、マニアックすぎて欲しがられないものを
提供しがち。
みんなはパンが欲しいのに、
なんちゃらブリオッシュみたいな、特製ケーキを作りがち。
そこには「他の人より優れている」というプライドも
あるのかもしれないけれど。
なので。
まずは、
「自分の中にもマリーアントワネットがいる」
ということを自覚すると、良い事がある。
あなたのマリーアントワネットは、
出し方によっては人の神経を逆なでするかもしれない。
逆に、ひとつの才能で、コンテンツになるかもしれない。
寄り添って助けるか、
「ケーキを食べればいいじゃない」と言い放ってしまうか?
それによって、大きく人間関係や
豊かさが変わるかもしれないよね。
さてさて。
人は誰でも、
自分の中にマリーアントワネットがいるし、
パンを欲しがる民衆もいる。
世の中の主義主張のほとんどは、
「マリーアントワネットとパンを欲しがる民衆」のぶつかり合いだ。
そこに、
「マリーアントワネット側の、熱心に聴く姿勢」と、
「民衆側の、冷静に伝える姿勢」があれば、建設的になる。
逆に、
「マリーアントワネット側の、突き放した冷たい態度とシャッター」と、
「民衆側の、ヒステリックな訴え」になると、断絶される。
自分の中のマリーアントワネットに、あたたかな愛を。
自分の中の民衆に、冷静な知性を。
持っていたいものですわよね。
まぁ、ワタシの中の両者が、
どこまで歩み寄れているのかは自信ないけれど。
ではでは。