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予定調和を外す?壊す?崩す?

人の心にスッと入っていくような
コミュニケーションが上手い人って、いるよね?
 
 
いつの間にか、なぜか打ち解けた話が出来る人。
 
自然と、相手をオープンな気持ちにさせる人。
 
 
そういうコミュニケーションが上手い人がいると、
その場全体の雰囲気も良くなって、
とっても気持ちよく過ごすことが出来たりする。
 
 
 
私自身も、できるだけ気持ちのよい場にいたいし、
気持ちの良い雰囲気を作りたいから、
できるかぎりコミュニケーションについては
意識するようにしている。
 
 
 
その上で、特に大切なコミュニケーション技術の
ひとつとして
 
「予定調和を崩す」
 
というものがあると感じている。
 
 
 
 
 
予定調和の会話は、たとえば、
 
 
「いいお天気ですね」
 
「そうですね」
 
 
「お仕事は、何をされているんですか?」
 
「メーカーの営業をしています」
 
 
といった感じで、話す方も答える方も、
 
「だいたい、こんな感じで返ってくるだろう」
 
と想定をしている範囲内で会話を行なう状態。
 
 
 
 
もちろん、これは直接の会話だけにとどまらず、
フェイスブックなどのSNSとかメールとかでも
 
 
「今日のランチは、これを食べました」
 
 
という投げかけに対して
 
 
「おいしそうですね」
 
 
とコメントを返信したり、
 
 
「私って、太っているかな?」
 
「そんなことないですよ」
 
 
とか、
 
 
「すっぴんをアップしました」
 
「すっぴんでも若くて綺麗ですね」
 
 
と言ったような流れは、
 
「予定調和の会話」
 
と言えるだろう。
 
 
 
 
予定調和の会話は、その場を丸く収めたり、
特に印象に残らないでいいような場面では重宝する。
 
 
いわゆる「無難」な会話だ。
 
 
 
 
しかし、
 
 
 
コミュニケーションが上手い人は、
この予定調和の会話を、絶妙に崩してくる。
 
 
相手の想定の範囲よりも外に、
会話のキャッチボールのボールを投げ返す。
 
 
 
そうすることによって、相手に
 
「この人は、面白い」
 
「なんだなんだ?」
 
と興味を持ってもらい、楽しい会話に続けることが出来るわけだ。
 
 
 
仕事上、あるいは同性同士の会話では
それほど「予定調和を崩す」ということは
意識しなくてもいいんだけど、
 
 
特に異性間での会話では、予定調和を崩さないと
全然面白くない、と思っているけれど、
それは私の偏見かもしれない(笑)
 
 
 
 
 
 
 
ただ、
 
 
この「予定調和を崩す」っていうのは、
けっこう難しいというか、バランスが必要なんだな、
と思う。
 
 
 
会話はキャッチボールなので、
相手の想定の範囲を、大幅に外れていると、
相手が会話のボールをキャッチできない。
 
 
こっちは冗談で言ったつもりが、
相手が全く理解できないと、
 
「冗談を言った後、それを説明する」
 
という苦行をしなければならなくなる(笑)
 
 
 
また、
 
「そっか、予定調和しなければいいのか!」
 
 
と思って、
 
 
「私って、太ってないよね?」
 
 
と聞いて来た相手に
 
 
「いや、太っていると思う。痩せないと」
 
 
と言うと、人間関係が壊れる可能性が高い。
 
 
 
「予定調和を外しすぎる」
 
のもダメだし、
 
「予定調和を壊す」
 
のもダメだろう。
 
 
 
 
 
あくまで、
 
 
相手が受け取れるキャッチボールの範囲で、
でも相手が「え?」と姿勢を崩すような
ボールを返すのが理想だよね。
 
 
 
 
これは、相手との親密さ度合いにより
投げ返すボールが変化するので、
例を出すのが難しい。
 
けれど無理やり例を出すとするならば、
 
 
 
「私って、太ってないよね?」
 
 
と、太った人が言ってきたような場合は、
ストレートに
 
「いや、太っている」
 
と伝えるのではなく、
 
(相手の反応を見つつ)
 
 
「そうだね~、ドラゴンボールのフリーザで言うと
 第三形態って感じだね」
 
 
とか、
 
 
「恵まれない子供たちの前で同じこと言ったら
 殴られるレベルではあるね」
 
 
とか、
 
 
「地球の重力に愛されているよね」
 
 
とか、
 
 
「あなたを料理に使うとしたら、
 ダシをとるよりは、
 そのまま身をいただく逸材だよね」
 
 
とか遠まわしに言ったり、あるいは逆に
 
 
 
「あまりに痩せすぎているから、
 健康を心配するレベルだよね」
 
 
とか、
 
 
「これからは、ミス・スケルトンって呼ぶわ」
 
 
とか言う方が良いかもしれない。
 
 
 
 
(繰り返すけれど、
 これも相手との親密レベルによるからね!)
 
  
 
 
いずれにしても、
 
 
「えー、太ってないよー」
 
 
と予定調和で無難に話していたら、相手との距離は変わりにくい。
 
 
 
だからと言って
 
 
「太っている。
 まさに地上に降りたジャバ・ザ・ハット」
 
 
とかストレートに言うと、
予定調和を「壊す」結果になるので、それもオススメできない。
 
 
 
相手が「え?」ってびっくりした後、
笑いだすような、うまい「予定調和の崩し方」が
できるようになると良いよね。
 
 
 
それにはきっと、
 
「愛とユーモア」
 
がスパイスになるのだろう。
 
 
 
相手に対する思いやり。
 
相手のセンスに合わせたユーモア。
 
 
 
そして何より、
 
「あなたともっと仲良くなりたい」
 
「だから、一歩踏み入れさせて」
 
と思う気持ちが大切なのかもしれないね。
 
 
 
 
ちなみに、こんな事を書きつつも、個人的には
 
 
・相手が肉体的に気にしていること。
 
・相手が信条としていること。
 
・相手の家族に関わること。
 
 
に関しては、よほどのことがない限り
予定調和を崩しにかかることはないです。
 
 
今回、ちょい相談を受けて、
文章上で太った人に対するコメントを考えてみたけれど、
やっぱりちょっと、現場ではやらないだろうな、
なんて思った次第。
 
 
 
せっかく会っている時には、
出来る限り楽しい雰囲気で過ごしたいものだよね。
 
 
私も頑張ります。
 
 
 
ではでは。
 
 
 

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