まさに書いた通りの内容なのだが、
始めに ことわっておきたい。
私自身は、ネットワークビジネス、MLMについて
肯定的でも否定的でもない。
なので、もしこれを読んでいる人の中で、
そのようなビジネスをされている方がいても、
それを批判するつもりもない。
ただ、個人的には、現時点では
やらないと思うので誘わないで欲しいが(笑)
今回の内容は、
「なぜ、ネットワークビジネスが、
他のビジネスに比べて怪しまれ、警戒されるのか?」
という点に尽きる。
日本だけでなく、諸外国でも法規制が多い
このビジネススキームは、なぜ特別視されがちなのか?
その辺がシンプルに謎なので、
それを考えてみたい、という話だ。
…そんな前提で防御線を張った後、
話を進めていきたいと思う。笑。
さて。
正直言って、ネットワークビジネスは
「仕組み上」、とても優れていると思う。
仕組みにフォーカスしたのであれば、
頭のいい人であればあるほど、
「なるほど」とうなずくのではないだろうか。
また、感情的なところや文化的な箇所を除くと、
批判的な意見に、ほぼ反論ができるとも思っている。
人に報酬を払う、というのも、
広告宣伝費を個人に支払っていると考えれば
ごく普通のことだし、それを言ったら
アフィリエイターやYouTuberさんもNGとなる。
また、「上」の人に利益が吸い上げられる、
というのも、普通の会社組織では上役の方が
報酬は高いことが多いし、なんの責任も負っていない
同族に報酬が支払われている会社もある。
財産や著作権などを相続したような人と比べれば、
「甘い汁をすすっている」という批判も
ネットワークビジネスに限らない。
辞めるのも自由なはずだし。
さらに、独特な雰囲気や文化がある、というのも、
正直言って、どの会社組織やコミュニティでも
それはある。
人が集まれば、そこだけで通じる
「村」社会的な文化は醸成される。
なので、その部分だけをフォーカスして
「ネットワークは危ない」
と結論づけるのは、深さが足りないと個人的に思う。
また、たとえば「アップル信者」みたいに言われる人はいるし、
過去の松下電器、ホンダ、ダスキンなどのように
理念が前面にでている組織体もある。
また、少し違うが「推し活」も、
特定の商品、キャラクターという思想…というか世界観を
ビジネス化しているので、
「思想を持っているのが怖い」
という指摘は、ネットワークだけでもない。
また、完全成果報酬型の営業マンなどは
「あの人は強引だから」と個人が敬遠されることはあっても、
別に仕事としては否定されない。
少なくとも、ネットワークビジネスのように
そのビジネス形態だけで身構えられることは少ない。
では、なぜネットワークビジネスは
他のビジネスと比較して、
「なんか怪しい」と思われがちなのか?
そして、なぜ国をまたいで法規制などがされているのだろうか?
さらに、なぜ新しくできるネットワークビジネスも
「なんか、えも知れぬアレ」的な雰囲気を感じるのだろうか?
これが、マジでシンプルに不思議。
…なので、それを私の考え得る限りで
整理をしてみたいと思う。
ここまで丁寧に書いているのに、
「イグさんはMLM否定派?」とか、
「ネットワーカーなの?」という風に思う人がいたら、
一度、眼科に行った方がいいと思う(笑)
さて、まず。
「ネットワークビジネス」となっているからには、
多段的な報酬体系を持っている。
自分が直接営業活動に寄与していなくても
報酬が支払われる仕組みを内包している。
それ自体は、別に他のビジネスでもあるので、
これだけが問題視されることはない。
また、消費者と販売者がイコールである、
ということも特徴になる。
が、自社商品を購入するのは
他の会社でも行われることなので
これだけが問題でもない。
ネットワークビジネスに入っている人でも、
販売者に回らない人もいるだろうから、その限りでもないし。
さらに、その性質上、
組織やグループの拡大が是とされる。
これも、フォロワー数を追い求める人や
広告代理店などと、目的は変わらない。
が。
この3つが合わさると、
人間心理的に、同じような行動原理に走りやすく、
その行動原理が、まったく違うネットワーク会社なのに
同じような文化を作りやすくなる。
そして、その行動原理は、
法規制をした方がいいほど、暴走する可能性がある。
特にビジネスにめっちゃ長けているワケではない方が
入会するネットワークビジネスの商品の場合は、
ビジネスマナーを逸脱しやすいかもしれない。
だから、ネットワークは怪しいと思われるのだと思う。
一つ一つを解説していこう。
まず、多段的な報酬体系を持っていて、
消費者と販売者がイコールである場合、
当然、
「この商品・団体は特別に素晴らしい」
との共通認識を持ちやすい。
自分が使っていて、販売もするのだから
商品として「よいもの」でなくてはならない。
さらに自分の報酬にも関わってくるのだから、当然だ。
そして、
組織・グループの拡大が是とされていれば、
当然、ネットワークビジネスに属した人は
自分がアプローチできる人に声をかけることになる。
しかし、多段的な報酬が内包されていて、
自分の方が「上」に位置することになると、
当然、
「私のメリットのためじゃなくて、あなたのために」
という「言い訳」を常設されることになる。
もちろん、そんな言い訳など考えたこともなく、
本心から仲間になろうと勧誘する人もいるだろう。
が、それが繰り返されると、
「ああ、勧誘して入ってもらうためには、そう言えばいいのか」
という「学習」がなされることも否定できない。
すると、どうなるか?
当然のように、
「夢」や「未来」といった、自己啓発的な話と
相性が良くなってしまう。
はじめは誰も命令していなかったのに、
それが「有効」だという認識が広がってしまうのだ。
声をかけられた人は、当然
「ああ、この人にとって私は友達じゃなくて
利益をもたらす ” 手段 ” だったのか」
と思うことも多いだろう。
多段的な報酬があるのだから、それは避けられない。
しかし、誘う側は人間的にもそう思われたくないし、
そもそも断られたら何にもならない。
なので、
「あなたと一緒に豊かになりたい」
というロジックに落ち着き、
そこに自己啓発的なストーリーが癒着するのは
極めて自然な流れだ。
そして、
「この商品・団体は特別に素晴らしい」
という共通認識の「村」ができている中、
組織・グループ拡大の勧誘が是とされると。
「素晴らしいものを多くの人に知らせた人は、素晴らしい」
という文化が構築されてゆく。
本来、組織拡大能力やセールス力と
人間的な人格者であることは別なのだが、
それを同列にする文化が形成されてゆく。
となると、運営側としては、
組織・グループ拡大に寄与した人を
ことさらに賞賛する機会を増やしてゆく。
それは結果として、
賞賛される人の承認欲求を満たし、
いつか賞賛されたい!という他メンバーのモチベーションにもなり、
結果として退会率の低下にもつながる。
運営側としては、いいことづくめだ。
ということで、
「我々の商品・団体は特に素晴らしいという、内部共通認識」
「お金ファーストであることを糊塗するための自己啓発」
「組織拡大イコール、人格的にも肯定される」
という文化ができる。
というか、よほど制御していないとそういう風に自然となるし、
制御したら、たぶんその運営組織はつぶれる可能性が高いと思う。
まぁ、言いすぎかもしれないが、
多くの人が抱いている「ネットワークっぽさ」「マルチっぽさ」は
この辺なんじゃないかな?とは推測する。
なので、本来は、まったく怪しくない
・多段階報酬
・消費者=販売者
・組織拡大が是
というものが融合した結果、
行動心理学的に独自の文化が醸成され、
さらにその独自文化を「変わっているよね」と思わないまま
自分の知り合いなどに勧める方向になる。
推し活も宗教も、度を過ぎて勧誘されれば身構える。
同様に、ネットワークビジネスに所属していない外部の人に、
「おらが村に入れ」と勧めたら、警戒されるに決まっている。
しかも、ネットワークビジネスの運営側に
口を出せるような人は、すでにそこでの報酬だけで
生活ができる人々だ。なので、
・高収入
・人格的な肯定
の外に出ることなく、組織運営を判断してゆくことになる。
ある意味、社会から断絶された「村長」「司祭」が
組織全体の舵取りをすることになる。
そして、実態を糊塗することが常態化しているのであれば
「解釈の仕方」という言葉をうまく独自に捉えて
いろいろあることも、あるかもしれない。
…つまり、そういうことだ。
さてさて。
ここまで言っておいてなんだが、
ネットワークビジネスに向いている人はいるだろうし、
それならやればいいと思う。
私は現時点では、
誰かの作ったビジネスの枠の中に入る必要がないし、
自分と仲間たちでビジネスを作る方に面白さを感じる。
ただそれだけだ。
他の人が作った村から出ずに、村の中に入れようとするのは、
個人的に、今は違うな、と思っているだけ。
なので、
「あなたは分かっていない!」とか、
「ウチは、他とは違うから!」とか、
そういった批判をワタシに言いたくなったら、
せめて10回はこの文章を読み直してからにしてください。笑。
ではでは☆
