私の氣功の あに弟子さんから聞いた話なのだけれど。
あるところに、どんなことでもピタリピタリと的中させる
ものすごい霊能力を持ったお婆さんがいたのね。
で、そのお婆さんは霊能力を発揮する時に
「ナンマイダー、ナンマイダー」
と唱えていたんだそうな。
そんなある日のこと、とあるお坊さんが
その霊能力お婆さんに、
「あなたのナンマイダーは、間違ってます。
正しくは南無阿弥陀仏と唱えます。
改めましょう」
と教えたんだって。
お婆さんは「そうだったのか」と、
その日から「ナンマイダー」と唱えるのをやめ、
「南無阿弥陀仏」に変えた。
すると、そのお婆さんの霊能力は
みるみると衰えてしまい、
ついには、何も分からなくなってしまったそうな。
つまり、このお婆さんにとっては
「ナンマイダー」こそが、能力を発揮する
最適解だったんだよね。
(もともと、ナンマイダーも間違いじゃないし)
さて。
この話って、けっこう重要な意味が含まれているよね。
他の人から見たら「それ、間違ってるよ」ということであっても、
もしそれで本人が力を発揮できていたり、
まわりも幸せになっているのであれば、それこそが「正解」。
「それ」でうまく行っているのであれば、
他人がワチャワチャと首を突っ込む必要はないのだ。
ちらかり放題の部屋で
バリバリと色んなアイディアが出ているのであれば
整理整頓はしなくていいのかもしれない。
ケンカばっかりしているけれど、
なんだかんだ言って幸せそうなカップルがいるのなら
仲裁はしないでいいのかもしれない。
デッサンが狂いまくっていても、
その絵に人気があるのなら、
デザイン学校で学ばなくていいのかもしれない。
勘で、なんとなくうまく行く人には
そのままパッパラパーでいた方がいいかもしれない。
もちろん、本人が
「変えたい!あなたからアドバイスが欲しい!」
と望んだのであれば、できるかぎりの事をするのが
いいとは思う。
ただ、
「それ、常識的にみて、直した方がいいよ」
と、頼まれてもいないのに助言するのは
ただの迷惑にしかならないだろう。
これって、ダメなコンサルさんとかにもあって、
「売上を上げたいなら、こうしなさい!」
みたいな押しつけをしちゃう人もいる。
そのコンサルさんが百戦錬磨で、
様々なケースを扱っているのなら、まだいい。
「100ある道具の中で、
あなたが望む形で木を切るのは、
この道具がベストだと思う」
という感じのアドバイスは、親切だ。
しかし、
「私は、トンカチを使って家を建てました。
だから、あなたが木を切る時にも
トンカチを使いなさい」
という感じで、ひとつの成功法則しか知らないのに
それを「唯一の絶対法則」みたいに言うコンサルさんからは
裸足で逃げた方がいい。
ヘタしたら、あなたが本来持っていた
「超常能力」まで、失うことになりかねないから。
さてさて。
人には、癖がある。
良い癖もあるだろうし、良くないように見える癖もある。
ただ、それで「その人」は出来ているので、
良くない癖を取り除こうとしても、難しい場合もある。
なので、本人が求めていない限りは、
変に侵害したりしない方が、全員のためなのかもしれないね。
なのでワタシは、今日もお酒を飲み続けようと思います(笑)
ではでは。