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リングにかけろ!

先日、ひょんなきっかけを頂戴して、
ボクシングをリングサイドで観戦させていただいた。
 
 
振り返ってみると、
キックボクシング観戦はしたことがあるのに、
なぜかボクシングの観戦は初体験だったという。。。笑。
 
 
 
そんな臨場感あふれるリングサイドで、
何人もの選手の方々の試合を見させていただいている中で、
 
 
「ああ、最近の自分は、甘えていたなぁ」
 
 
なんて思いを抱いていた。
 
 
(これから書くことは、
 ボクシングの「ボの字」も知らない素人が書くことなので
 もし間違っていたらすみません!)
 
 
 
 
さて。
 
 
プログラムを見ると、
ほとんどの選手が、平均半年以上の期間を開けて
試合に臨んでいる。
 
 
 
つまり、
 
3分数ラウンドの試合時間のために、
半年以上、毎日毎日練習を積み重ねているわけだ。
 
 
 
その練習も、いわゆる
 
「ちょっと運動」
 
みたいなレベルではなく、
自分の体の限界の、さらに限界を超えるハードなメニューを
毎日こなしているのは、間違いない。
 
 
 
ハードなトレーニングもし、減量もする。
 
そして、ギリギリのストイックな生活を送った末に、
時間にすれば30分にも満たない、半年に一度のチャンスにかける。
 
 
 
 
そして、
 
残酷なことに、それは対戦相手も同じ。
 
 
中には、おそらく裕福でないであろうと思われる中、
海外から遠征をして戦う選手もいた。
 
 
(聞いた話では、試合の翌日には
 観光するヒマもなく帰国するそうだ)
 
 
 
お互いに、自分を限界まで鍛えに鍛えて臨む試合。
 
 
練習日数から考えれば、
1%の時間にも満たない本番で、本気でぶつかり合う。
 
 
毎日鍛え抜いた、鋼のような肉体。
 
そんな肉体に秘められているスタミナをもってしても、
3分数ラウンドで、息が上がり、ダメージに顔をゆがませる。
 
 
見ているだけの私でも、
果てしなく感じられる3分という時間。
 
 
でも、その3分という時間、リングに立つためだけに
その何百倍もの時間が注ぎ込まれている。
 
 
 
そして。
 
 
その努力が
 
「勝利」
 
という形で報われるのは、2人のうち1人のみ。
 
  
 
 
本当に厳しい世界だ、と
敬意を払わずにはいられない。
 
 
 
たとえ敗れたとしても、
 
「それだけ本気になっている」
 
という人としての強さとあり方に
ただただ頭が下がる。
 
 
 
そんな崇高さに胸を打たれている中、 
リングのまわりを見渡せば、
戦っているのは、実は、選手だけではなかった。
 
 
 
 
選手のセコンドについている方も、
選手と一緒に戦っている。
 
 
 
また、
 
 
おそらくレフリーも、その試合の審判をするためには
他のレフリーや、自分との戦いがあるだろう。
 
 
リングを彩るラウンドガールさんたちも、
自分の居場所をみつけるために、
ライバルと戦いながら、影では泣くような事もありながら
華やかに笑顔を振りまいているのかもしれない。
 
 
リングのそばでカメラを構えるフォトグラファーさんも、
最高の一瞬を切り撮るために戦う。
おそらく、その仕事を勝ち取るための戦いもあっただろう。
 
 
 
もちろん実社会も、そうなのだろう。
 
現実の日常の中で
「戦っていない人」は、いないのかもしれない。
 
誰もが、自分の居場所を獲得するための
孤独な戦いをしているのかもしれない。
 
 
 
ただ、
 
 
リングという限られた空間には、
多くの「本気の戦い」が終結している
 
「本気の結晶」
 
のように見えたんだよね。
 
 
 
 
そして、残酷なことに、
 
 
「勝者」と「敗者」を決めるのは、
 
 
がんばってきた本人でもなく、
 
一緒についているセコンドでもなく、
 
ましてや対戦相手でもなく、
 
 
 
がんばってきた人とは
まったく別の「評価者」である
審判という現実。
 
 
 
これは、現実世界も同じだけれどね。
 
 
商品が売れるのは、製作した側のがんばりが決めるよりも
直接購入して下さるお客さまが決めるし、
 
人の評価も、本人でなくてまるで違う人が決める。
 
 
でもそれは、当たり前の事とは言え、
そうとうに残酷な現実のように思えた一日だった。
 
 
 
 
 
その上で、あらためて思うのが、
 
 
「がんばろう」
 
「自分の戦いを、がんばろう」
 
 
ということ。
 
 
 
知ったような顔をして、
他の人を評価するのではなく、
 
 
自分が居続けたい世界での居場所を勝ち取るために。
今の自分を戦おう。
 
 
そんな決意に近い気持ちが湧きあがってきた。
 
 
 
 
 
そう。
 
 
 
「戦う君の歌を 戦わない奴らが笑うだろう」
 
 
と、昔の歌にもあった。
 
 
 
色んな人の生き方があるけれど、個人的には
 
 
「リングをさけろ!」
 
 
という戦わない生き方ではなく、
 
 
「リングにかけろ!」
 
 
という生き方を選びたいな、と
あらためて勇気をもらいました。
 
 
 
この度、機会を作ってくださった
様々な方に感謝!
 
 
ではでは。
 

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