コピーライター、というか、
何かを発信する者として、
ときどき立ち止まって確認した方がいいことがある。
それは、
「その発信は、誰に向けてしている?」
ということ。
発信って、発信者側からすると、
・何を
・誰に
・どうやって
という三つのポイントがある。
その中で、「何を」というのは、
発信者はほとんどの場合、見失わない。
自分が発信したいこと。
知ってほしいこと。
売りたいこと。
アピールしたいこと。
そういうものは、自分の中にあふれている。
なんなら、あふれすぎている。
蛇口が壊れた台所みたいになっている。
ジャバジャバである。
また、「どうやって」も、
一度決まってしまえば、
普段からそこまで気にしなくても大丈夫なことが多い。
たとえば発信方法は特定のSNSで、
自分の商品やサービスのメニューも、
発信前にだいたい決まっている。
インスタで発信する。
ブログで発信する。
メルマガで発信する。
LINEで発信する。
伝書鳩で発信する。
最後のは、たぶん開封率より帰巣率が大事になる。
のだが。
普段の発信の中で、最も見失いやすいのが、
「誰に」
だったりする。
例えば、自分の顔がメインになっているページと、
ページを見る人のメリットが書かれているページ。
「どちらがいい?」
と自分のSNSでアンケートを取れば、
おそらくは顔がメインのページの方が人気が高いだろう。
なぜなら、
すでに自分のことを知っている人に
アンケートを取っているのだから、
「あなたが前面に出ているやつの方がいい」
という反応になりやすいからだ。
それは、とっても素晴らしいことだ。
ありがたい。
もう、画面の向こうに向かって
小さく手を振りたいくらいありがたい。
その上で。
「誰に」の前提が変われば、
そこは変わってくる場合もある。
まったく顔を知らない人に向けて発信するのであれば、
顔がどーん!よりも、
メリットやベネフィットが書いてある方が
反応してもらいやすくなるかもしれない。
これは別に、
どちらがいい、という話ではない。
もちろん、
アンケートに答えてくれた人が
間違っているわけでもない。
ただ、
時と場合によって。
つまり、
「誰に」
によって、最適解は変わってくる。
既存のお客様に向けるなら、
「イグさんらしいですね」
が正解になることもある。
でも、まったく知らない人に向けるなら、
「誰だね君は」
から始まることもある。
初心者に届けたいのに、
同業者から
「さすがです!」
と言われる投稿ばかりしているなら、
それは届いている相手が違うのかもしれない。
商品を買ってほしいのに、
友達から
「イグさんっぽい!」
と言われて満足しているなら、
それはそれで嬉しいけれど、
ビジネス的には少しだけ迷子かもしれない。
もちろん私もよく迷子になる。
発信界の迷子札を首から下げている。
さてさて。
最近、ワタシは遅まきながら
インスタグラムを始めている。
その時に一番考えるのは、
「誰に」
だ。
つい、フォロワー数の推移を見たりして、
「もっと、動画とかやった方がいいのかな?」
「リールとか、ちゃんとやった方がいいのかな?」
「いっそ踊った方がいいのかな?」
「おっさんの舞は、誰に向けた供物なのかな?」
なんて誘惑にかられたりも、しょっちゅうである。
しかし、私に限って言えば、
「文章を読んでくれる人」
にフォローしてもらいたい。
なので、流行の方法を取って
フォロワー数を上げたとしても、
それが私にとって意味をなすとは限らない。
もちろん、数字が増えたら嬉しい。
そりゃ嬉しい。
フォロワー数が増えたら、たぶん普通にニヤける。
人間だもの。
承認欲求だもの。
でも、私が本当に出会いたいのは、
丁寧に「続きを読む」をクリックしてくれて、
インスタグラムでは面倒な文章を読む。
そんな人たちだ。
画像を見て終わり。
動画を見て終わり。
ではなく、
「え、まだ続くの?」
と思いながら、
それでも続きを読んでくれる人。
インスタという高速回転寿司のレーンの上で、
なぜか煮込み料理を食べてくれる人。
そういう人たちにフォローしてもらえれば幸せ。
もちろん、
色々と誘惑はこれからもあるだろう。
「今はショート動画です!」
「顔出し必須です!」
「最初の3秒で心を掴め!」
「毎日投稿です!」
「アルゴリズムに愛されましょう!」
いろんな声が聞こえてくる。
アルゴリズムに愛される前に、
人間に愛されたい気もするが。
もちろん、それらのアドバイスは
間違っていないのだと思う。
ただし、それはいつだって、
「誰に届けたいのか」
によって変わる。
たくさんの人に広く知ってもらいたいのか。
濃く読んでくれる人と出会いたいのか。
すぐに買ってくれる人に届けたいのか。
数年後にふと思い出してくれる人に届けたいのか。
同業者に褒められたいのか。
お客様に届いてほしいのか。
友達に笑ってほしいのか。
まだ出会っていない誰かに、
そっと見つけてもらいたいのか。
その「誰に」が変われば、発信の正解は変わる。
だからこそ、
軸である
「誰に」
ということは、
きちんと振り返り、
確認しながら進めていければと思う。
そして、もしこの文章を
ここまで読んでくださっている方がいるなら。
あなたはたぶん、
ワタシが出会いたい
「長ったらしい文章を読んでくれる人」
である。
ありがとうございます。
あなたに向けて書いております。
いま、ちゃんと宛名が合っていたら嬉しい。
ではでは。
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