風が吹けば桶屋が儲かるシンドローム。
先日、十数年来の仲間と、サシで飲んできた。
その人は私の
コピーライティングの基礎を作ってくれた人で、
今は様々な分野のビジネスで大活躍をしている。
そんな彼と飲んでいる中で、
「どんな人が、うまくいくのか?」
みたいな話になった。
まぁ、「うまくいく」っていうのが
あまりにバクゼンとしているんだけれど、
彼がポロッと言ったのは、
「風が吹けば桶屋が儲かる、の
深淵まで知ろうとする人だな」
ということだった。
風が吹けば桶屋が儲かる、というのは
・風が吹くと土ぼこりが立って
↓
・ほこりが目に入った人が、盲人となり
↓
・盲人は職のため三味線を買い、
↓
・すると、猫皮がたくさん必要だから猫がいなくなり、
↓
・ネズミさんが増え、
↓
・ネズミさんが桶をかじるから
↓
・桶屋が儲かる
という一連の流れがあるのだけれど、つまり、
「風が吹く=桶屋が儲かる」
という現象の上っ面だけ見る人は、
なかなか、うまく行かないだろう、という結論。
「いやイグさん、さすがにそんなに
上っ面な人はいませんわ」
と思うかもしれないけれど、
実はそうでもないのかもしれないぜ?
今は、情報が大量に流れているので
キャッチーな情報じゃないと、拾ってもらえない。
なので、本当はもっと深いプロセスがあるものも、
なるべく簡単に簡単に発信される傾向がある。
なぜなら、
そうじゃないと売れないから。誰も見ないから。
うん。
「お金持ちは、長財布を使う」
いや、たしかに使っている人多いけど、
「そっか!長財布を使えばお金持ちになる!」
って、違うから!
「ワインを飲んでいる人は、寿命が長い」
いや、いいワインを飲める人は
他にも健康的な生活を送れる背景があるから。
「流れ星に願い事を言うと、叶う」
いや、それ、一瞬で消えてしまう流れ星を
見つけた瞬間に言えるほど、
ふだんから一生懸命考えていることだから叶うんや。
他にも、引き寄せの法則やら
バナナダイエットやら、金運ブレスレットやら
ベターっと開脚やら、モテ術とか、
それ、全部、上っ面やから。
バタフライ効果みたいなもんやから!
父さんに殴られたことがない人が
全員ニュータイプにならないから!
わらしべを何かと交換したら
絶対、長者になるわけじゃないから!
「海賊王に、おれはなるっ!!」
って、倒置法で言ってれば
なれるワケじゃないから!
マネするべきは、そこじゃないから!
ダイエットでも、モテでも
ビジネスでも、夢の実現でも、うまく行く人は、
表面の現象ではなく、
「その奥」
に着目し、自分の現実に落とし込める人だから。
そうなんよ。
色々なジャンルでうまく行っている人は、
自分が語っていることが、
「ほんの一部分」
であることを自覚しながらも、
それをやめることができない。
なぜなら、その表層をこそ
多くの人に求められているから。
「本当は、もっと根っこがあるのに。。。」
というジレンマに身を焼かれながら、
それでも届けるために表層を語る。
そうして、また表層だけを追う人を
増やしてしまうというデフレスパイラルスクリュー。
だから、表層を見て、
「なんだよ!長財布を使っても
お金持ちにならないじゃん!」
「引き寄せの法則なんて、嘘ばっかり!」
「速読って、全然できないよ!」
「モテない!圧倒的にモテない!
どうせ美女・イケメンに限るんだろーー!!!」
と嘆いて、
「で、どうやったら、桶屋が儲かるの?」
と、また新しい「風」を探しさまようマイソウル。
そして、
「結局、運だよ、運」
という結論に達すると、
ザンネンボーイ&ザンネンガールになってしまう。
「じゃあ、具体的にどうすれば
うまくいくようになるんですか?」
「上っ面だけしか世の中に出てこないのに
どうやったら、成功にたどり着けるのですか?」
それは、実のところカンタン。
誰でもいいので、
あなたが本当にモデルにしたい
「うまく行っている人」
に、とことん近づけばいい。
その人が世に発信していることだけでなく、
その人が商売上、生活上、メンツ上で
言っていることだけでなく、
その人の悪いところも、苦手なところも、
残念なところも、全部ぜんぶ全部みる。
それも、
昔話として話す人ではなく、
チャレンジャーとして頑張っている人。
教祖となりたい人ではなく、
カッコ悪いところも包み隠さない人。
技術や金銭、人気などのパワーではなく、
試練や課題に対しての向き合い方に魅力を感じる人。
そんな人の近くにいれば、
「あ、桶屋が儲かるのって、
風が吹いたからだけじゃないんだ」
というのが、見えてくるんじゃないかな?
そして、何かひとつのことで
「風が吹くと桶屋が儲かる、の深淵」
が見え、そこから自分自身の成果を出すと、
そこからは、別のプロセスで深淵を見た
仲間が増えてくるように思う。
ま、ワタシ自身がどこまでできているかは
ハイパー自信がないのだけれど、
まわりにいる素敵男子、素敵女子たちは、
そんなプロセスを経ているように思う。
100の上っ面を知っているより、
1つの深淵を知っている方が
5億倍、人生が豊かになると思うのでありんす。
そんな人間に少しでも近づけるよう、
偉そうに講釈たれてないで、ワタシ自身が
コツコツと、がんばりたいと思います。
ではでは。