あなたの成長を最も阻害するものは、
あなたが最も大切にしているものたちだ。
最近、成長意欲がとても高い人たちに
たくさん会っている。
その人たちは、
より豊かな人生を送りたいと思っているし、
より素晴らしい人間性を獲得したいと思っているし、
より賢明な判断をできるようになりたいと思っているし、
実際に行動もしている。
そんな人たちをみると、
「すごいなぁ」
と、心から思う。
対して、
さほど成長に意識が向いていない人にも
たくさん出会う。
個人的には、成長するのもしないのも
個人の自由だと考えている。
成長するのは義務じゃない。
また、
「誰もが、
いつ、いかなる時も成長をした方がいい」
なんていう風潮は、人間の歴史の中では
比較的「浅い」「狭い」歴史だ。
「成長したい」のも、個人の趣向だし、
「成長しなくてもいい」っていうのも、
同じように個人の趣向だ。
だから、どっちがいい、なんて言うつもりはない。
ただ、
「成長」を目指していて、
本当に目を見張るような成長を遂げる人と、
「成長」を目指しているんだけれど、
なかなか成果が出ない人には、
わかりやすい違いがあるなぁ、と思うんだよね。
違い。それは、
いわゆる「成長」が出来ている人は、
必要に応じて、自分が大切なものを粗末に扱うことが出来る。
「成長」したくても出来ない人は、
自分の大切なものを、ひと時たりとも粗末に出来ない。
という違い。
自分にとって大切なものは、粗末に扱いたくない。
誰だってそうだ。
それは、
大切な人だってそうだし、
大切なお金だってそうだし、
大切なビジネススキームだってそうだし、
大切な特技だったり、いろいろだ。
「成長」が出来ない人は、
自分の大切にしているものたちを
傷つけないよう、壊さないように
細心の注意を払う。
そして、
その大切なものたちがブレーキになって
思いきった行動がとれなくなる。
結果として、思ったような変化を
手に入れることができなくなる。
「こんなことをやると、
あの人に迷惑がかかるだろう」
「こんなことをしたら、
今あるお金がなくなってしまうかもれない」
「こんなチャレンジをしたら、
今、うまくいっているビジネスを
壊してしまいかねない」
「こんなやり方は
今までの私の流儀を否定するものだ」
大切なものたちを思えばこそ、
「これらが傷つかない範囲で、挑戦しよう」
「この方法を除いた中から
やることを選んでいこう」
という“条件付きチャレンジ”を試そうとするわけだ。
その“条件付きチャレンジ”を選ぼうとする人と、
無条件で挑戦をし続ける人には、
当然のことながら違いが出てきてしまうと思うんだけれど、
あなたは、どう感じるだろう？
断っておきたいのが
「成長を目指すなら、なんでもかんでも
粗末に扱っていい」
と言っているわけじゃないことだ。
大切なものがあるということそのものは、
とても素敵なことだし、
それらを守ろうとするのは、崇高なことだ。
ただ、
「成長」を望んでいるのに、
あまりに“条件付きチャレンジ”ばかりしていると、
本当のニーズは満たされて行かないんじゃないかな？
なんて思うだけ。
年を取れば取るほど、
大切なもの、守りたいものは増えていくだろう。
また、社会的に成功したり
ブランディングが確立してくればしてくるほど、
自分や、自分以外に守るべき大切なものが増えて来るだろう。
個人的には、そうやって守るものが増えた人は、
別に成長をやめてしまってもいいんじゃない？
とも思う。
成長を放棄して、
自分の大切なものを守ることに力を注ぎつつ、
自分を追い越して行くチャレンジャーたちの後ろ姿に
目を細めて微笑むのも、ひとつの美しい生き方だ。
ただ、
「まだ成長したい！」
「もっと違う世界を見てみたい！」
と思うのであれば、
今、自分の身の周りにある、たくさんの「大切なもの」を
一時的には粗末に扱う覚悟が必要なのかもしれないね。
なんて思うんだよね。
とまぁ、人に言うのは簡単で、
私自身は、自分のちっぽけなプライドと言う
「大切なもの」を、なかなか粗末に扱えないんだけれど（笑）
あなたの成長を阻害し、
あなたに“条件付きチャレンジ”をさせてしまっている
あなたの大切なものは、どんなものたちですか？
ではでは。