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ヒーロー像がもたらすもの。

ものすごく異論があるだろう
ガバガバ理論なのだけれど。
 
 
今までマンガやアニメ、特撮とかで
生まれてきた架空のキャラクター。
 
いわゆるヒーロー、ヒロインたちって、
けっこう現実に及ぼす影響も
弱くはないような気がするんだよね。
 
 
子どもの頃に見て、
あこがれたキャラクターのマネとかをするうちに
その世界観のフィルターを通して
世の中を見るようになる。
 
それには、もちろんいい影響も
悪い影響もあるだろうけれど。
 
 
そんなことって、あるんじゃないだろうか?
  
 
 
たとえば、特撮ヒーローと言えば
ウルトラマン!だった頃って、
子どもの中に「ガキ大将」がいた。
 
最も強い子どもが
たった一人つよさをアピールする。
 
たしかに普段いばっては
いるんだけれど、
何か「脅威」があった時は、みんな頼る。
 
そんな「ひとりが強い」
という世界観が構築されていた。
 
 
 
その後出てきたのが、
ゴレンジャーに端を発し、
その後ドラゴンボールや
セーラームーンなどにも採用された
 
「複数の正義の味方が一人の敵に立ち向かう」
 
という構図。
 
 
これは「仲間との協力」を謳った賛歌であったが、
その頃から「いじめ問題」が社会問題化も
し始めた、という側面もある。
 
 
ウルトラマンの頃は、
たった一人が「英雄」となる世界観だったのが、
 
ゴレンジャーの頃になると
「英雄」が何人もいて、「敵」は一人。
 
そして「敵」とは、その世界の中で
存在する必要のない「異物」。
という構図が出てくる。
 
 
そして、ウルトラマンの頃はガキ大将が。
ゴレンジャーの頃には複数で一人を叩くいじめが。
 
 
それぞれ出てくるようになっている。
 
 
 
そして時代が進んで、
多くの少年たちの心をつかんだ新しいヒーローとして
ドラゴンクエストから火が付いた
RPGブームからの主人公たちだ。
 
 
もちろん心を魅了するキャラクターたちだが、
そのシステムの中にあった
 
「経験を積んで強くなる」
 
というものが、実のところ
現実社会にも影響をしている部分があるかもしれない。
 
 
 
それは、
 
「実績主義」
 
みたいなもので、たとえば
 
「ドラマは実力のある俳優さんで固める」
 
「勝てる(売れる)見込みのあるもので勝負」
 
といった流れ?
 
 
 
経験がなければ、レベルが上がっていなければ
踏み込めない「ステージ」がある。
 
 
イチかバチか、ではなく
経験も装備も充実したものが勝ってゆく。
 
 
そんな世界観が埋め込まれているのかもしれない。
 
 
RPGを夢中になって遊んだ世代が、
今の社会の決定権者になっているのだとしたら、
そこに「経験」がクローズアップされるのは
なんとなく無関係ではないようにも見えてくる。
 
 
 
 
で。
 
今をサラリと見てみると。
 
 
色んな流れがあるので一概には言えないんだけれど
最近の流行りは
 
 
「何もなかった人が異世界で
 チート級(とんでもなく強い)に活躍する」
 
 
「主人公は特に
 ものすごい努力をしたわけじゃないんだけど
 なんか初めから強くて頭良くてカッコいい」
 
 
みたいな流れになってきているような気がする。
 
 
 
 
それが、どんな効果をもたらすのかは分からない。
 
 
ただ、たとえば YouTube とかで
今まで特にプロフェッショナルではなかった人が
注目されて活躍したりするのを見ていると、
 
YouTube という「異世界」で、
急にチート級の能力を発揮する。
 
 
みたいな流れはあるのかもしれないよね。
 
 
 
 
 
さてさて。
 
 
ウルトラマン世代の人は
たった一人の強いものが
脅威となるものに立ち向かうというストーリー。
 
 
ゴレンジャー世代の人は
仲間との協力し、異物を敵として倒す
というストーリー。
 
 
RPG世代の人は
経験と実績を積んで、新しいステージにいく
というストーリー。
 
 
そして、ちょい昔から現在までは
特に何もない状態から、いきなり強くなる
というストーリー。
 
 
 
そんな「前提」を、各世代が
なんとなく持っているのかもしれないね。
 
 
 
「いや、じゃあ、あのヒーローはどうなの?」
 
「あの世代にも違うヒロインいたじゃない?」
 
 
という異論は、ものすごく認める。
最初に言ったように、ザル理論だ。
 
 
その上で、もしかしたら、
今の子どもたちや、少年少女が熱中する
ヒーロー・ヒロイン像の中に
未来の片鱗が隠れているかも知れないね。
 
 
今の少年少女たちが大人になった時。
 
この世の中を、どのような「前提」で捉えるのか?
が、現実を創っていくのは間違いないことだろうから。
 
 
特にオチはない。
 
ではでは。
 
 
 

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