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株式投資歴20年以上のワタシが、ぶっちゃけ思うNISAの仕組みについて。

えー、まー、
これから言うことは、ワタシの完全なる私的意見です。
 
投資助言でもなければ、
金融機関からの刺客でもなければ、
NISA反対運動の旗振りでもありません。
 
上手く使える人は使うだろうし、
ワタシもできることなら、うまく活用したい。
 
その上での、
NISAについての現時点の感想です。
 
 
「え?NISAって何なの?」
「簡単に説明して」
「つみたて投資枠と成長投資枠って何?」
「ニーサ?…兄さん?あ、、あなたがお兄さん!?」
 
みたいなニーズに関しては、今回はご勘弁願って。
 
まぁ、ものすごく簡単に言えば、
「国民に投資をしてほしい国の優遇制度」
です。
 
ここで説明を始めると、
金融庁の人みたいな顔になってしまうので、
あとは自由に情報を検索してください(笑)
 
 
さて。

実際に触ってみて、まず思ったのが、
「けっこう、シヴぃな」ということ。
 
何がシヴぃって、
年間360万円まで、という限度額。
 
もちろん、年間360万円という金額は、
一般的な感覚で言えば、とても大きい。
 
お年玉袋に入れるには分厚すぎるし、
コンビニでうっかり使う金額でもない。
 
ただ、株式投資として考えると、
そこまで大きな金額でもない。
 
 
特に個別株をそれなりにやっている人からすると、
「おお、ありがたい!」と思う一方で、
「あ、でも、そんなもんか」とも感じる。
 
ここがなかなか、シヴぃ。
 
普通に、
「NISAから運用を始めました!」
という方が、きちんと利益を出せたとして、
かなり、かなーりうまくいって年10%としてみよう。
 
360万円の10%なので、
年間利益は36万円。
 
もちろん、36万円はありがたい。
 
36万円あれば、
かなり良い旅行にも行けるし、
美味しいものも食べられるし、
いい家電も買える。
 
ただ、これはNISA枠じゃなくても出せる利益ではある。
 
では、NISAのメリットは何か?
ここで効いてくるのが税金。
 
通常、株式や投資信託などで得た売却益や配当には、
約20%の税金がかかる。
それがNISAだと非課税になる。
 
 
つまり、36万円の利益が出たとして、
その約20%。
 
ざっくり7万2000円くらいが、
NISAの恩恵となる。
 
あるいは配当も、
条件を満たせば非課税になることがある。
 
たとえば配当利回り2%として、
360万円 × 2% = 7万2000円。
本来ならここにも約20%の税金がかかるので、
そのぶんが浮く。
 
うん。
けっこういい。
けっこういいのだ。
 
国から、
「税金、今回は取らないでおいてあげるね」
と言われているわけだから、
ありがたい話ではある。
 
ありがたい。
 
ありがたいのだが。
ありがたいからといって、
すべてを神棚に祀るほどでもない。
 
 
ここでワタシの中の、
うたぐり深い、小っちぇーおじさんが顔を出す。
 
大きな元本割れのリスクもある中で、
単年で見た時のメリットが数万円〜十数万円くらい。
 
もちろん長期で積み上がれば大きい。
それは分かる。

分かるのだが、
「その360万円、ビジネスとかに使った方がよくない?」
と思ってしまう自分もいる。
 
あるいは、ビジネスをしていない人であっても、
「誰かを喜ばせるために使う方が、
 人生の利回りとして高いこともあるんじゃない?」
とか思ってしまう。
 
 
もちろん、これはお金の価値観の話だ。
NISAに入れるのが正解の人もいる。
自己投資や事業投資に回した方がいい人もいる。
家族との時間や体験に使った方がいい人もいる。
 
つまり、
「いい制度」
と、
「今の自分にとって最優先のお金の使い道」
は、必ずしも同じではない。
ここは一度、立ち止まってもいいと思う。
 
 
ここからだ。
 
ワタシがNISAで一番、
「ちょ……チョ・マテヨ!」
と思ったのが、
 
【損益通算はできない】
 
という点である。
 
 
損益通算というのは、ざっくり言うと、
 
Aという株でプラス100万円。
Bという株でマイナス80万円。

となった時に、
「じゃあ、今年は差し引きプラス20万円だね」
として税金を計算する仕組み。
 
まぁ、普通に考えれば、かなり自然な話だ。
 
儲かった分と損した分を合わせて、
全体でどれくらいかを見る。
これが損益通算。
 
 
ところが、NISA枠で買った商品に関しては、
 
「利益が出ても税金は取りません。
 でも損が出ても、他の利益とは相殺できません」
 
という世界になる。
 
 
つまり、NISA口座でマイナスになっても、
特定口座などで出た利益と差し引くことはできない。
損失の繰越控除もできない。
 
ここが、ワタシの中ではなかなか怖い。
 
 
NISAのメリットは、
プラスが出た時に税金がかからないこと。

一方でデメリットは、
損した時に税制上はなかったことにされること。
 
 
儲かった時だけ天使が舞い降りる。
損した時は、悪魔がスマホを見ている。
 
「え?呼びました?」
 
みたいな顔をしている。ここがシヴぃ。
 
ちなみに、短期トレードの世界では、
利益を出し続けられる人は
一割とか、かなり少ないと言われておりまする。
(長期投資とは別の世界だけれど、一応ね)
 
 
なので、もし仮に大暴落が起きて、
NISA枠で買った株が大きく下がった場合、
それは本当に、ただの含み損、あるいは損切りになる。
 
もちろん、売ることはできる。
制度として、「売るな」と言われているわけではない。
 
さらに、現在のNISAでは、
売却した場合、翌年以降にその取得金額分の非課税枠を再利用できる。
 
だから正確に言えば、
「売れなくさせる仕組み」
ではない。
 
ではないのだが。
 
損益通算できないとなると、
心理的には、めちゃくちゃ損切りしにくい。
 
「ここで売ったら、ただの損失やん」
となる。
 
特定口座なら、
「まぁ、他の利益と相殺できるしな」
という逃げ道がある。
でもNISAにはそれがない。
 
 
そこにワタシの小っちぇーおじさんが、
また顔を出す。
 
これって、もしかして、
 
「一般市民よ。
 もし大暴落が起きても、
 お前たちはマイナスになった資産を
 抱え続けるがいいだろう。
 フハハハハ!」
 
みたいなことなんじゃないの?
などと、つい勘ぐってしまう。
 
いや、もちろん、
制度設計としてそんな邪悪な笑い声が
霞が関に響いているとは思っていない。
 
思っていないけれど、
心の中の劇団員が勝手に演じてしまうのだ。
 
 
さらに深めて、一番うがった見方をすれば、
 
「銀行にあった預金を株式市場などに移させて、
 大暴落があっても心理的に売りにくくする仕組み」
 
にも見えてしまう。
 
こわいこわい。
 
 
、、、もちろん、これはワタシの
ナナメから見た感想である。
 
真正面から見れば、
NISAはかなり良い制度だと思う。
 
長期で資産形成したい人にとって、
運用益が非課税になるのは大きい。
 
特に、コツコツ積み立てて、
時間を味方につける人にとっては、かなりありがたい。
 
非課税期間が無期限になったことも大きい。
 
年間投資枠が360万円まであるのも、
人によっては十分すぎるほど大きい。
 
だから、
「NISAなんてダメだ!」
と言いたいわけではない。
 
ただ、
「NISA、わかんないけどやるよー」
という人は、
一度だけ立ち止まってもいいんじゃないかな、
とは思う。
 
 
そのお金、本当にNISAが最優先なのか?
 
副業や事業に回した方が、
自分の人生にとって利回りが高くないか?
 
家族や大切な人との体験に使う方が、
後々まで残るリターンがあるんじゃないか?
 
健康に使った方が、
結果的に一番の投資にならないか?
 
そういうことは、考えてもいい。
 
 
その上で、
「いや、やっぱりNISAを使う」
となるなら、個人的にはかなりシンプルに
考えた方がいいと思う。
 
ひとつは、
「もう、売ることはほとんど考えない大好き銘柄」
に入れること。
 
できれば配当もあり、
長く持っていても納得できる銘柄。
 
たとえ一時的に下がっても、
「まぁ、あなたなら待てる」と思える相手。
 
株式投資というより、
もはや企業との長期交際である。
 
 
もうひとつは、インデックス。
 
日経平均とか、TOPIXとか、S&P500とか、
そういう大きな指数に連動するもの。
 
インデックスというのは、
ある意味で社会全体による、
 
「上がってますよ、ウチ!」
 
というインチキ、、、もとい集合写真のようなものだ。
 
 
もちろん、暴落する時は暴落する。
集合写真なのに全員目をつぶっている時もある。
 
でも、個別株よりは、
一社だけの事情で大事故になるリスクは低い。
 
長期で見るなら、
一時的な暴落から復活する可能性も考えやすい。
 
もちろん、未来は分からない。
投資に絶対はない。
 
「インデックスなら必ず大丈夫!」
 
などと言い切る人がいたら、
その人の後ろに金融の妖怪が立っているかもしれない。
 
 
とか、言いつつ。
 
 
ワタシみたいな
アホギャンブル資質のある人は、
 
「何年かしたら何倍にもなり、
 配当もすごいことになるかも!???」
 
と思える銘柄にNISA枠を使い、
撃沈したらサヨーナラー!
みたいな人生も、まぁ、なくはない。
 
おすすめはしない。
だが、否定もしない。
 
人にはそれぞれ、
心の中に小さな競馬場がある。
 
馬券を買うなとは言わない。
ただ、家を賭けるな。
そんな話である。
 
 
さてさて。
 
結局のところ、NISAは制度としては
悪くはない制度だとは思う。
 
ただし、
「いい制度」
と、
「自分にとって今いちばんいいお金の使い道」
は、別の話だ。
 
そして、
「非課税」
という甘い響きに誘われて、
よく分からないままお金を突っ込むのは、ちょっと怖い。

非課税は素晴らしい。
 
でも、非課税だからといって、損をしないわけではない。
税金がかからない地獄もある。
地獄の入場料が無料、みたいな話にもなり得る。
 
嬉しいような、嬉しくないような。
 
なので、NISAを使うなら、
制度のメリットだけでなく、
損益通算できないデメリットも知った上で。
 
そして何より、
「そのお金は、自分の人生の中で、
 どこに置くと一番よく働いてくれるのか?」
を考えた上で。
 
静かに、淡々と、使えばいいと思う。
 
以上、
株式投資歴20年以上のワタシが、
現時点でぶっちゃけ思うNISA雑感でした。
 
あくまで私見です。
投資は自己責任で。

ワタシの小っちぇーおじさんも、
責任は取ってくれません。
 
ではでは。
 
 

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