世の中には、たくさんのツール、道具があるよね。
どのツールも、
必要としている人がいるから生まれてくる。
誰も必要としなくなったら、
そのツールは世の中から姿を消す。
そして、どのツールも基本的には
使用者の幸せや豊かさのために存在をしているはずだ。
だから、どのツールも
使えば、豊かさや幸せにつながっているはず。
でも、
人間ってのはそんなに単純にはできていなくて、
あるツールを使えば使うほど、どんどんと
自分が不幸になって行くにもかかわらず、使い続けてしまう、
ということがある。
代表的な例は薬物とかだろうし、
他にも、たくさんのツールがあるだろう。
たとえば、整形手術とかは、
自分の外見を変化させるためのツールである、
という見方もできる。
また、フェイスブックやツイッターなどは、
自分を発信したり、人とつながったりするツールだ、
ということもあるだろう。
さらに言えば、お金は
たくさんのものと交換をすることができるツールでしかないし、
イデオロギーなんかもツールだろう。
個人的には、どのツールも
(法的にどうこうは、ひとまず別の議論として)
使い方を誤らなければ、その人を豊かにするものだと思う。
でも、使い方を間違ってしまえば、
それがどんな素晴らしいツールであっても、
人を不幸にしてしまうものだという現実もある。
では、
「豊かになるツールとの付き合い方」
と、
「不幸になるツールとの付き合い方」
には、どんな差があるんだろうね?
同じツールであるにも関わらず、
なんでそれを使って豊かになる人もいれば、
そうでない人もおるんやろうなぁ? なんて考えてみると。
たぶん、不幸になる中毒者サイクルは
「逃避や劣等感」
の気持ちから、ツールを使うことから始まるのだと思う。
今の辛い現状を忘れたい。逃げ出したい。
自分のイヤな部分を消し去りたい。
そんな気持ち発進でツールを使うと、
残念なサイクルに陥りやすいのかもしれない。
もちろん、人間はそんなに強くないのだから
「コンプレックスなんて、もっちゃダメ!ゼッタイ!」
とか言うつもりもないし、
「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、
逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、、、」
と、耳元でささやき続けるつもりもない(笑)
劣等感を持っているのはしゃあないし、
現実から逃げ出す時があってもいいだろう。
ただ、
それが薬物にしても、美容整形にしても、
セミナーにしても、お金にしても、
フェイスブックにしても、
「このツールを使うと、その時は気持ちいい!」
という一時的快楽が慢性化して、
現実に引き返せなくなるくらいハマってしまうと、
それは「ツールジャンキー」と呼べる状態なのかもしれない。
それは、けっこう不幸な状況だろう。
劣等感ってのは、ある意味「臭い」に近い。
本人は気がつかなくても、
周りにいる人には、なんとなく勘づかれてしまうものだし、
周りはそれを勘づいたとしても、
それを本人に指摘しにくい性質を持っている。
また、本人が劣等感を隠そうとしてその上から
ケミカルな
「すてきな感じ」
「いい人間の香り」
を身にまとったとしても、それは一時的なもので
根っこにある劣等感の臭いを断つことにはならない。
美容整形をして
「わたしキレイでしょ、うっふーん」
とするのも、個人的には悪くない選択肢だと思うし、
セミナーに出て
「すごい成長している!学びになった!気づきを得た!」
というのも、素晴らしい。(てか、やってるし)
お金を稼ぎまくって
「オレ、強い男だろ、ドヤァァァッ!!!」
っていうのは、むしろ私もやりたいし、
フェイスブックにリア充報告をして
「私ったら、人気者☆ キャハ!」
っていうのも、楽しそうでうらやましくもある。
ただ、
その発信の根っこにあるのが
「逃避、劣等感」
だけなのだとして、それが慢性的になっているのであれば、
その「におい」は、どうしても漏れてしまうだろうし、
なにより、本人が一番辛いだろう。
整形も、セミナーも、お金儲けも、フェイスブックも、
「ああ、あの快楽をもう一度、、、、!」
と、ツールの持つ本来の役目とは別の
「劣等感の痛み鎮静剤」
みたいになっちゃう可能性がある。
そうなると、ツールが人の支配者になっちゃうわけだから、
幸福にはなりにくいんだろうね~
さてさて。
繰り返し言うけれど、
「劣等感ゼロになれ!」
「逃避は、コンマ1秒たりともするな!」
なんていうつもりはない。
それは、
「どんな体臭であれ、悪!
あなたの身体から、一切の臭いをなくせ!」
と言っているようなもので、無理だ。
ただ、
「この芳香剤がないと、私、生きていけない!」
みたいになるのは、なにより本人が辛いだろうから、
そうならないようにツールと付き合いたいよね、
という話。
あなたにとって耐えがたいような劣等感という臭い。
でも実は、他の人からしてみたら、
そんなに大して気にならない臭いかもしれないし、
人によっては、その劣等感こそが
「あなたの人間臭さ、好きよ」
と言ってもらえることもあるだろうからね。
ではでは。