一流のスポーツ選手の逸話を聞いたりすると、
一流であればあるほど、多い逸話がある。
それは、
「誰よりも、練習量が多かった」
というもの。
野球の世界でも、
相撲の世界でも、
サッカーの世界でも、
フィギュアスケートの世界でも、
それぞれの歴史に残るような名選手は
誰よりも多くの稽古、素振り、練習を
繰り返していた人が多いんだよね。
そして、ビジネスの世界でも、
基礎的な練習や実践を怠らないところが
結局はうまくいくようだ。
接客業なら、あいさつ。
メーカーなら、商品開発。
商社なら、営業先まわり。
他にも、
株式などのトレーディングなら
チャートを見ることが大切だし、
アーティスティックな分野でも
楽器の練習や、発声練習、
デッサンや、写真を撮ってみるなど、
さまざまな練習があるはずだ。
どんなジャンルでもそうだけれど、
そのほとんどの活動は、実質的な収穫はない。
素振りや稽古をしても、それ自体が成績として
評価されるわけではない。
あいさつの練習も、それ自体が
誰かに価値を提供するものでもないし、
商品開発も、ほとんどは無駄骨に終わる。
営業先まわりも、100%の確率では
契約に結び付かない。
チャートを見ても、それだけでお金が増えたりしない。
楽器の練習、発声練習、デッサン、写真の試し撮りなど、
ほとんとのものが
「直接的には、価値を生まないもの」
といっていいだろう。
しかし。
そのたくさんの「無駄」とも言えるものがあるからこそ、
本当に得たいものを手に入れることが出来る。
手に入れたいもののために、
手に入れたいものに関連した「無駄な代償」を、
どれだけ支払ったかで、成功失敗がきまる側面もある。
なので、
実質的な価値を生み出す作業以外で、
どれだけ多くの労力をかけているか?
というのは、バカにできない要素だと思う。
たぶん、私にとっての「素振り」は、
毎日書いている、この文章なのかもしれない。
「なんで毎日、無料でいろいろ書いているんですか?」
と問い合わせをしてくれる、ありがたい読者の方もいる。
私自身、
「もっと、直接的にメリットを生み出す作業に
集中すればいいのかなぁ」
とも思うんだけれど、なんか継続している。
でも、ここでほぼ毎日文章を書いている事が、
私の文章力をみがく「素振り」になっていると思うんだよね。
いかに、実質的な価値を生み出す作業以外で、
労力をかけているか?
これが、得たいものを得るために
必須な条件なような気がしているから。
あなた自身も、たぶん
「欲しい!」
「こんな自分になりたい!」
と思っていることがあると思う。
それは素敵なことだし、実現すべきだと思う。
その上で、得たいものを得るために
「私がやっている“素振り”って、なんだろう?」
と、考えてみるのも、面白いかもしれないね。
実質的なメリットはないんだけれど、
得たい結果に到達するために継続すること。
あなたの「素振り」は、どんなものなんだろうね?
より多くの収穫がありますように。
ではでは。