たぶんこれは、どの仕事でも言えるのだろうけれど。
コピーライターというと、
なんとなく言葉の使い方が巧みで、
いろんな語彙を持っていて、
なんか「うまいこと言う」のが仕事っぽいけれど。
それは仕事のうちの2割くらいでしかない。
じゃあ、残りの8割はなんなのよ?というと。
クライアントさんの想いを聴きとる「耳」と、
世間が何を必要としているのかを見る「目」。
その「想い」の的(マト)と、
その「必要」の的(マト)。
その2つの的を言葉で射る。一矢で。
それが仕事。
なので、
語彙が多く、言葉が巧みであるというのは、
「私は、いい弓矢を持っています」
ということで、それ以上でもそれ以下でもない。
もちろん、それはそれで大切だけれど、
それと本人の弓術のレベルとは、別の問題だよね?
だから。
どんなに稚拙な言葉でも、
どんなに「てにをは」や「ですます」が間違っていたとしても。
クライアントの「想い」と、
世間の「必要」という2つのマトを
一言、一矢で射抜く事が出来たら、それがライター。
綺麗な言葉を書いて自己満足しているのは、
自分の弓矢を磨いて、うっとりしている状態。
趣味とか、あるいは自己表現をする
作家さんならばそれが正解。
ただ、職業ライターは、
射抜いてこそ仕事。そう思う。
そして、これってさ、
あなたのやっているお仕事も、そうじゃない?
いい技術を持っているのは、
プロとしていい道具を揃えるのと一緒で、
仕事としては、その技術を
「どうやって」発揮するのか?
そして、何を「射抜く」のか?
ということなのやろな、と
あなたの仕事に想いを馳せるのでやりんす。
あなたの仕事、素敵です。
ではでは。