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●●業界は、腐ってる。

おかげさまで、
色んな職種の人と話をすることがある。
 
その中で、なぜか真面目な人であればあるほど
言う言葉があるんだよね。
 
 
それは、
 
「私の働いている業界は、腐っている」
 
という、ため息まじりの言葉。
 
 
 
自分が所属している業界の将来を
思えばこそなんだろうけれど、
 
いかに自分の所属している業界が、
営利にまみれて、お客さまを騙しているのかを
切々と語るわけだ。
 
 
 
かく言う私も、自分が所属したことのある業種では、
知れば知るほど
 
 
「えええ!?それって汚くない?」
 
「お客さま本意って、ウソやん!」
 
「口先で良い事言っているけれど、
 結局は、自分の私腹を肥やしたいだけやん」
 
 
みたいに思ったこともある。
 
 
 
面白いのが、
 
真面目に業界とお客さまの事を考えて、
継続した発展を願っている人ほど
 
「腐ってる」
 
という言葉を使う傾向が強く、
逆にその業界で、ある程度地位を確立して
参入障壁の内側にいる人は、あまり言わない。
 
 
ま、中には参入障壁の内側でヌクヌクしながらも、
 
「この業界は腐ってる」
 
と言って、二重に儲けようとしている人もいるけれどね。笑。
 
 
 
その「腐ってる」発言は、
特定の業種・業界に留まることがない。
 
今のところ、友人や知り合いから直接
「腐ってる」発言を聞いたことのある業界は、
 
 
飲食業界
 
金融業界
 
医療業界
 
建設や不動産業界
 
IT業界
 
流通業界
 
エネルギー業界
 
レジャー業界
 
機械製造業界
 
美容業界
 
コンサル業界
 
メディア業界
 
セミナー業界
 
スピリチュアル業界
 
政治業界
 
 
くらいかな?
けっこう色々と腐ってるよね?
 
もう、
 
「若者のナンチャラ離れ」
 
くらいのバラエティだよね?(笑)
  
 
 
 
でね。
 
 
はじめは、そんな「腐ってる」発言を聞くたびに
 
 
「ああ、実情って、そんなものなのかぁ」
 
「やっぱり、人間って、かなしいのねん」
 
 
とも思っていたんだけれど、
最近は考えをあらためた。
 
 
 
もうね、こんなにね、いろいろと腐っているんだから、
「腐っている」と嘆いても、意味ない、と。
 
腐っているのが特別な事じゃなくて、
スタンダードだと。
 
腐ってるのが普通。
 
もう、業界ってのは、
エブリバディ・ヨーグルトなんだと。
オール・納豆なんだと。
  
そんな風にも思ってる。
 
 
 
 
そして。
 
その「腐ってる」状態こそが、
実は最高に必要なんじゃないか?とも思う。
 
 
 
ほら。
 
新鮮な野菜ができるためには、
「肥沃な土」が必要じゃない?
 
で、考えてみると「土」って、
「腐ってる」よね?
 
 
肥沃な土であればあるほど、もう尋常じゃなく
ホットに、グレートに「腐ってる」わけ。
 
 
そして、私たちが何かの業界で新しい芽を出し、
新鮮な生命の息吹きを作りだすためには、
 
「肥沃な土壌を持つ畑」
 
が必要になる。
 
 
そのためには、業界自体は
フレッシュであると困るワケで、
腐っていてもらわなければ、困る。
 
 
新鮮なレタスの上に新鮮なレタスは育たない。
 
いい感じで朽ち果て、過去の遺物を内包させた
「土」があるからこそ、新しい生命が芽吹くことができる。
 
 
 
だから。
 
 
自分が所属している業界が、いかに腐っているかを嘆いたり、
他の人に発信するのならば、それよりも
 
 
「その中で必要な栄養分を吸収して
 自分が、いかに育つか?」
 
「業界の外にいる人たちに、
 他の人には提供できない価値を提供するか?」
 
 
にフォーカスした方が、
自分が幸せになるような気がするんだけれど、どう?
 
 
 
そして、
 
自分の業界に巣食っている老害(実年齢は関係ない)や、
利権をチューチュー吸っているような人を見た時には、
 
 
「おお、この業界の土を肥沃にしてくれているミミズ諸君、
 今日も御苦労さまです」
 
 
とか、
 
 
「ああ、もう枯れ果てて、朽ち果てて、
 あとは他の人の養分になる、土くれなのね」
 
 
と心の中で感謝すればいいと思う(笑)
 
 
 
 
さてさて。
 
 
業界を正す!
 
という方向にエネルギーを使うのもいいかもしれない。
 
ただ、その方向性はともすると、
 
「畑から土をなくす!」
 
という事にもなりかねない。
 
 
腐ってるなら腐ってるで、
そこから新しい価値を生み出す。
 
 
そして、自分にその力と価値がなくなったら、
後進のために、自分も土に還る。
 
 
そんな感じで、いろんな業界は
なりたっているのかもしれないなぁ、
なんて、シニカルに思ったりする次第。
 
 
あなたの所属する業界で、
あなたが思う通りに生きられることを願って。
 
 
ではでは。
 

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