私のいつもの記事を読んでくれている人は、
向上心の高い、生きるのに真剣な人も多い。
なので、今回の記事は、人によっては
「えええーーーっ!?」
となるかもしれないけれど、
まぁ、読んでもらえるとうれしいです。
さてさて。
「成長」。
昨日より今日、今日より明日、
前の自分よりも、少しでもレベルアップしていたい。
そんな気持ち自体は、とても素晴らしいと思う。
私自身、やっぱり日々ダラダラしているよりは
少しでも成長したいと思っているし、そのために
「なにやってんの?」
と呆れられるようなことも、たくさんやってきた。
その上で、
だからと言って「成長=善」であるとは限らない、
とも思っている。
ましてや「成長していないとダメ!」なんて人に言うのは
お門違いも甚だしいな、と考える。
人は人。
その人がどんな風に人生を送っても
その人の自由だ。
たまたま私自身は好きで「成長感」を感じたいから
努力しているだけであって、
その価値観を誰かに押し付けるのは、おかしい。
ものすごく冷めたシュールなたとえで言えば、
ニワトリ小屋の中で、
一羽だけものすごく勤勉で向上心の強い
ニワトリがいたとする。
そのニワトリは、来る日も来る日も勉強にあけくれる。
他のニワトリからの「あいつは何をやっているんだ?」
という不思議そうな視線を感じつつも、
心の中で他のニワトリのことを
「何の努力もしないバカだ」と思いながら、努力する。
でも、ある日突然、そのニワトリも、
他のニワトリも、同じように鶏肉になる。
そんな感じだろう、とも思っている。
成長するのは、個人の勝手。
生きている間に、どれだけの事ができるのかを
自分で自分に課した。
その姿勢は素晴らしいと思うし、
そのような人が、多くの体験や賞賛を得ることも
当然だと思う。
そして、偉大な成長を遂げて人類に貢献した人のことを
とても素晴らしいと尊敬をする。
が、一方で、そうでない人がダメ、
という考え方には賛同しない。
そんなスタンスなんだよね。
そして。
これは他の人に「成長」を強制しない話でもあり、
自分自身にも、そうでありたいなぁ、という話でもある。
「成長」は、ある意味、麻薬のような魔力も持っている。
「成長」という実感が切れると、
なんか落ち着かない。
自分がダメなんじゃないか?とイライラする。
そして、なんでもいいから「成長感」を
感じられることにチャレンジする。
一次的に「よかった!成長した!」となるが、
またしばらくすると、
「まわりに置いていかれるんじゃないか?」
「私、価値がないんじゃないか?」
という焦燥感に追い立てられて、
成長と言う名の合法ドラッグを注入し続ける。
「成長感」を感じられる仲間と、群れる。
もちろん、それで本人が幸せならばいいんだけれど、
一度、自分と「成長」との関係性を問い直す時間を持っても
悪いことにはならないんじゃないかな?とも思う。
株式の取引をやっていると、
必ず株価は上下する。
何年もずっと成長しているように見える企業でも、
ある時期は株価がダダ下がりするようなこともある。
どの時間軸で切り取っても、
ずーっと成長し続けているなんて、
そんな株にお目にかかったことがない。
なので、「上がりもするし、下がりもする」
っていう方が、自然のサイクルのような気がする。
別のたとえで言えば、
目の前に壁が現れたとする。
それを、破るために
「もっと力を込めて!うんしょ!こらしょ!」
と前に前に押しても、どうしようもない時は、あるだろう。
そんな時は、一度壁から離れて休憩して、
元気になったら、 壁から数歩後退したところから
「ドーン!」
とぶつかった方が、壁が破れたりもするでしょう?
今、上昇気流に乗っている方には
今回の記事は申し訳ないっす。
そして、私自身が今ヘコんでいる時期かと言うと
全然そうでもなかったりする(笑)
ただ、それとはまた別の話で
「成長するもしないも、本人の好み」
「成長する時期もあっていいし、そうじゃない時期もあっていい」
「成長の欲求は、湧き出ているのか?
それともあせり、焦燥感からか?」
みたいなことは、時々チェックしたいなー、
なんて思うんだよね。
株だって上がり下がりする。
一本の木だって、芽が出て、葉をまとい、
花を咲かせ、実をみのらせて、そして冬には枯れる。
たくさんの新しい人と出会う時期もあるだろうし、
1人でじっくりと考える時期もある。
花が咲いているように、分かりやすい活躍をする時期もあるし、
地味~~にコツコツやる時もある。
それが、長いスパンで見ても、短いスパンで見ても
繰り返される。
成長自体は、私も好き。
ただ、「成長感依存症」「成長感中毒」には
ならなくてもいいんじゃないかな?
なんて思う。
あなた自身が今、ノッている時なのか、そうでもない時なのか、
どっちのサイクルなのかは分からないけれど、
どっちのサイクルであっても、あせらずに
日々をかみしめられると、いいかもしれないよね。
今日は、そんな感じで!
こんな事を書きつつ、実はごきげんです(笑)
ではでは。