あなたにも、とても信頼している人がまわりにいるだろうし、
あなたのことを信頼している人も、たくさんいると思う。
普段は意識していないと思うけれど、
この「信頼度」というのは、点数で表すことも
できるだろう。
「あの人の信頼度は、100点」
「まぁ、70点くらいかな?」
「あの人は信頼できない。0点」
みたいな感じ?
そして、この「信頼度」というのは、
表に出てくる点数の上限は「100点」なんだけれど、
実は、その後もどんどんたまっていく。
表面点数と、実質点数みたいな感じかな?
「完全に信用できる。100点」
である人は、さらに信頼を重ねて行って、
見た目上は100点のままでも、
実質点数は、120点、200点、300点と、
「見えない点数」を重ね続けている。
普通のあらゆるものは
点数が上がれば上がるほど、
さらに点数を上げるのは難しいものだ。
たとえば、テストの点数とか、品質の点数とかは、
さらに高得点を狙おうと思うと、とても難しくなっていく。
スポーツの上達とか、ジョギングのタイムなんかも
はじめはやればやるほどすぐに効果が分かるけれど、
しばらくすると、ちょっとの上達も難しくなる。
ちょっと風変わりな所では、
ダイエットなんかも、はじめの方が効果が分かりやすく、
だんだん体重の減りが難しくなるかもね。
ところが。
面白いもので、信頼の点数は、上がれば上がるほど
さらに点数を上げることが容易になっていく。
信頼度30点から40点にするには
非常に難しいけれど、
信頼度90点まで行けば、100点にするのは
さほど難しくない。
そして、信頼度100点になってしまうと、
そこからはガンガン信頼度の上昇にはずみがつき、
ちょっとしたことでも
「さすが!」
「やっぱり信頼できるなぁ」
と、信頼してもらいやすくなるんだよね。
表面点数は100点のままでも、
実質点数は、ウナギ登りなわけだ。
そして、
ちょっとしたミスとかで信頼を失うようなことがあっても、
実質点数が100点以上であるうちは、
「ま、そんなこともあるよ」
「大丈夫。信頼しているから」
と、優しく見守ってもらえることも多い。
意識されている信頼度は100点。
でも、実質点数130点くらいを築き上げている関係では、
マイナス10点くらいの信頼度の低下でも
「信頼度100点」
は、キープできる。そんな感じなんだよね。
でも。
ここからが、恐ろしい話だ。
信頼のある関係の中で、
「まぁ、大丈夫だろう」
と気を抜いてしまうと、知らない間に
信頼度の「消費」を行なってしまっていることがある。
そして、いつの間にか着実に積み重ねていた
「信頼残高」を食いつぶし、
意識されている信頼度も100点。
実質的な信頼度も、100点になっていたとしよう。
そこで、マイナス1点の信頼度低下をまねくような
言動を取ってしまったとする。
マイナス1点なんて、とるに足らない点数にも
見えるかもしれないが、
「実質信頼度100点」の場合は、話が別だ。
通常の引き算ではない現象が起こる。
100点の信頼度から、
たった1点でもマイナスになっただけで、
信頼度は「ゼロ」になる。
100点マイナス1点は、99点じゃなくて0点。
信頼度には、そんな法則がある。
これは、個人においてもそうだし、
企業においてもそうだ。
牛乳やバターで有名だった企業や、
英会話で有名だった企業など
枚挙に暇はないだろう。
長年の信頼を裏切るような行為をした時には、
それ相応の報いがある。
そして、信頼におけるもう一つの法則である
「点数が上がれば上がるほど、点数は稼ぎやすくなる」
「点数が低いうちは、1点でも増やすのが難しい」
という法則が働いて、
すさまじい努力をしなければ、
0点から信頼を築きなおすのは不可能だ。
こんな信頼の法則を私が話す事が出来るのは、
私自身が、信頼度100点から、
信頼度ゼロにしてしまった経験をしているから。
それも、何度も。何人にも。
すべて自分が招いている事。
そして、なるべくあなたは体験しなくてもいい事。
なので、今回の信頼の法則を
実際に腹に入れて人と付き合っていきたいなぁ、
と思う次第。
信頼って、ホント大切だよね。
あなたは、どんな人と信頼関係にありますか?
その人との実質の信頼度は、
どれくらいになっているんでしょうね?
気をつけて、大切に人間関係を培っていきたいと思います。
ではでは。