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それって、本当に弱点なの?

誰にでも、コンプレックスと言うか
他の人には、出来る限り隠しておきたい
“弱点”みたいなものって、あると思う。
 
 
それは、生まれつきのものであったり、
後天的に出てきたものであったり、
どうしても直せない癖だったりもするだろう。
 
 
でも、それって、本当に“弱点”なんだろうか?
 
と、特に最近思うようになってきたんだよね。
 
 
ちょっと前の記事にも、
似たようなことを書いたんだけれど、
多くの“弱点”が、
 
「日本だから、弱点みたいに見える」
 
「現代だから、弱点っぽく扱われる」
 
っていうこともあると思うんだよね。
 
 
 
引きこもりのニートは、
 
「一人でいること」
 
にかけて、プロフェッショナル級にうまいと言える。
 
 
 
手癖の悪い人は、
 
「人に気づかれず、物品を移動させる」
 
と言うことに関して、誰よりも秀でている。
 
 
 
授業中、落ち着いて席に座っていられない子供は、
もしかしたら最高のダンサーなのかもしれない。
  
 
 
さらに、
 
「世界中のどこでも、
 過去から現代においても、
 弱点以外の何物でもない」
 
とされていることだって、未来においては
全然違う価値になるかもしれない。
 
 
 
 
 
諸説あるものの、
 
ジャズにおいて初めて即興演奏を始めた人間は
統合失調症だったとも言われている。
 
 
 
吃音症で悩まされていたシンガー
スキャットマン・ジョン氏は、
自らの吃音症を逆手にとり、
 
模倣が困難なスキャットと、
1回に4つ近く音の調子を変えるという歌唱法を用い、
唯一のジャンル「テクノスキャット」を生み出した。
 
 
 
 
徳川家康は、おじいちゃんもお父さんも非業の死を遂げ、
自分の長男や妻を切腹に追い込まざるを得なくなり、
別の子供は島流しにしている状況の中で、
 
戦国時代とは別の価値観を生み出し、
「参勤交代」などの制度を創り上げた。
(家康の場合は、いわゆる弱点じゃないかもだけど) 
 
 
 
 
 
 
それぞれが、
 
「人より劣っている」
 
「人より恵まれていない」
 
という状況の中で、新しい価値を作り出すことで
脚光を浴びるチャンスを得ているともいえる。
 
 
 
最近は、
 
「自分の足りないところを補う教育よりも
 長所を伸ばす教育をしよう」
 
と言われるようになって来ている。
 
 
 
それはそれで素晴らしい変化だとも思うんだけれど、
もしかしたら、さらに時代が進んだら、
 
 
「自分の長所を伸ばす教育よりも、
 今、弱点だと思われている事から
 新しい価値を生み出す教育を」
 
 
なんて、言われだすかもしれないよね。
 
 
 
最後に、個人的にグッときた
スキャットマン・ジョン氏の言葉を。
 
 
「私がどこへ行っても、いつでも、
 大きな象が私の後ろからついてきます。
 
 他人からは見えている、
 
 この大きな象が吃音ですが、
 
 そんな大きなものを
 ひたすら隠そうと躍起になっていたなんて、
 おかしいですよね」
 
 
 
ではでは。
 

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