せっかく今度「だます技術」セミナーを開催するので
ちょっと腹黒い話を。笑。
さて問題。
人類の歴史の中で、お金が発明されてから
最も人々がお金を投じてきたものって、な~んだ?
「それ」を提供できた者は、巨額の富を得ることができる。
逆に言うと、「それ」にお金を出す側でいる限り、
お金さんとの縁は濃くなりにくい。
「それ」自体は、決して邪悪なものではなく、
どちらかというとポジティブに捉えられるもので、
だからこそ人々がお金を出してしまうのだ。
…とまぁ、そこまで引っ張る話ではないので、
「それ」の正体をバラすとしよう。
人類史上、最も人々がお金を投じてきたもの。
それは、「期待」。
つまり、
「もしかしたら、良い未来になるかも…!!!?」
という期待に人がお金を投じる時、
その金額は、跳ね上がる。
そして、その期待が大きければ大きいほど
投じる金額は大きくなる。
逆に言うと、今のその人の現状から
大きくかけ離れている「ゴール」であればあるほど
人は期待に胸を膨らませて、お金を投じるようになる。
典型的な例としては、宝くじなんかがそうだろう。
「当たったら億万長者!」
というシンプルかつ強大な期待は、
年末に長蛇の列ができるほどに人にお金を払わせる。
その他のギャンブルも
「期待」が土台にあるからこそ
中毒者も生むほどにお金が放出される。
スマホゲームのガチャなんかも期待があるからこそ
(そして、手に入るか分からない乖離があるからこそ)
課金を重ねられてゆく。
また、私は特にアンチであるわけではないが、
いわゆるネットワークビジネス(MLM)も、
「その時に価値が支払われる」のではなく、
「将来的なリッチをエサに行動させる」という意味では
この「期待を土台にしたビジネス」であると言える。
さらに、いわゆる「リッチないい生活」を
ビフォーアフターで手に入れたように見せる
いわゆる情報商材も、この「期待ビジネス」の範疇だ。
もちろん、儲け話や投資の話なんかは
そのものズバリ「期待ビジネス」である。
この「期待ビジネス」はなにも
「将来的に儲かりますよ」というアプローチだけではない。
ニセのスピリチュアリストが
なんか邪悪な霊を祓いますよ的なものも
「期待ビジネス」に入るし、
素敵な異性とワンチャンいろいろとあるんじゃね?
みたいのも「期待ビジネス」だし、
さらに大掛かりなものになると、色恋がらみの詐欺だ。
あとは有名人になれますよ、みたいなのや、
カッコいい職業につけますよ!みたいなものもそう。
究極的には、宗教の
「死後、天国に行けます」
というのは、最強の「期待ビジネス」であると言える。
ちなみに、私は
「期待ビジネスなんかやめろ!」
という反対者ではない。
セミナーだって期待ビジネスだと思うし、
なんなら大根を売るのだって
「美味しい味噌汁が作れる」という期待をして買うのだから
期待値ゼロの商売なんて、この世に存在しない。
ただ。
行き過ぎた「期待ビジネス」には、かなり大きな暗部がある。
ひとつは、現実との乖離が大きければ大きいほど
魅力が増すという「狭き門シンドローム」とも言うべき罠。
もうひとつが、その拡散の仕方においてだ。
狭き門シンドロームは、
現実的には、宝くじで億万長者になる人や、
万馬券を当てる人。
あるいは、有名なアーティストになれるとか、
夢のような生活を手に入れるとか。
そういう人は、ごく一握りである。
それを覚悟の上でお金や労力を捧げるのは
その本人の自由だから、いい。
ただ、現実との乖離が大きければ大きいほど
その「ゴール」は魅力度が増すという普遍の事実がある。
それを、「仕掛ける側」、つまりお金を支払わせる側が
煙に巻いてお金を出させると、それは「悪」となる。
煙に巻いていなかったとしても、
冷静さを欠かせるために何度も洗脳を施したり、
人間関係を囲んだりするのを組織的に行うと、
限りなく「だます」側に寄ってゆくだろう。
もうひとつ、拡散の仕方においての問題がある。
「だます技術」セミナーの中でも触れると思うが、
もっとも厄介な詐欺というのは、
「だます本人もだまされていながら勧誘してくる場合」
だ。
暗号通貨(仮想通貨)などがバリバリに
流行していた時に、この辺のケースは多かった。
「これ、まだ出回っていない情報なんだけれど
これからめっちゃ爆上がりするよ!このコイン」
みたいなやつで、
その情報を伝えている本人も、本気で
「上がる!」
と思っているケース。
これは、なかなか看破できない。
てか、看破しようがない。
他にも、新興宗教に強引に勧誘してくる人や、
一部のネットワークビジネスを勧めてくる人も、
本人が「本当にいいもの」だと思っているので、
なかなかに難しい。
(※新興宗教やネットワークビジネスが全部ダメとは言ってない)
勧めているのが「期待ビジネスである」という自覚がないまま、
本当に素晴らしいものだと信じて疑っていないので、
「だましを見極めるポイント」
を、ことごとくスルーしてくる。そりゃそうだ。
実態を知っているのは、
その「期待ビジネス」の中枢にいる人たちと、
だまされたフリをして利益を得ようとする
一部の賢い者たちだけ。
という構図に問題があるんじゃないかな?
とは思っちゃうけどね。
さてさて。
何回も言うけれど、私自身は
期待ビジネスについてNOとは言わない。
ただ、ビジネスの仕組み上
「期待させる側」が適正利益以上に儲かり、
「期待する側」は無限に吸い取られやすい。
そして、
・現実との乖離が大きければ大きいほど魅力が増す。
・期待する側からの拡散。
ということを、「期待させる側」が意図的に使いすぎると
まぁまぁの確率で死屍累々となるから気をつけたいよね、
ってぇ話。
なので、
「自分になぜこの話が来たのか?」
「示されたゴールに自分がいける確率」
を冷静に鑑みて、
その上で自分の期待に乗っかってみるのも
いいんじゃないかな?と思う次第。
個人的には、
「一回もだまされなかった人生」
よりも、
「めっちゃデコボコだったけど楽しんだ人生」
の方が、いいんじゃね?とも思っているので。
今度やる
「正しく使う騙しの技術」セミナーでは
今日よりオモロ―なことを話したいと思います。
https://sg.secret-guild.games/p/DetecNLP
ではでは!