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世界観のゆがみを知る

先日、ふと流れていた子供向けのアニメを見ていた。
 
みんなご存知の、
世界一有名なネズミが出てくるアニメだ。
 
 
著作権とかが厳しそうだから、
キャラクター名は書かないけれど、

東京ネズミーランドみたいな名前の
日本一のテーマパークもある、あれだよ、あれ。
 
 
 
 
さてさて。
 
 
内容は、小さな子供むけのものだったので、
非常にシンプルなものだった。
 
 
世界一有名なネズミさんと、
その友達のアヒルさん、ワンちゃん、
そしてネズミさんの飼い犬が
 
 
「檻から逃げた10匹の羊を探しに行く」
 
 
というものであった。
 
 
(どうでもいいんだけれど、
 友達にグー○ィーというワンちゃんがいるのに、
 ペットとしてもプ○ートという犬を飼っているというのが、
 さすがアメリカの映画だなぁ、と思う。
 
 生まれながらにして、格差があるのが当然
 という社会背景じゃないと、この構図は無い気がする)
 
 
 
 
 
物語は、完全に主人公のネズミさんを中心に
進められていく。
 
 
脇役たちも、がんばって羊を探そうとするんだけれど、
結局は見つけられず、ネズミさんにいいところを
持っていかれてしまう。
 
 
 
特に、アヒルさんは頑張っているのに、
なかなか羊を見つけることが出来ず、
 
 
「もう!絶対に自分だけの力で1匹はつかまえる!」
 
 
と、がむしゃらに探すんだけれど、
結局みつからない。
 
 
 
そこで、最後に主人公のネズミさんが
アヒルさんに救いの手を差し伸べて、
 
ネズミさんだけでも見つけられた羊を、
アヒルさんの手柄にしてあげる。
 
 
最終的には、10匹の羊さんが全部見つかって
めでたしめでたし、という話だった。
 
 
 
まぁ、子供のために作られた
 
「みんなで仲良し」「協力」
 
みたいなテーマの、どうということはない話だ。
 
 
 
 
しかし。
 
  
 
はじめは、なにげなくアニメのストーリーを
眺めていたんだけれど、
 
物語が進むに従って、
私の感情に、ある変化が起きた。
 
 
その感情とは
 
「怒り」
 
だ。
 
 
 
 
どうしても、主人公のネズミさんの優等生ぶりに
イラッと来る。
 
 
「みんな一緒に行こうよ!ハハッ!」
 
 
という「ハハッ!」という笑いに
いちいちカチンとくる。
 
 
 
そして、どんどんアヒルさんに感情移入をしていく。
 
 
「あんなに頑張っているのに!」
 
 
「そりゃ、いいところ取られていたら、
 1人で行動したくもなるだろうに」
 
 
「結局、ネズミさんがヒーローで、
 アヒルさんは3枚目キャラかよっ!?」
 
 
と、完全にアヒルさんに肩入れする自分を発見した。
 
 
 
 
 
でも、
 
 
当たり前だけれど、アニメの作り手は、
私のような見方を、まったく考慮していないはずだ。
 
 
普通に
 
 
「頼れるネズミさん」
 
「仲間を大切にするネズミさん」
 
「ちょっとおっちょこちょいだけれど、
 ネズミさんの大事な友達であるアヒルさん」
 
 
という構図なわけで、
ネズミさんを中心に見てくれるのが当然、
という物語展開なわけだ。
 
 
 
でも、私はその物語の中に
 
「優等性のネズミさんのせいで
 努力が報われないアヒルさん」
 
を見てしまっていた。
 
 
 
これって、完全に私のフィルターだ。
 
 
 
そこに、私自身の
 
「世界観のゆがみ」
 
を感じて、愕然としたんだよね。
 
 
子供向けアニメを見て愕然とする
いい年した大人という、なんとも情けない図なんだけれど(笑)
 
 
 
 
たぶん昔から、私は、ネズミさんのような
 
「なんでもうまくやる
 人気者の優等生キャラ」
 
に、自分を投影しない。
 
 
 
誰に頼まれたわけでもないのに
 
「人間味のある、失敗ばかりするキャラクター」
 
に、自分を重ね合わせてしまう。
 
 
 

そして、自分が好きで応援したくなるキャラクター、
投影するキャラクターの生き方を、
どこかでなぞってしまっていることがある気がする。
 
 
 
これは、完全に私の世界観のゆがみなんだよね。
 
 
 
私には、世界を見る時に、ゆがみがある。
 
私には見えていない世界を、普通に見ている人がいる。
 
 
私が出来ないと思っている事を、平然とやる人がいる。
 
私が快楽だと思っている事を、苦痛だと思っている人もいる。
逆も、もちろんそう。
 
 
 
すべての「ゆがみ」を、すぐに治すことが出来ないし、
ゆがみがあるからこそ出来ていることもあるんだと思う。
 
 
 
でも、
 
「私には世界観のゆがみがある」
 
ということは、きちんと認識をしておく必要があるな、
と思った今日この頃。
 
 
 
いつか、ネズミさんをみても、
努力せずに、湧き出る愛情を感じられるように。
 
 
ネズミさんファンの方、ごめんなさい。
 
ネズミさんが悪いのではなく、
完全に私のゆがみから来ている話なので
 
m(__)m
 
 
 
ではでは。
 

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