私の記事を読んでくれている人は
勉強熱心な人が多いと思うんだけれど、
「安心領域」
あるいは
「コンフォート・ゾーン」
っていう言葉を、聞いたことがある？
どちらも同じ意味なんだけれど、
簡単に説明をすると
「自分にとって“安心”と思える環境や考え方」
って事になると思う。
（私よりも詳しい人で「それは違う！」と思う方、
お便り待ってます☆）
人によって、安心領域は違う。
月給３０万円をもらっている人にとっては
月給が１５万円になるのは「安心領域」の外だ。
さらに、３０万円をもらっている人が
月給１００万円を目指そうと行動し始めるのは
これまた安心領域の外だ。
しかし、月給１００万円の人にとっては
１００万円が安心領域だし、
月給（というか月収）１千万円の人にとっては
１千万円が安心領域内ということになる。
もちろん、これはお金だけに限らない。
毎日３ｋｍジョギングしている人にとっては
３ｋｍは安心領域だけれど、
毎日のフルマラソンは安心領域外。
友達と毎日遊んでいる人が
１週間誰とも会わなかったら安心できなくなるけれど、
ずっと一人ぼっちの人にとっては、
１週間毎日人に会うことが、安心領域の外だ。
毎日暴力を振るわれている人が、
そこから逃げないのも、
「暴力を振るわれている安心」の外に出たくないからだ。
で。
その安心領域にとどまっている間は
今の生活に変化は起きにくい。
だから、自分の安心領域を飛び越えろ！
っていうのが、近年の自己啓発での流行らしい。
個人的にも、その考え方に反対しない。
自分の成長を促すためにも、
いつもの自分とは違う行動をして
「安心領域の外」を経験するのは、素敵な事だと思う。
ただ、
それって、自己完結する話じゃないんだよね？
と思うんだけれど、どうだろう？
自分の安心領域の外に飛び出すチャレンジをすれば、
たしかに自分にとって新しい考え方や
新しい環境が手に入るかもしれない。
それは、可能性の話だ。
でも、もっとダイレクトに変化することがある。
それは、
「自分以外へ与える安心」
だ。
世間の自己啓発大好き人間たちが
意識しているかどうかは分からないんだけれど、
人間には、ひとつの心理原則がある。
それは、
「自分よりも安心領域が広い人の近くにいると
安心を感じる」
「自分よりもコンフォート・ゾーンの広い人は、
コンフォート（快適）だ」
という心理原則だ。
そうじゃね？
違うとは言えなくね？
たとえば、あなたが安心領域の外に
放り出されるようなパニックに陥った時、
「大丈夫、大丈夫」
と落ち着いていられる人。
こんな人がいたら、あなたは安心できるでしょ？
自分が何かトラブルを抱えた時も
「それは、こうすればいいんじゃない？」
と、あなたを尊重しながら、穏やかに教えてくれる人。
何かに挑戦しようとする時に、
どっしりと構えながら、応援してくれる人。
こんな人がいると、安心だよね？
で、
大抵そういう人は、自分よりも大きな
「安心領域」
「コンフォート・ゾーン」
を持っている。よね？
そう。
人は、元来「安心」したい生き物だ。
そして、自分よりも安心領域の広い人に
安心をするという心理原則がある。
さらに、自分よりもはるかに
安心領域の広大な人になると、
「尊敬」をすることになる。
なんで、「安心領域を飛び越えろ！」系の話に、
この話が出てこないんだろう？
私の見聞が狭いだけ？（笑）
だから、不思議なことに
「自分が安心領域を広げようとして
安心じゃなければないほど、
他の人には安心を提供することが出来る」
という、変な現象が起きる。
自分が不安だと、相手に安心をプレゼント出来るわけだ。
（もちろん、ただおびえているだけじゃダメだけど）
そして、
相手に提供できた安心は、
あなたにダイレクトな応援や協力を運んでくれるだろう。
安心領域の外を飛び越えることによって、
絶対にお金持ちになるとか、
絶対に有名になるとか、
絶対にパートナーができるとか、
絶対に健康になるとか、
そんな保障はない。
ただ、あなたがその方向に使おう！
と決めるのであれば、
あなたが安心領域を超えようとした挑戦は、
間違いなく、絶対に、
「どこかの誰かに提供できる安心」
を、増やすことになる。
そして、相手に提供できた安心の分、
あなたはいつか必ず、その報酬を受け取る。
自分で完結するのではなく、
「誰かに安心してもらうために」
今の不安を選択するのも、アリかもしれないよね。
ではでは。