人と人とが集まる場って、
最近、特に重要視されているよね。
人間は社会的な生き物なので、
コミュニティはとっても大事だ。
いろんなところで言われているように
これからコミュニティの重要性は
さらに増していく、と個人的にも思う。
どんなコミュニティにいるのかで、
今後の人生の豊かさが決定される、
と言っても過言じゃないかもしれない。
と、そんな背景の中で。
「コミュニティ」ってのも色々とあるけれど、
ざっくり分けると4つの「型」があるなぁ、
と整理することができた。
もちろん、4パターンだけじゃないだろうし、
多くのコミュニティは
それらの複合形であったりもする。
ただ、大きなくくりを知った上で
自分はどんなコミュニティに
所属したいのか?しているのか?
あるいは創りたいのか?
そんなことを考えてみるのもいいかな?
と思いますりんぬ。
—
さて。
コミュニティの4つの型だけれど、大きく
1.コンテンツ型
2.利益型
3.アイデンティティ型
4.カリスマ型
になるんじゃないかな?
その中心に据えられた「核」がなくなったり、
所属している人々にとって魅力がなくなれば、
そのコミュニティは瓦解する。
逆に言えば、
複数の型の「核」を持てば、
そのコミュニティは強固になってゆくだろう。
ちなみに番号を振っているけれど、
それぞれのコミュニティの「型」に
優劣はない。
—
ってなわけで、まず、
【1.コンテンツ型】。
これは特定のコンテンツに
興味を持っている人たちで構成される
コミュニティ。
いわゆる「趣味のサークル」だったり、
なにかの研究会であったり、
物的・技術的な「モノ」が求心力となっている場。
部活動とかも、これにあたるだろう。
たいていの場合は、そのコンテンツに詳しいとか、
年季があるとか、「この指とまれ」をした人などの
リーダーがいる場合が多い。
が、そのリーダーがいなくなったところで
そのコンテンツ自体の魅力があれば
コミュニティの人が流動的であっても続く。
部活動の部長がやめても、
その部活動はなくならないからね。
この【1.コンテンツ型】は
コンテンツの魅力と「強さ」によって
コミュニティの質が決まる。
所属する人にとって、
そのコンテンツが魅力的ならば居続ける。
そのコンテンツに触れられるのが
そこしかないのならば、もうずっといる。
そうでないのならば、
今から説明する他の型の魅力もある場所か、
「強い」場所に移動する可能性がある。
「強い」ってのは、
より深くコンテンツを学べるとか、
単に試合で勝つことができるとか、だね。
プロになって、メジャーリーガーに移籍するみたいに
自分の所属するコミュニティを変遷させてゆく
という場合もあるだろう。
—
【2.利益型】
これはいたってシンプル。
自分にとってメリットになるから
そのコミュニティに所属している、というもの。
まぁ、4つ全部の型が、所属している人には
有形無形の利益をもたらしているだろうから、
ここでは大きくは、お金だね。
自分の働いている会社なんかは、
この利益型のコミュニティだろう。
利益共同体として、そこで役割を担うわけだ。
あとは、コンテンツ型との融合型としては
「これで儲かる!お金になる!」
という集まり。
ここは求心力がダイレクトにお金なので、
それがなくなったら、すぐに人はいなくなる。
また、お金以外の共通項がなければ、
多くの人を集められる反面、
コミュニティ体としての強固さは薄いかもしれない。
そして、ここに所属するためには、
「お金」に関する自分の能力が問われるだろう。
お金を作りだす能力があるのか?
あるいは、お金の支払い能力があるのか?
きわめて個人的な意見だけれど、
この利益型オンリー、純度100%のコミュニティは
難しい、、、というか、すぐになくなるんじゃないかな?
お金は大切だけれど、
お金だけが目的のコミュニティは、弱い気がするねんな。
—
【3.アイデンティティ型】
こちらは、「私は○○である」という
アイデンティティを共有する人たちの集まり。
「アイデンティティ」というと大げさだけれど、
たとえば、町内会なんかも、
「私は○○町に住んでいる」
なんていう、一種のアイデンティティで
構成されている。
シンプルに「家族」なんかも、
こちらのアイデンティティ型だろう。
「日本人である」ということで集まる
海外のコミュニティもあるだろうし、
その形はいろいろだ。
男性である。女性である。
ヤンキーである。
LGBTである。
同じ理念を持つ。
いずれにしても、その人の持つ
「自分像」にマッチしたところに引き寄せられ、
そこに所属する、という形になる。
国家なんかは、このアイデンティティによって
形作られているように思う。
たぶん、このアイデンティティ型が
コミュニティとしてはいちばん絆が深いんじゃないかな?
特に、そのアイデンティティを共有できるのが
「その場」だけだったとしたら、
一生そこに骨をうずめるだろう。
おそらくだけれど、APPLE社とか
一部の企業のユーザーは、
コンテンツにとどまらず
「私は○○ユーザーだ」
「私は○○信者だ」
というアイデンティティを持っているからこそ
使い続けているという、
構成員の一員になっているのかもしれない。
もちろんのこと、「宗教」は
このアイデンティティ型の最たるものの
一つと言っていいだろう。
—
【4.カリスマ型】
ラスト。こちらは「特定の人物」に
魅了された人たちが織りなすコミュニティ。
なぜ魅了されるかは、人それぞれだけれど、
今まで話してきた、
・コンテンツ
・利益
・アイデンティティ
なども絡みながら、中心人物である
「その人」のそばにいたい、と思う人たちが
コミュニティを形成する。
ほとんどのコミュニティは
リーダーが存在するので、このカリスマ型が
まったくないコミュニティは珍しい。
ただ、こちらの比率が増せば増すほど、
その一人(あるいは複数の人)の影響度は増す。
逆に言えば、そのカリスマへの期待が減ったり、
残念なことをしたり、
老いぼれていったりすると、そのコミュニティは
弱まっていくだろう。
典型的な例としては、
芸能人さんのファンクラブとか、
有名人さんのオンラインサロンとかかな?
「その人ありき」のコミュニティなので、
カリスマ、、、、っていうか中心にいる人によって
コミュニティのあり方も、集まる人も、
暗黙の了解も決まる。
中心人物がピラミッドを構築したい人ならば
自然とコミュニティ自体がピラミッドになる。
フラットであるのが自然ならば、
そうなってゆくだろう。
おそらくだけれど、ダチョウ倶楽部の
上島さんの作られた「竜兵会」はカリスマ型であり、
かつカリスマである上島さんにツッコめる
フラットな会だったんじゃないかな?と想像する。
「カリスマを生むカリスマ」のコミュニティ
だったのだとしたら、本当にすばらしいと思う。
—
さてさて。
お読みいただいたらお気づきになるだろうけれど、
この4つの型が単体で機能しているコミュニティは
圧倒的に少ないだろう。
ほとんどのコミュニティが
いくつか、あるいはすべての「型」を
内包している。
ただ、その比率というか含有率というか、
その差はコミュニティによって違うし、
それがコミュニティの「文化」にもなり得る。
「自分は、どんなコミュニティに属しているのかな?」
「私がいる、あのコミュニティはきっと
この型の比率が高いな」
なんて考えるのも面白いかもしれないし、
もしこれからコミュニティに所属したり
あるいは自分で作ったりする時には、
こちらを意識してもいいかもしれない。
ついついコミュニティを創る側は、
「コンテンツがしっかりしていないと!」
「メリットがないと!」
とか思っちゃいがちかもしれないけれど、
集まる人たちは、「そこ」を求めていないかもしれない。
4つの要素が、バランスの良い、好みの
コミュニティがいいよね。
そして、もっといいコミュニティにするためのヒントも
この4つの型に隠されているかもしれないよね。
あなたが、あなたにとって
もっとも素晴らしいコミュニティを見つけられますように。
ではでは。