私が師匠と仰ぐ人は何人もいるんだけれど、
その中でも懇意にさせていただいているお一人に
やましたひでこさんがいる。
やましたひでこさん、という名前を知っている人は
「おお!」
となるだろうし、仮に名前を知らなかったとしても
「『断捨離』の著者で、提唱者の方です」
となれば、日本で知らない人は
ほとんどいなくなるだろう。
「断捨離」
という日本語を生みだした方で、今では一般名詞から、普通に
「断捨離する」
という動詞にまでなっているという愛されっぷり。
多少、「断捨離」という言葉が独り歩きして
ご本人の意図とズレているところもあるものの、
それを本人も受け入れているという懐の深さだ。
その思想は国内外を問わず愛され続け、
今では累計400万部という
大・大・大ベストセラー作家。
すごすぎて、よくわからない。
ただ、お会いしていると、
「どうだ!わたしすごいでしょ!」
なんて雰囲気は全然なく、
本当にどんな人の話にも耳を傾けてくれる素晴らしい人だ。
ところで、みんな知ってる?
「断捨離」という言葉は、実は
やましたひでこさんが持っている
登録商標だ、ということを。
(って、私は知らんかったんだけれど)
なので、
やましたさんがやる気になれば、
断捨離という言葉をビジネスなどで使っていたりする人は、
相応の対価を支払わなければならないんだよね。
普通に使うのも、もしかしたら
もっと制限があってもおかしくないのかもしれない。
でも、やましたさんは一度もそんなことを
訴えたことはない。
それを不思議に思って、ご本人に
「なぜ、静観されているのですか?」
と聞いたところ、
「だって、わたしが商標を登録したのは、
みんなが自由に断捨離という言葉を使えるためだもの」
という答えが返ってきた。
つまり。
やましたさんが断捨離の登録商標を持っている限り、
「断捨離」という言葉を他の人に登録されることはない。
そして、やましたさんが商標を持っている限りは、
「断捨離」という言葉は守られ、
それを愛してくれる心ある人たちが自由に
「断捨離」を活用することができる。
やましたさんが自腹を切って商標登録をして、
そのおかげで誰もが自由に「断捨離」を語れる、
というわけなんだよね。
自分を守るためだけでなく、
自分の利益を得るためでなく、
それを愛する人たちの自由を守るための行動。
そこには、とてつもない思いが込められているように思う。
「愛」というと簡単だけれど、
もう少し深い思いのような気もする。
この話を聞いて、私なりに咀嚼をした時、
「あ、元気玉って実在するな」
なんて思ってしまった。
もしかしたら、やましたさんからすれば失礼な
たとえかもしれないんだけれど、
ほら、元気玉って、あるじゃない?
マンガ『ドラゴンボール』の主人公、孫悟空が
地球のみんなの元気をちょっとずつ分けてもらって
大きなエネルギーを生みだして悪を倒す技。
やましたさんは、大きなエネルギーをもつ存在だ。
それはきっと、たくさんの人から
ちょっとずつエネルギーを受け取っているからなのかもしれない。
でも、最も重要なのは、
みんなから元気を受け取っているのは、
「そのみんなを守るため」
という事実。
みんなの自由を守り、
みんながよりごきげんに暮らせるために活動する。
その結果、みんなから元気を少しずつ分けてもらい
さらに大きなエネルギーを生みだすことができる。
だから、やましたさんは
数千人規模の講演会でも、大きなエネルギーを発信し、
海外を飛び回りつつ仕事もバリバリこなし、
オフライン、オンラインを問わず
膨大な執筆をし続けられている。
そんな風にも考えることができるかもしれないよね。
さてさて。
この「元気玉」は、きっとやましたさんだけでなく
私たち全員に当てはまることなのだと思う。
自分自身を磨きあげ、
その力を誰かの自由や幸せを守るために使う。
その時に、みんなからの元気をちょっとずつ受け取って、
さらに大きなエネルギーを発信することができるようになる。
たぶん、
自分自身の人間力がなければ、
そのエネルギーに耐えることができないだろう。
そして、その力を私利私欲に使った時には
みんなから預かったエネルギーで、我が身が滅ぶのだろう。
守ろうとするものが自分だけの時は使えない。
守ろうとする「みんな」が多ければ多いほど、
巨大なエネルギーを生みだす。
鍛えられた人間力と、崇高な理念が合わさった時に、
どんなものに立ちふさがれたとしても
みんなのエネルギーを集約して突破することができる。
そんな風に思ったりするんだよね。
私も、そんな「元気玉使い」になれるよう
がんばっていきたいと思います。
やましたさん、いつもありがとうございます。
ではでは。