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プロは5ミリ

プロ。
 
プロフェッショナル。
 
 
もう、言葉の響きだけでカッコいいというか、
姿勢が正されるというか、
心地のいい緊張感を感じるというか。
 
 
自分が自己紹介する時に
 
「私は、この道のプロです」
 
なんて、さらりと言えたら、
超絶カッコいいなぁ、なんて思っちゃう私は、
変わり者なんだろうか?(笑)
 
 
 
あなたが「プロ」という言葉に対して
どんな風に思うかは分からないけれど、
たぶん
 
「大事な事は、その道のプロにお願いしたい」
 
とかは思うだろうし、
 
「プロの方が、いろいろと安心だ」
 
なんていうイメージは持っていると思うんだよね。
 
 
なんて、ぼんやりと思っていたんだけれど
 
「じゃあ、プロって一体、
 何をもってプロと言うんだろう?」
 
「プロの定義は?」
 
みたいに考えていたところ、
素晴らしい定義をしてくれた人がいたので、
今回はそれをシェアしようと思う。
 
 
その人とは、またいつものように
とある飲み会で話をしていたんだけれど、
その人はこのように話をしてくれた。
 
 
「この前、オーダーメイドで
 スーツを作ってみたんですけれど、
 その時の仕立て屋さんがすごかったんです!」
 
 
「私自身は、“もうバッチリ!カッコいい!”
 って思っていたんですけれど、その仕立て屋さんは
 私と鏡を見ながら言うんです」
 
 
「ちょっと、裾を5ミリ上げてみませんか?
 あと、腰のラインを5ミリだけ絞ってみましょう」
 
 
「そう言って針で仮止めをした後、
 “先ほどと、どちらがお好きですか?”って、
 また鏡を見せてくれたんですね」
 
 
「すると、さっきも良かったんですけれど
 さらにカッコいい自分が鏡に映っているんですよ!
 これには、本当に驚きましたね」
 
 
そこまで彼は一気に話してくれた後、
 
 
「今回のことで分かったんです。
 プロって、お金をもらっているからプロ、
 とかいうことじゃないことを」
 
 
と言って、彼なりの「プロ」の定義を教えてくれた。
 
 
「プロとは、本人も気づくことのない5ミリを
 気づかせてくれる人である」
 
 
 
その話を聞いて、なるほどなぁ~、と心底感じ、
さらにお酒が進んだんだよね。
 
(それでも飲むのか、俺(笑))
 
 
 
その話は、もちろん仕立て屋さんに限ったことじゃない。
 
 
電気屋さんで働くプロは、
商品知識をもって、お客さんが
 
「どの商品が、一番私が欲しいものなのかな?」
 
と迷っている時に、
 
「お客様でしたら、こちらの商品が最適です」
 
と、お客さんが気づいていなかった「5ミリの差」を
提示する。
 
 
プロの写真家は、他の人が撮らえる事のできない
最高の瞬間、最高の角度、最高の絞りでシャッターを切る。
 
そして、その写真を見た人に
 
「世界は、こんなに美しいんだ!」
 
という気づきを提供する。
 
その差は、長さで例えるのだとしたら、
きっと5ミリくらいの差なんだろう。
 
 
料理人と素人さんが、
同じレシピと同じ材料を使って料理しても、
やはり味に差が出る。
 
絶妙な火加減、
塩をあと1ふりするかしないか、
 
他の人が気にも留めない、
5ミリにも満たない、ささいな違いを重ねて
最高の料理を提供する。
 
そして「おいしい!」「この材料で、この味!?」という
うれしい気づきを提供してくれるんだろう。
 
 
 
そんな話をしていて、
 
「ああ、私はどんな“5ミリ”を提供できているのかな?」
 
なんて考えたんだよね。
 
 
私はセミナー講師をしていたり、
ビジネスやプライベートの相談に乗っている時、
相手は私に、どんな「5ミリ」を感じてくれているんだろう?
 
 
そんな風に考えてしまう次第。
 
 
 
 
あなたも、きっと何かしらのプロであると思う。
 
お仕事の中で、家庭の中で、友達同士の中で。
 
 
たぶん、あなたが提供している「5mm」が
人を幸せにしていることだろうし、
 
あなたにしか見えていないことを
誰かに提供することによって、
誰かがもっともっと豊かになっていっているんだろう。
 
 
お互いに、誰かに提供できる「5ミリ」が
増えていくと楽しいかもしれないよね。
 
今回、最高のインスピレーションをくれた
川野さん、本当にありがとう!
 
 
ではでは。
 

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