「クタクタになるよね。
数時間、人と一緒にいるだけで」
先日飲んでいる時に、友人がぽつりと言った。
そしてその後、
「でも、そのクタクタ感が、いいよね」
と言葉を繋ぎ、
「どうせ会うなら、クタクタになれるような人と
時間を過ごしたいわ」
と話しながら、友人は盃をかたむけた。
これは、私もまったく同感だったんだけれど、
その話を聞いて、
「たしかにそうだけれど、
クタクタっていうのにも、
いくつかパターンがあるよね？」
なんて風にも思ったんだよね。
せっかくなら、毎日を全力で生きたい。
夜、
「うわぁ～、今日もクタクタだー
おやすみー！」
と、布団に入ったらすぐさま深い眠りに落ちるような
そんな毎日を過ごしたい。
そして、そのためには、全力にさせてくれる事が大切で、
その全ては、最終的に「人」に帰着する。
どんな人に出会うのか？
どんな人が私をクタクタにしてくれるのか？
それが、毎日の質を決めると言っても、
大げさじゃないかもしれない。
で、
人とのやり取りでクタクタになるのって、
３つのパターンがあるなぁ、なんて考えついた。
３つのパターンの、どれでもクタクタになることが出来る。
でも、大抵の場合は３つのパターンのうち
１つのパターンの時が一番気持ちよくクタクタになって
気持ちよく
「おやすみー！！！」
と熟睡できるような気がするんだよね。
まぁ、そんなに引っ張る話でもないので、
さっそくその３パターンを見ていこう。
まず１つめ。
これが個人的には、もっとも気持ちよくなれる
クタクタ・コミュニケーション。
それが
「受け取る・与える」
というやり取り。
新しい知識でも、考え方でも
感情的な事でも、世界観でも、
その話題に好奇心と敬意を抱き、
その人の事や、その人の見ている世界を
もっと知りたくなる、というコミュニケーション。
「そんなこと、初めて知った！」
とこちらが言ったり、相手に言ってもらえたり、
「なるほど！面白いね！」
と、話にのめり込んでいくようなことだったり、
「あー、わかるー。
こっちの事も分かってくれてありがとうー」
と、感情のキャッチボールが出来ている状態の時は、
その人と別れてからも、気持ちのいい疲労感に包まれる。
クタクタだけれど、とっても嬉しい。
いい映画を見たり、楽しく遊園地に行った時みたいな感じで、
ワクワクの残り火が、じんわり燃えている感じ。
そんなやりとりが
いつも出来るといいよね？と思う。
２つめ。
２つめは、個人的にはチャレンジャブルな
クタクタ・コミュニケーション。
それは、
「受け入れ難い・受け取ってもらえない」
というやり取り。
こっちが一生懸命話をしているのだけれど、
なかなか理解してもらえない。
あるいは、向こうが楽しそうに喋っているんだけれど、
頭の中がクエスチョンマークだらけになる。
知識、感情、常識、世界観に
「え？ え？」
という相違がある時。
まぁ、でもこの場合は、お互いが粘り強く
双方の理解を深めようというスタンスさえあれば
「ああ！なるほど！そういう事だったのか！！」
「あー！！やっと分かった！
スッキリしたわー！！！」
となることもあるので、それはそれで楽しいと言えば楽しい。
まぁ、１つめとは、違ったクタクタ感には
襲われるんだけれどね（笑）
そして３つめ。
３つめは、個人的には相当のクタクタ感に襲われ、
しかも、なんか後味が悪い。
それは、
「奪う・奪われる」
というやり取り。
こっちが「いいから教えてよ！」と
相手が話したくないことを無理強いしたり、
「分かってくれよ！」「こうやらせてくれよ！」と
相手の意思に反することをお願いする時。
逆に、相手から
「イグゼロさんなら分かるでしょうから、
きちんと教えて下さいよ！」
とか、
「こうしてください！」
「私を楽しい気持ちにさせろよ！」
と言われるのも、実はクタクタになる。
みんなもそうだよな！？
私を一人ぼっちにしないでくれ！（笑）
クタクタになる、人とのコミュニケーション。
でも、その中身は、本当に千差万別だ。
出来ることなら、１つめの
「受け取る・与える」
の関係がいいなぁ、と私は思うので、
出来る限り自分自身が
「受け取る・与える」
人でありたいな、と思っている。
そして、そんな人と仲良く、
和気あいあいと生きていきたいと願っております（笑）
そんな風に思ったので、冒頭に書いた友人に、
「な？やっぱり“受け取る・与える”で
クタクタになりたいよねー？？」
と言ったところ、
「うーん、まぁその通りだけれど、
私は別に、２番目のパターンでも
３番目のパターンでも、いいかな？
どれも、それぞれでいいんじゃない？」
と返答されてしまった。
さすがや。。。
私は、そんな境地に立てないわ。
ということで、その友人に、
新しい世界観と言う発見を
「与えられて」
帰ってきたので、その日も
素敵なクタクタの日となりましたとさ。
ではでは。