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ナナメから『鶴の恩返し』

きまぐれで続けている
「ナナメから昔話」シリーズ。
 
誰もが知っている昔話を
違う角度(というか、ひねくれた角度)から
見てみよう!という内容です。
 
 
どうか
 
「私の幼いころの思い出を
 ふみにじらないで!」
 
「ああ!私のむかしばなし!!
 ムカシバナシィィーーーっ!!!!」
 
とお嘆きになりそうな方は、
絶対に読まないことをオススメします。
 
 
お?
 
読んでくれるの?
 
じゃあ遠慮なく(笑)
 
 
 
ってなわけで、今回は『鶴の恩返し』。
 
みんな知っているだろうけれど、
物語を軽くおさらいしておこう!
 
 
昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいて、
おじいさんがワナにかかった鶴を助けたんだけれど
ある日若い娘が「あたし、娘になるし」と来たので
娘にしたらすげー働き者でしめしめと思っていたら
「マジ見んな」と反物を織ったので街に持っていったら
高値で取引されてさらにウハウハになったんだけど
ある日誠実じゃないおじいさんは娘を覗いちゃったら
実は鶴で「マジ最悪!信じられなくない?」と逃げられました。
めでたしめでたし。
 
 
という、涙なしには語れないストーリーです(笑)
 
 
ところで、
なんで西洋のおとぎ話は若者が主人公なのが多いのに
日本の昔話はおじいさんとおばあさんが、
キムタク並に視聴率を稼ぐんだろうね?
 
どうでもいいんだけれど(笑)
 
 
 
さてさて。
 
この物語なんだけれど、
ナナメから読んでも、相当この鶴、いい奴だ。
 
しかも、実は相当、かしこい。
 
 
おじいさんとおばあさんの所に住むようになる時、
 
 
「実はぁ~、あたしの両親が亡くなっちゃってぇ~、
 これから知らない親せきのところに行くんだけどぉ~
 外、チョー雪だしぃ~。
 マジ寒いから、泊めてくんない?」
 
 
みたいに転がり込んで、
しばらく雪が降り続く日だったので、
 
 
「雪、マジヤバくない?
 これから知らない親せきのところ行くの
 超ウザいしぃ~
 
 もう、あんたらの娘でよくね?
 それでよくね?」
 
 
と、華麗に娘になっているんだよね。
 
そして、めっちゃ働く。
鶴、働きまくり。
おじいさんおばあさん、超ラッキー!
 
 
 
でもね。
 
 
その中で、ひとつ腑に落ちない箇所がある。
 
 
それは、反物を作る時、
「見るな」と言っているところ。
 
 
相当、かしこいはずの鶴なんだから、
何も見られるリスクのある状態で
反物を織らなくてもいいはずなんだよね。
 
 
おじいさんがおばあさんが出かけている時に
こっそり織ったり、
 
織りあげた反物を持って
二人の前に登場してもいいはずだ。
 
(まぁ、糸とか機織り機を調達しなきゃだけれど)
 
 
でも、あえて「見るな」と言っての機織りチャレンジ。
 
これって、おかしくね?
 
 
なんて思った時に、ふと気がついた。
 
 
「あ!鶴って、渡り鳥だわ!」
 
 
ってことに。
 
 
 
罠にかかったり、雪の降る時には、
日本にいるんだけれど、たぶん気づいたんだよね。
 
 
「ってか、そろそろ春じゃね?ってか、マジ春じゃね?
 あたし日本から去らなきゃじゃね?
 それって、本能じゃね?」
 
 
でも、こうも考えたんだよね。
 
 
「でもあたし、まだ助けてもらった恩、返してなくね?
 あの時、マジ助かったしぃ~。
 このままおじいさんおばあさんの前から消えるのなんて
 ありえなくない?」
 
 
ってね。
 
 
この鶴、相当いい奴だ。
 
おじいさんおばあさんのために
チャキチャキ働いたんだから
もう充分と言えば充分。
 
 
でも「まだ足りなくね?」と思って、
残された時間を使って、それこそ身を削って
おじいさんおばあさんに最後の奉公をするわけだ。
 
 
でも、かしこい鶴は
 
「ってか、別れる時の理由とかないとヘンじゃね?
 本能ですとか言うの、超ハズかしくね?」
 
と思って、一計を練った。

  
「あ~、そういえばぁ~
 NLP(神経言語プログラミング)とかでぇ~
 “否定は肯定”みたいな奴あったし~」
 
 
と考え、
 
わざわざおじいさんおばあさんに
 
「見るな」
 
と言ってから、あえて反物を織った、
そんな感じだと思うんだよね。
 
 
 
「見るな」と言われると、見たくなる。
 
 
それが、人間の心理というものだ。
 
 
「私の携帯、絶対に見ないでよ!」
 
 
と言ったら、逆にめっちゃ怪しいし、
 
 
「これから、ピンクのパンダだけは
 絶対に考えないでください」
 
 
と言われた瞬間に、頭の中では
ピンクのパンダが踊り出す。
 
 
それを、かしこい鶴は学んでいたんだよね。
 
だからあえて「見るな」という言葉を
おじいさんおばあさんにインストールした。
 
 
そして、
 
「超サイアクだしぃ~
 見られたら、ここに居られないし~」
 
と言って、涙を飲んでおじいさんおばあさんと
別れたんだろうなぁ、と
心がじんわり温かくなったんだよね。
 
(え?あんまり温かくならない?どうしてだろう?(笑))
 
 
 
この鶴は、最近では珍しいくらい
かしこくて、しかも義理堅い鶴なんだね。
 
若者だけでなく、大人もこの鶴を見習うといいと思う。
 
 
 
そして。
 
あなたがもし、誰かを行動させたいと思ったら、あえて
 
 
「~~~~しないでください」
 
 
という「否定から入る」という方法が
効果がある時があるかもしれない。
 
 
否定から入り、相手が好奇心に駆られて行動したら、
 
 
「~~~~~しないでって言ったのにぃ~」
 
と、自分の正当性をもって
相手にあたってもいいのかもしれない。
 
 
こんな潜在意識の活用法を教えてくれるなんて、
本当にすばらしい作品ですね(笑)
 
 
 
「そんなこと言いますけれど、
 否定から入って、相手を行動させるなんて
 できるんですか?」
 
 
と思うかもしれない。
 
 
でも、思い出してみて?
 
今回、私は「読まないでください」と最初に言ったのに、
ほら、あなたは今、最後まで読み続けている(笑)
 
 
いやぁ、それにしても、なんで私の中で
鶴がギャルっぽくなっているのかは、
全然理由が思いつきません(笑)
 
 
ではでは。
 

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