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ナナメから『桃太郎』。

ナナメから『桃太郎』。
 
約1年書かないかと思ったら、
今度は前回からの連投で「ナナメから昔話」。
 
 
どんだけ気まぐれなんだよ!?
と思うけれど、気まぐれなんだから仕方ない。
 
 
 
関係ないけれど、
 
「シェフの気まぐれサラダ」
 
とかって、ぜんぜん気まぐれじゃないよね?
 
 
 
だって、
 
 
「気まぐれサラダ1つ」
 
「あー、それ、今日、気が乗らないから、ないわ」
 
 
と言われたこともないし、
 
 
「あー、今日は5万円ね。気まぐれだから」
 
 
なんてこともない。
 
 
 
「シェフの気まぐれサラダ」
 
なんて、
 
「仕入れの都合サラダ」
 
だけであって、断じて気まぐれではない。
 
 
 
本当の気まぐれとは、こういうことを言うんだ!!!
 
と、気まぐれの生きざまを見せてやりたい!
 
 
 
 
。。。って、長すぎる脱線からスタートして、
 
今回は『桃太郎』をナナメから読んでみたいと思います。
 
 
 
 
さて。
 
 
 
なんで、今まで『桃太郎』という
 
「ザ・昔話」
 
「キングオブ昔話」
 
のナナメ読みをしてこなかったのか?
 
 
というのに、あまり大きな理由はなく、
 
単に以前「ナナメから一寸法師」の時に、ちょっと
桃太郎に触れちゃったから、
 
 
「マ、いっか」
 
 
と思っていた、という理由(笑)
 
 
 
というわけで、あらためて『桃太郎』を
ナナメから読んでみたいと思います。
 
 
 
まずは、あらすじ。
 
 
むかしむかしあるところに桃から生まれるという
異形の宿命を背負った童子が、
自分がスヤスヤと眠っているところに
突如、包丁を入れられながらも、
「チィッ!させるか!」
と、すんでのところでその包丁の攻撃をかわして
誕生を果たしました。あと鬼とか倒しました。
 
 
 
という物語。
 
(桃太郎のあらすじなんて、まともに話す気にならんわ。笑) 
 
 
 
 
 
さて。
 
 
この桃太郎、
 
 
「勧善懲悪の物語だ」
 
とか、
 
「リーダーシップとは、こうでなくちゃ!」
 
 
みたいに言われることもありますが、
 
え?そうなの??
 
 
 
 
 
子供のころから、すっごく不思議だったんだけど、
 
 
「リーダーシップあるなら、
 なんで村人を率いる事ができないんだろう?」
 
 
という、素朴な疑問があるんだけれど?
 
 
 
 
村人が鬼に困っていて、
桃太郎にホントにリーダーシップがあるのなら、
 
 
「今こそ!
 我々の手で、鬼を打倒せん!!!
 我らが未来のために!!!!!」
 
 
「ウオオオオオオーーーーーーーッッ!!!!」
 
 
的な展開が、むしろ自然じゃね?
 
 
 
なのに、なんで
 
 

 

 
キジ
 
 
という「兵力3以下」みたいな状況なの?
 
 
 
多国籍軍にもならない、多動物種軍だよ?
 
桃太郎は、ムツゴロウさんなの??
 
 
 
こんな状態だと、
 
 
「本当に鬼は、村人にとって困った存在だったの?」
 
 
なんていう根本的な疑問もわいてきちゃうよね?
 
 
 
 
もしかしたらさ。
 
 
桃太郎って、村の中で浮いてたんじゃないかな?
 
 
村人に
 
 
「ほら、、、あの、、、桃から生まれた、、、、」
 
「しぃーー!聞こえますよ!」
 
 
「お爺さんお婆さんも、不憫にねぇ。
 やっと悠々自適な年金生活が始まると思っていたら、、、」
 
「まさか、拾ったデザートから
 子育てが始まるとは思いませんよねぇ」
 
 
みたいに陰口たたかれて、
 
 
「チクショー!
 ぼくが宝物とかを持ってくれば、
 みんなの見方も変わるんだろ?」
 
 
「結局は、秒速で1億稼ぎました!
 みたいな実績があればいいんだろ?」
 
 
と、奮起したのかもしれない。
 
むしろ、そう考える方が自然。
 
 
 
 
そこで、
 
「桃から生まれた異形の子」
 
としての能力のひとつである
 
「動物と話すことができる能力」
 
を使って、犬猿キジを家来にしていったのかもしれない。
 
 
 
、、、なんか、かわいそうだね桃太郎。
 
 
 
 
 
そして。
 
 
考えてみると、
 
 
犬って、この時代でも、
飼われてたりしますやん??
 
でも、桃太郎が出会った犬は、
出会った時には一匹で会ってるから、
 
「のら犬」
 
ですやん?
 
 
 
そして、猿。
 
猿って、基本、群れで行動しますやん?
 
でも、桃太郎が出会ってる時には
一匹で会ってるから、猿もまた
 
「群れから外された、のけもの」
 
やん?
 
 
 
さらに、キジ。
 
 
キジって、オスが縄張りを持ち、
メスは複数のオスの縄張りに出入りする乱婚習性なんだけど、
 
その習性から逸脱している可能性、大ですやん?
 
 
このキジがオスかメスか知らないけれども、
おそらく
 
 
「キジ仲間から見たら、なんかヘン」
 
 
なキジだったことが推察されるやん?
 
 
 
 
 
こうやって考えると、桃太郎を筆頭に
鬼退治パーティは、
 
 
「本来の自分の社会でつまはじきにされた
 異形なるものたち」
 
 
で構成されていることに気がつく。
 
 
 
「きびだんごなんて、モノで釣りやがって」
 
と批判される向きもあるけれど(ないか)、
 
 
村の中でも数少ない味方である
おばあさんが作ってくれた、
思い入れもある食料を分けるのは、
 
 
「俺たち、異形のものたちだけれど、
 一緒にがんばろうな!」
 
 
という、「血判」にも似た儀式だったのかもしれない。
 
 
 
 
そして、海を渡ってたどりついた鬼が島。
 
 
。。。そもそも、海を渡ってるってことは、
そんなに何回も、鬼は村を襲いにきてないんじゃないかな? 
わからんけど。
 
 
 
そこでは、鬼たちがワイワイ楽しそうにやっている。
 
 
 
たぶん、これを見た桃太郎たち一行は、
怒髪天を突くほどの怒りを覚えたね。
 
 
 
「ナニ、同種どうしで、楽しくやっとるんじゃーーー!!!!」
 
 
「俺たちだって、自分と同じ種で
 仲良くしたいんじゃーーーーーーー!!!!!」
 
 
って。
 
  
 
そこで、楽しくやっていた鬼たちの中に
割って入って、横暴の限りを尽くすのですよ。
 
 
ひどくね?
 
 
人類の過去の大虐殺の歴史がフラッシュバックするほど
ひどくね??
 
なんて思うのは、私がヒネクレてるからだろうけれど。
 
 
 
 
そこで、ほぼ無抵抗状態の鬼たちから
金品を奪い取って、はたと我に帰るわけだ。
 
 
「ああ、、、、
 お家に、かえろう。 。 。 。」
 
 
って。
 
 
 
こうやって考えて行くと、
 
「悪いことをしている鬼を退治するために
 3人の家来を引き連れて行った」
 
 
っていうのは「あとづけ」の物語で、実は
 
 
「居場所がなくなって、体よく追い払われた
 四体の異形なるものが、放浪の末
 たまたまたどり着いた島で略奪して、
 空しくなって帰途についた物語」
 
 
だったのが、「勝てば官軍」的に
変化したのかもしれないよね。
 
 
そう考える方が、むしろ自然だわ。
 
 
いつだって、勝者が歴史を改変するから。
 
 
 
 
うーん。
 
 
実は桃太郎は、ジャンルとしては
ダークファンタジーなのかもしれないなぁ。
 
 
異形なものが、異形なものを叩く、
というダークファンタジー。
 
 
 
ただ、
 
 
それともう一方で、
 
 
「異形なもの同士が、手をつなぎあう」
 
 
という、明るい側面もあるので、
 
みんなは、桃太郎の物語を愛し続けて欲しい。
 
 
(ここまで書いておいて、なにを言うんだ俺。笑)
 
 
 
際限なく細分化していけば、誰もがひとりひとり
 
「異形なるもの」
 
だろうから、そんなものたちが手を結ぶ世界になっていくと
いいよね!
 
 
ユニバーーーーーーース!!!!!
 
 
 
ではでは。
 
 

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