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ナナメから『舌切りスズメ』

有名な昔話や童話を、ナナメから読むとどうなるか?
を気まぐれで書く本シリーズも、今回で22回目。
 
 
 
また思い出したかのように
 
「ナナメから昔話でも書くかー」
 
と思い立って、
 
 
「まだナナメから書いていない、
 有名な昔話、ないかなー??」
 
 
と探して、今回の『舌切りスズメ』に
行きあたったのだが。
 
 
あの、、、、
 
今回は未成年にはお見せできない描写が
出てくるかもしれません。
 
(ただでさえ青少年育成の真逆を行くシリーズなのに)
 
 
 
「もっと、健全で明るく楽しい
 ご家族で楽しめるナナメ読みを!」
 
 
とも思ったのだが、どう見てもこの『舌切りスズメ』は、
昼メロ展開しか思いつかなかった。
 
 
 
なので、
 
これ以降は、健全な心を育みたい方は、
NHK教育テレビの子供向け番組でも見ていやがれください(笑)
 
 
 
 
 
さて、
 
 
ではあらためて舌切りスズメのあらすじを。
 
 
むかしむかしあるところに長年連れ添った老夫婦のおじいさんが
ケガをしたスズメを拾ってきてイチャイチャして
スズメが勝手にのりを食べちゃったから
おばあさんが舌を切って放置プレイしたら
おじいさんが心配してたらスズメ宅で歓迎されて
おみやげもらって帰宅したら激おこになったおばあさんが
大きなつづらに入っていた妖怪に駆逐されましためでたしめでたし。
 
 
という物語じゃない?
 
 
 
もうこの時点で、「略・奪・愛」の
においがプンプンするわけよ。
 
 
 
お話上では「スズメ」となっているけれど、
どう見ても、これ「若い娘」だろ?
 
 
 
そもそも物語の導入部で、
 
「あるところに、やさしいお爺さんと
 強欲なおばあさんの夫婦が棲んでいました」
 
となっているけれど、なんでそんなアンビバレンツ夫妻が
長年一緒に暮らしているの?
 
 
 
絶対、おじいさんには裏があるし、
お婆さんが生活の「シャドー」な部分を
担っている可能性が高い。
 
 
だって、お婆さんはスズメとの関係性以外には
強欲なエピソードって、ないんだよね?
 
 
いつの間にか「お婆さん=強欲」となっているけれど、
それを証明できていないし、やったことと言えば、
大きなつづらを持って行ったというだけ。
 
 
 
なにそれ?じゃあさ。
 
ビンゴ大会とかで、大きな包みを選んだら、
 
 
「わー、強欲ー」
 
 
とかになるの?
 
 
むしろ、
 
 
「小さい方が、いい景品!」
 
 
みたいな風潮、ありますやん???
 
小さい包みを取った方が、なんかしたたかですやん?
 
 
 
なのに、
 
 
「大きいものをとったから、強欲」
 
 
って、どんだけ短絡思考なんだよ!
 
と、世界の中心で叫びたいわ。
 
 
 
 
 
 
そもそも、普通さ。
 
 
静かに一緒に暮らしていたところに、
 
「ケガをしてかわいそうだったから」
 
という理由があったとしても、
どこの馬の骨とも分からないスズメ(=若い娘)が
入ってきたら、そりゃ面白くないだろう??
 
 
 
「わたしのおじいさんに、
 ナニ色目を使っているのよ!!」
 
と、久しぶりにオンナの性の嫉妬心を燃やしても、
それはお婆さんは悪くない。
ってか、かわいい。
 
 
お爺さんの酔狂で家に泊めてあげているのを
黙認しているだけでも、けっこう優しいお婆さんだよ。
 
 
本当に強欲だったら
 
「ホームステイ代金請求書」
 
とかを、眉ひとつ動かさずにスズメに提示するわ。
 
 
 
 
 
そして、決定的である
 
「糊を舐めちゃって、舌を切られる」
 
事件なんだけれど、これ、ものすごく
エロティックだよね?
 
 
 
「糊」って、なんなの?
 
 
本当に、障子に貼るような「糊」なの?
それとも。。。
 
 
 
まぁ、これ以上はみなさんのご想像にお任せして自粛するけれど、
 
ケガの世話をしている最中には、
糊よりも高価なものを食べさせている可能性の方が高いから、
お婆さんが激怒する「糊」とは、一体なんだったのかは、
ホント、闇が深いよね?
 
 
 
 
で。
 
 
その後、お爺さんはスズメを探して家を飛び出すのだが、
何やってんだよエロジジイ。
 
 
そして、スズメのいるお宿を見つけると、
お目当てのスズメが
 
 
「ようこそ」
 
 
と、仲間と共に歓待する。
 
 
 
あれ?
 
 
おい!
 
 
お前、舌切られてるのに、しゃべれるやん!
 
 
 
他にもお婆さんが大きなつづらを持って帰る時に
 
「決して、家に帰るまでは開けないで」
 
とアドバイスしてるから、しゃべれるやん!!!
 
 
舌、切られてませんやん!!!?
 
 
 
お婆さん、舌を切ったことになっているけれど
追いだしただけですやん!!!
 
 
 
 
うわー。
 
ひでー情報操作。
 
 
悪魔のようなスズメですわー。
 
 
 
 
そんな事情なのに、お爺さんの方はと言うと、
時の経つのを忘れるほど歓待されてるわけだから、
お婆さん、放置ですやん!
 
 
家を何日も無断で開けられたお婆さんとしては
 
 
「ほい、おみやげ」
 
 
って、小さなつづら渡されても、
やり切れませんやん??
 
 
そりゃ、スズメのお宿に押しかけますわ。
 
 
 
それなのに、お婆さんの気持ちも汲まずに
 
 
「あー、じゃー、
 大きなつづらあげるから帰ってやー」
 
 
って!!!
 
 
お婆さんは、自分の思いを理解してほしかった
だけなのかもしれないのに!!!!!
 
 
 
 
 
その上
 
 
「あ、それ、家に帰るまで開けない方がいいよ」
 
 
って、なんでライバルであるスズメに
上から目線で命令されなきゃいけないの??
 
 
 
お婆さんからしたら、色んな疑念もあるわけだし、
 
「つづらを帰る前に開けること」
 
は、本当にささやかな抵抗だったわけですやん??
 
 
 
それなのに、
 
 
「ククク。。。計画通り・・・・・・!!!!」
 
 
と、デスノートばりにスズメに心理を読まれて、
あげくの果てに妖怪に襲われちゃうわけですよ。
 
 
 
 
 
後処理として、おじいさんには
 
 
「あのね、私は開けちゃダメ!って言ったの。。。」
 
 
と、クスンと涙ひとつぶでもポロリとしたら、
すぐに 
 
 
「おお、そうだったのか、、、よしよし」
 
 
みたいな流れになる事まで読んだ上での所業。
 
 
 
 
ひどい。
 
 
完全に、ひどい。
 
 
 
スズメは心の中で
 
「ちょろいわwww」
 
と、ペロリと舌を出していることでしょう。
 
 
 
そんなスズメの心の舌を
切ってやりたい気持ちでいっぱいになりますよね?
 
 
 
 
そして、事件は収束に向かい、お茶の間には
 
 
「そういえば、お婆さんは強欲なところがありましたね」
 
「あんな人だとは、思いもよりませんでした」
 
 
みたいな近所の人の声が、垂れ流されるわけだ。
 
 
 
 
そして、エピソードとしては
 
 
「やさしいお爺さんと、
 感謝の気持ちを忘れないスズメ」
 
 
が、美談として残されていくわけですな。
 
 
 
 
ああ、殉愛、ここに極まれり。
 
 
 
 
。。。まぁ、実際の人間関係なんて
当人同士にしか分からない。
 
 
善人ヅラしている人の方が、よほど怖い。
 
 
ってことになるかもしれないよね?
 
 
いつもながら、昔話は怖いですね☆
 
 
 
ではでは。
 

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