前回に引き続き、
「健全な上昇志向を持つSさん」の話。
彼は、最近になって
ある大きな転換点があったらしい。
とはいっても、
「ビジネスで高額を稼いだ」
とか、
「上場をした」
とか、
「油田を掘り当てて石油王になった」
とか、そういう類の話ではない。
非常にシンプルな話なんだけれど、
彼の中で、
「優先する価値観」
が変わったらしいんだよね。
以前の彼は、
「お金を稼ぐ」という事と
「たのしむ」という事だと、
圧倒的に「お金を稼ぐ」という方を
優先していたのだそうだ。
「たのしそうなことがあっても、
まだまだガマン。
だって、まだそんなに稼げていないんだもの」
「時間の使い方も、稼ぐことに集中!
そして、その合間にちょっと
たのしいことをやったりしよう」
という価値観だったそうなんだよね。
これは、けっこう同意する人が多いように思う。
私も含めて、
「お金を稼ぐ」>「たのしむ」
という価値観の優先順位の人は
けっこういるんじゃないかな?と思う。
それを彼は最近、逆転させることにしたそうだ。
「人生の時間は有限だ。
ならば、人生はたのしまなければならない。
そうでなければ、何のための人生か!」
ってね。
で、価値観「お金を稼ぐ」から「たのしむ」を優先させ、
逆転させることにより、彼はどうなったか?
「いやぁ、お金を稼ぐことよりも
たのしむことを優先させちゃったんですよね?
じゃあ、やっぱり快楽主義者で
貧乏になっちゃったんでしょうか?」
と、思うかもしれない。
っていうか、普通、そう思うじゃない?
しかし、彼は違うのだ。
彼は、「お金を稼ぐ」ことよりも
「たのしむ」ことを優先させた結果、
「以前よりもお金を稼げる」ようになったそうだ。
マジか!?
それ、嘘じゃね!?
と思うかもしれないけれど、事実だからしょうがない。
でも、それには、ちゃんと理由がある。
彼は「たのしむ」ということを「覚悟」したのだ。
「たのしむ」といっても
「グータラ楽をする」とか、
「その場限りで盛り上がる」
と言ったようなものを求めるのではなく、
「こんなことが実現してしまったら、
ものすごいインパクトを感じる」
といったものや、
「今まで体験をしたことのない世界に
単身乗り込んで行ってみる」
といった「たのしみ」に、命を捧げると
心に誓ったらしい。
そうなると。
多くのことを実現させるには、お金がいる。
体験をしたことの無い世界に飛び込むためにも
お金が必要な事は多い。
そこで、大きなパラダイム転換が起こったのだ。
今までは
「暮らしが出来て、ちょっとぜいたくできる」
という程度のお金があればよかったのが、
「命の限り、全力でたのしむ」
と決めてしまったからには、そうはいかない。
今までとは違ったやり方で、
今までとは違ったマインドで、
お金を稼がなければ、本気になることはできない。
「たのしむ」というメーターを、
普通の人が思っている数十倍、数百倍に
本気でふり切ってしまえ!
と考えたらしいんだよね。
そう考えた瞬間から、
自然と従来の考え方とは違う方向に走り出し、
お金も違う形で引き寄せられるようになっていった。
彼の中で「たのしむ」というのは、
「稼ぐ」ということも含まれる上位概念。
なので、「本気で、命をかけてたのしむ」
と決めたことで
お金はもちろん、
肉体的な健康状態もアップさせる必要が出てきたし、
人間関係の見直しも迫られることになったし、
コミュニケーションレベルは上げざるを得ないし、
時間の使い方も本気にならなければいけなくなった。
メーターがふり切れるくらいの覚悟って、
そんな感じなのかもしれないよね。
彼は、自分の覚悟を持った「たのしむ」に、
普通の「楽しむ」という字を使うのではなく、
「愉しむ」という字を好んで使う。
「楽をしたいんじゃない。
もっと、心にじわりと浸透する
本気のたのしみ」
を、彼は「愉しむ」と表現する。
彼独自の使い方で、それもアリだな、
なんて思うんだよね。
さて。
あなたは、どうだろう?
信じて疑っていない、いつもの優先順位。
それが、あなたにとって最良の優先順位だろうか?
「お金がない」
「時間がない」
と言っているけれど、それはあなたにとって
「間違った優先順位」を持っているから、
という可能性はないだろうか?
私の友達には、Sさんのように
「愉しむ」を最優先順位にすることで
人生をさらに飛躍させている人もいる。
他には、「うたう」ということを最優先順位にして
ビジネスもプライベートも
劇的に充実させた友達もいる。
人がどう言おうがかまわない。
あなたの最優先順位は、
本当に今の状態がベストだろうか?
ある人は「家族」を最優先順位にするだろうし、
それによって今より稼げるようになるかもしれない。
またある人は「写真」を最優先順位にするだろう。
もちろん、劇的に人生を豊かにすることができる。
「モテる」ことを最優先に、本気で目指したら
健康もお金も人間関係も時間も、
全てを変えなければいけなくなる。
もちろん「お金」を最優先にしてもいいし、
「何かの研究」を最優先にしてもいい。
あなた自身の人生において、
メーターがふり切れるほど本気になったら、
なにが最優先になっても、そのパワー、引力が
他のものも好転させ得る。
あなたの残された人生の中で、
何が最優先順位になるだろう?
そんなことを考えてみても
素敵だと思うんだよね。
ちなみに、私にとって最優先なのは
「書くこと」「伝えること」だと思っている。
今、書くことによってもたらされている
経済的豊かさは、発展途上だ。
でも、自分の「書くこと」を最優先し、
追求することで、人生が開けると信じている。
そのプロセスも、ワクワクする。
それが、まさに人生だ、なんて風にも
思うんだよね。
さて。
あなた。
あなたの「人生最優先のこと」。
それは一体、なんですか?
それを最優先にして、
メーターがふり切れるくらい本気になったら
どんな素晴らしいことが、もたらされますか?
ではでは。