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受け取りベタ≒ケチ

受け取りベタは、ケチの証拠。
 
 
いつも私が
「相談されるのが多い」
と書いているせいか、
最近は特に相談をされることが多くなってきた。
 
 
個人的には、相談をされるのは
自分の存在証明みたいな部分もあるので、
とてもうれしい。本当に感謝なんだよね。
 
 
まぁ、本来は人から頼られなくても
自分で自分を満たせる人が最高だと思うけれど、
私の場合は、直接誰かから
 
 
「ありがとう」
 
「役に立った」
 
「インスピレーションをもらった」
 
 
と言われて、キャッキャと喜ぶステージにいるので、
これからも、みなさんぜひ私に
積極的に相談を投げかけて欲しいので
そこんところよろしく(笑)
 
 
 
 
 
 
さて。
 
 
その中で、
最近の相談件数トップとも言えるのが
 
 
「受け取りベタ」
 
 
についてだ。
 
 
 
 
「私、受け取ることができないんです」
 
 
「人から何かをしてもらうのが苦手で」
 
 
「どうやったら、うまく受け取ることができるんですか?」
 
 
 
という、誰か(もしくは何か)からもたらされたものを
素直に受け取ることができない、
という相談が、非常に多い。
 
 
 
受け取る内容は、お金や人からの厚意など様々だが、
とにかく誰かから何か「ギフト」があった時に、
素直に
 
 
「ありがとう!」
 
 
と受け取るのではなく、
 
 
「そんなに気を遣わなくてよかったのに」
 
「悪いな~」
 
「そんなにしてもらったら、申し訳ない」
 
 
と、なかなか100%の感謝状態になれない、
ということなのだ。
 
 
 
 
 
 
もちろん、気持ちは分かる。
 
 
 
 
相手がかけてくれた時間、労力。
 
金銭的なコストもあるかもしれない。
 
誰か他の人に頭を下げてくれたり、
少し迷惑をかけてしまっていることもあるかもしれない。
 
 
 
そんなことを考えると、どうしても
素直に100%受け取っちゃっていいのかと
迷ってしまうのは、あなたが真面目でいい人だからだ。
 
 
日本人的な資質から考えると、
「申し訳ない」と思うのが、むしろ自然な方向とも言える。
 
 
 
 
  
が。
 
 
が!
 
 
 
よくよく考えると、
受け取ることが下手なのは、
正直言って、なにも良いことがない。
 
 
理由は、いくつもある。
 
 
 
 
 
まず、
 
 
受け取ることが下手で、いつもうまく受け取れなかったら、
しだいに他の人が、あなたに「ギフト」を持ってこなくなる。
 
 
「受け取ってもらえないんなら、しかたない。
 受け取ってくれる人の所に持っていこう」
 
 
となるのは、当然でしょ?
 
 
なので、あなた自身が「損」をする。
 
 
 
 
 
 
 
また、逆の立場で考えてみて欲しい。
 
 
あなたが誰かに、その人が喜ぶであろう「ギフト」を
持って行ったとしよう。
 
 
それはちょっとしたサポートかもしれないし、
プレゼントかもしれないし、
相手を喜ばそうとして考えたサポートかもしれない。
 
 
 
Aさんは、心の底から喜ぶ。
 
「うわぁ!!!ありがとう!!!
 本当にうれしい~~~~~!!!!!」
 
と、全身で感謝の気持ちを表し、
それが演技じゃないことがビリビリ伝わってくる。
 
 
 
Bさんは、言葉では
 
「あ、ありがとう」
 
とは言ってくれるのだが、何か戸惑っているようで
申し訳なさそうにしている。
 
 
 
 
そんなAさんとBさん。
あなただったら、どちらが気持ちいいだろう?
 
 
どちらに、
 
「また、なにかしてあげよう!」
 
と思いやすいだろうか?
 
 
 
圧倒的に、Aさんだと思うんだよね。
 
 
 
 
実は、素直に受け取ること自体が、相手に対して
無形の「ギフト」を提供することになる。
 
 
なので、やっぱり「受け取りベタ」は、
相手にも悪いわけだ。
 
 
 
 
  
さらに。
 
 
 
極端な話をするが、
 
 
「受け取りベタ」は、正直、相当「ケチ」だという
事実もある。
 
 
 
 
というのは、
 
 
 
「受け取りベタ」の「申し訳ない」という気持ちの奥には、
 
 
 
 
「この人に、
 
 同じような価値を、
 
 あとで返さなきゃいけない」
 
 
 
 
という無意識が働いているからだ。

 
 
これって、ケチだと思わない?
 
 
 
 
 
 
借りを作っておきたくない。
 
面倒くさい。
 
この程度のギフトで、相手に大きな顔をされたくない。
 
 
 
 
 
そんな深層心理があり、
 
 
「人間関係は、取引である」
 
 
という、ケチな人間観が「受け取りベタ」という現象として
現れているとも捉えることができる。
 
 
 
 
そもそも、現在「生きている」ということは、
なにものかから、たくさんのことを借りっぱなしにしているから
生命を維持している。
 
 
 
 
生き物の命を頂戴し、
 
過去には親や他の人から庇護を受け、
 
本や教育、体験などから知恵を受け取り、
 
多くの人の働きにより、日々の生活の術を手に入れている。
 
 
 
たくさんのものを「借りっぱなし」にしているからこそ、
今日もこうやって生きていられて、この記事を読んでいる。
 
 
 
 
 
でも、
 
自分に直接もたらされた、目の前のことだけを見て
 
「この人に、同価値を返さないと」
 
という取引意識で考えるのは、正直視野が狭いし、
そもそも、その価値感自体がおかしい
と思うんだけれど、あなたはどう思うだろう?
 
 
 
 
 
 
我ながら、今回は痛烈だな(笑)
 
 
 
 
 
 
さて。
 
 
 
 
 
じゃあ、
 
 
「理屈としては分かりましたが、
 でも、やっぱり申し訳なく思っちゃうんです」
 
 
という場合は、どうすればいいのか?
 
 
 
 
その時は、
 
 
・あなたの中のルールを変える。
 
 
・あなたの頭の中の質問を変える。
 
 
というのが、効果があると思う。
 
 
 
 
 
 
詳しく説明すると、
 
 
「あなたの中のルールを変える」 
 
 
というのは、
 
 
もし、今あなたが
 
 
「この人に、同価値のものを返さなきゃいけない」
 
 
というルールがあるのだとしたら、
このルールを変えよう。
 
 
 
まず、「この人に」という部分は、ケチ以外の何物でもないので
「誰かに」に変える。
 
 
あなたが田中さんに何かをしてもらった時、
何かで田中さんにお返しをしたとしよう。
 
 
すると、
 
 
今度は田中さんが、あなたにお返しをしなければならなくなる。
 
 
結果として、
 
ずーっと、ずーっと、あなたと田中さんの間でしか
やりとりが発生しない。
 
 
それは、非常に狭く、広がりがない行為だ。
 
 
そんなの、もったいない。
 
 
 
 
なので、
 
「この人に返す」ではなく、
「誰かに返す」というルールにする。
 
 
もちろん、「誰か」にはギフトをくれた人も含まれるので
タイミングが合えば、当人に返すのもいいだろう。
 
 
でも、
 
「この人に返さなきゃいけない」と考えるのではなく
 
「誰かに返そう」と思うのが良いと思う。
 
 
 
  
 
次に。
 
 
「同価値のものを返す」というルールも変えよう。
 
 
 
同価値のものを返していたら、何も発展しない。
 
たぶん、どんどんと摩耗していって、
社会全体は、収縮傾向になるだろう。
 
 
なので、そうではなくて、
 
 
「受け取った価値を超えるものを返す」
 
 
というルールにする。
 
 
 
流行り言葉で言えば
 
 
「倍返しだ」 
 
 
というわけだ。
(おおっと、ポジティブなものを倍返ししてね(笑))
 
 
 
 
 
受け取ったギフトを超えるものを、誰かに返す。
 
 
 
そう決めてしまえば、受け取った時に
 
 
「申し訳ない」
 
 
なんて気持ちは起こりようもない。
 
 
 
だって、そのギフトを超える価値を、
あなたは誰かに、もたらすんだから。
 
 
 
 
  
「この人に、同価値のものを返さなきゃいけない」
 
 
というルールを
 
 
「誰かに、受け取った価値を超えるものを返す」
 
 
というルールに変更する。

 
 
 
 
もちろん、すぐに返せなくていい。
 
 
あなたが赤ちゃんの時に受けた恩は、
あなたが成人してから返しているのと同じように。
 
 
 
誰かに受けた恩は、
他の誰かに、全く別の形にして、
返せる時に、より大きな形で返す。
 
 
 
それまでは、借りっぱなしにしておけばいい。
 
 
 
 
借りっぱなしにしている間、あなたに出来ることは、
 
出来る限りギフトをくれた相手が気持ちよくなるように
100%全身で喜びを表現することだ。
 
 
それでいいし、それがいい。
 
 
 
 
 
人間社会って、端的にいえば
 
 
「借り合う集合体」
 
 
だと思う。
 
 
 
 
それが社会の実像なんだから、
 
「受け取ることが苦手で」
 
なんて言わずに、がんがん受け取っちゃえばいいと思う。
 
 
 
 
そして、いつか出来る時が来たら、
 
あなたしかもたらせないギフトを、
社会に還元すればいいんじゃないかな?
 
 
 
 
とか言いつつ、私自身がどこまで出来ているかは
自分ではわからないんだけれどね(笑)
 
 
 
参考になったら幸いですわ。
 
 
ではでは。
 

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