テレビが自宅にない生活をはじめてから、
かれこれ10年以上経つんだけれど、
それでもネットで新番組とかは分かるじゃない?
そんな新番組のお知らせを見てみると、
どうやらここ数年の流れは、
過去の人気マンガの実写ドラマ化とか、
原作がものすごく売れた本のドラマ化とかが流行りらしいね。
それに対して、私自身は
「へぇ~。
あの作品も、実写ドラマにねぇ~」
なんて思うだけで、特に何も考えていなかったんだけれど、
先日、いわゆる関係者の方と話をしていた時に、
「なるほど~」
と思うような話を聞いた。
というのは、
今現在は、
過去の実績から、ある程度の数字(視聴率など)が読めないと、
企画が通らないそうなのだ。
「この原作マンガは、コミック売上げ〇〇〇万部です」
「この原作本は、売上げ部数〇〇〇万部です」
「この脚本家は、過去にコレコレというヒットがあります」
そんな話をしない限り、スポンサーが集まらず、
上司も首を縦に振ってくれない。
そんな風潮があるらしいんだよね。
で、
その結果、どのマンガの実写化もヒット爆発!
っていうのならば、全員にとって良い話なんだけれど、
現実は、そうなっていないこともあるそうだ。
。。。というか、相当数のドラマが「コケて」いるらしい。
ネットでのコメントなんかを見てみても、
「もう、原作に頼るの、やめてよ!」
「原作をおとしめないで!!」
「新しいチャレンジしてよ!」
なんていう批判も、かなりあるようだ。
そんな批判したい気持ちも分かるし、
「そうは言っても、イロイロと
オトナの事情もあるんやろなぁ。。。」
なんて、遠い目をしていたんだけれど、
考えてみると、これって個人でも陥りやすいワナだな、
なんて思ったんだよね。
と言うのは。
あなた自身はどうかは分からないけれど、私なんかは
「とりあえず、今まで自分がやってきた
うまくいくパターンに頼ろう」
「どうなるか分からないから、
過去の成功例をふまえてやっていこう」
なんて思いがちなんだ。
自分がイケイケの精神状態ではなく、
うまく行かない時なんかは、特にね。
それは、現在のテレビ局が選択してしまっている判断と
まったく違いはない。
で、
その「過去に頼る戦術」はうまくいくのか?というと、
全体的にうまく行っていない時ほど、
見事に裏切られることが多い。
みんなも、そんな経験って、あるんじゃないかな?
さて。
うまく行かない時は、ついつい
過去にうまくいったパターンで
「保険」
を打ちたくなる。
でも、その「保険」がうまくいく可能性は、
イケイケの時よりは実は下がっているし、
少なくとも、それによって現状を維持は出来たとしても
状況改善とか、突破口が開けるという可能性は
限りなくゼロに近いんだよね。
それだったら、出来る範囲で新しいことを取り入れた方が
よかったりするわけだ。
とは言え、だからといって
「ここは・・・ギャンブルだっ・・・・!
張らせてもらうぜっ・・・・・・・・・・!
限界を超えてっ・・・・・・・・・・・・・・・!!」
ざわ…
ざわ…
ざわ…
なんて、新しいチャレンジに全力投球しなくてもいい。
それで破滅を迎えたら、目も当てられない。
だから、
一発逆転を狙うのではく、
かといって、過去のヒットにしがみつかない。
そんなバランス感覚と視野を、うまく行ってない時ほど、
自分の中で意識する。
そんな風にするのが良いと思うんだよね。
年齢を重ねれば重ねるほど、
どんな形にしても、誰しも本人の
「成功パターン」
っていうのは、出来てしまう。
それは、文字通りの、わかりやすい成功の場合もあるし、
人によっては、
「泣くと、みんなから注目される」
「病気になると、やさしくしてもらえる」
「マズイ状況では、とにかく逃げる」
なんてのも、本人にインプットされている
「成功パターン」だったりする場合もある。
いずれにしても、そんな「自分の成功パターン」にだけ
頼ってしまうと、いつのまにか
「やっている番組は、
過去のヒット作の焼き直しと、再放送だけ」
みたいな人間になってしまいかねない。
テレビ局の姿勢を批判する前に、
まずは私自身が「残念なテレビ局」みたいになっていないか、
チェックしてみたいと思いますわ。
ではでは。