嫉妬を定義してみる。
嫉妬の感情を、一度も体験したことがない、
という人は少ないだろう。
燃え上がるような
「ムキーっ!!!!」
といったような大きな嫉妬の感情
じゃなかったとしても
「なんか、イラっとする」
「なんで、あいつ…?」
と言うような、チクチクした嫉妬の感情は
つい湧きあがってしまうこともあるだろう。
その嫉妬という感情の正体は、
一体何なんだろうなー?
と思ったので、せっかくだから
定義してみよう、と思い立った。
いろいろと思いめぐらせてみたんだけれど、
今、個人的にしっくりくる定義は、
こんな感じ。
嫉妬とは、
「自分が恵まれていないと思っている部分と
相手が恵まれているように見える部分を
自分の世界で比較すること」
である。
ポイントは色々あるけれど、
まずは「部分」であるということかなぁ。
たとえば、誰か嫉妬の対象になる人がいるとして。
嫉妬している時は、
その相手の「全体」に嫉妬しているように錯覚する。
けれど、実はそうじゃない。
「なんであの子はモテるんだろう?」
「なんでそんなに友達に囲まれているの?」
「なんで仕事で成果を出せているの?」
「なんであいつの方がお金もっているの?」
など、「相手そのもの」ではなく、
相手が得ているように見えている「何か、部分」に
嫉妬しているんだよね。
嫉妬している相手は、もしかしたら
健康面での不安を抱えているかもしれないし、
とんでもなく辛い家族関係に悩んでいるかもしれない。
自由な時間が全くないかもしれないし、
お金をもっているように「見えて」いるだけかもしれない。
嫉妬のすべてが、相手が得ているように見える
「部分」を見て、発生しているんだよね。
その人の「部分」ではなく、「全体」を見たら
たいていは、
「うわ、そんなことは起きて欲しくない」
「カンベンだわ!」
と思う所が、けっこう出てくるに違いない。
それに。
そもそも、
「どの面から見ても、私よりも恵まれている」
という人は、あなたのリアルな人間関係には
まず登場しないし、
そんな人には嫉妬の感情は生まれない。
「なんで、あの人はモテるんだろう?」
と嫉妬する対象は、せいぜい自分より数人の異性に
人気がある程度だ。
異国の石油王みたいに、
何人もお嫁さんをもらっている人に対して
嫉妬の感情が生まれたりはしにくいだろう?
「なんで、あの人は友達に囲まれているの?」
というのだって、自分が体験したことのある
友達関係の延長上にあるものに嫉妬する。
「宇宙人の友達がいる人は、いいなぁ」
なんてことは、(ほとんどの人は)思わないはずだ。
「なんで仕事で成果を出せているの?」
というのも、ビルゲイツとか孫正義を比較して
嫉妬の炎を燃やしているんじゃないでしょ?
いや、もしそうならば、
あなたはそれだけのステージの人なんだから
もっと自信を持っていいと思うよ(笑)
「なんであいつの方がお金もっているの?」
と嫉妬するのも、せいぜい自分より
数千万円から1億円くらい持っているくらいの人だろう。
資産数千億。年収100億円とかの人に、
本気で嫉妬しているのなら、
ぜひ私とお友達になってください(笑)
と、まぁ。
そう考えると、嫉妬って、
ものすごく条件が厳しい感情なんだね。
「自分が恵まれていないと思っている部分」
を見つけて、
「相手が恵まれているように見える部分」
を、わざわざ自分が探し出して、
自分の中で解釈をして、
「自分の世界で比較」
しないと、発生しない感情。
人って、なんでそんな面倒くさいことを
自ら進んでやろうとするんだろうね?
おもしろいよね。
とはいえ、
嫉妬の感情が湧きあがってきてしまうことは
あるだろうから、その時は
「私は、あの人の、どの部分に
わざわざ自分からフォーカスしているんだろう?」
という質問をしてみるといいかもしれないね。
その質問をしているうちに、
「あ、実は、相手を見ているようで
私は私の世界を見ているだけなんだ」
なんて気づくかもしれないし、
そうじゃなかったとしても、
嫉妬の感情は多少はやわらぐかもしれないよね。
と、こんなネタを思いついたのは、
フェイスブックとかで充実した毎日を送っている
友人たちの写真を見て、
「ちくしょー、いいなぁ」
と、嫉妬の感情が湧きあがってきたからなんだけどね(笑)
ではでは。