先日、親友二人と、昼間から飲んでいた。
その友達は、
起業家として一緒にビジネスを作ったことのある人たちで、
私も含めた全員が、今から思えば「かけだし」の時からの仲だ。
ともに苦労(とは、当時思っていなかったけれど)と
達成の喜びを共有してきた人たちなので、
今でも最高の尊敬と信頼を抱いている人なのね。
彼らは、現在では複数のビジネスで
大活躍をしている状態で、心から
「ああ、彼らと一緒に仕事が出来て、
本当によかった」
と、思っている。
その親友の1人が、飲んでいる最中に
こんなことを教えてくれた。
「100%の力を出してやったことは
ビジネス戦略には、ならない」
私としては、
「え?100%の全力で立ち向かわないと、
ビジネスって、難しいんじゃない?」
「それとも、100%じゃなくて、
120%とか、200%とか、
そういう基準を持て、っていうこと?」
と思ったんだけれど、違うんだよね。
彼が言うのは、
「いやいや、100%じゃダメで、
50%か、それ以下にしないと」
という話だった。
どういうことか?というと。
「ビジネスを立ち上げる人は、情熱がある。
色んな失敗もするけれど、思い入れもあるから、
どんなトラブルが起きても、なんとか軌道修正する。
でも、
そのあと、ビジネスを“回す”立場の人は、
たちあげる人ほどの情熱はない。
素晴らしい能力を持った人もいるだろうけれど
そうじゃない人も多いだろう。
だから、ビジネスとして軌道に乗せるためには、
自分の50%以下の情熱、能力の人でも
ちゃんと運営が出来るところまで作らないと、
“ビジネス戦略”としては、成り立たなくなる」
という話だった。
その話を聞いて、
「なるほどなぁ」
と思ったんだよね。
たぶん、今現在うまく回っているビジネスは、
すべてそこを計算されている。
コンビニでも、ファーストフードでも
その他、どんな業種の何でもいいんだけれど、
そこで働いている人の中で、
ビジネスへの情熱や、
ビジネススキル、
コミュニケーションスキルなど
ビジネスセンスが、あなたと比べて圧倒的に低いけれど、
あなたよりも収入が高い人は、きっといるだろう。
それは、もう能力の話ではなく、
そのビジネスモデルを創り上げた人の
ビジネス戦略が
「能力に関わらず、ビジネスの戦力として
投入可能である」
というところまで、ビジネスを磨きあげたからだ。
創業者やトップの人が100%の能力を出して
やっと出来ることは、
「ビジネス戦略」
という意味においては、価値はない。
そうではなくて、
トップクラスの能力ではなくても
最高の価値を引き出せる仕組みを作ることこそ
「ビジネス戦略」
の中では、必要である。
そんな話だったんだよね。
だから、
あなたがもしビジネスをしていて、
それを広げようとした時には、
本気のあなたしか出来ないことを増やしてはいけない。
逆に、
絶不調のあなたでも、
50%くらいの本気度のあなたでも、
本気の時の7割~8割程度のパフォーマンスが
出せる仕組みを作ると、それは「ビジネス」として
成長をはじめる。
「本気の自分」が必要な時。
「全然本気じゃない自分」に目線を合わせる時。
その両方があると、素敵な変化が訪れるのかもしれないね。
久しぶりに、ビジネス脳を刺激してもらった一日でした。
ではでは。