人が一生懸命頑張る時って、
どんな時があるだろう?
そんなことを、とりとめもなく考えてみた。
あなたが頑張る時。
私が頑張る時。
他の誰かが頑張る時。
もちろんシチュエーションは様々だろうけれど、
人は一体、どんな時に頑張るんだろう?
いろんな考え方があると思うんだけれど、
個人的には、最もシンプルにすると、
2つのパターンがあるな、と思う。
あなただったら、どんな風に
パターン分けをするだろう?
私が分けたパターンのうち、
まず1つは、
「生命維持のため」
頑張る、というのがあると思う。
食糧を手に入れるため。
敵や災害から身を守るため。
このような「個体」としての生命維持もあるし、
あるいは、
子供を守るため。
子孫繁栄のための子作り。
国家の存亡を守るため。
なんていう「種の維持保存」も含めると、
一生懸命頑張る理由の大半が、この
「生命維持のため」
に含まれるんじゃないかな?
なんて思う。
たとえば、
満員電車に揺られて、やりたくもない仕事に向かい、
上司とお客さんに板挟みになりながら
ため息交じりで頑張っている人がいるのだとしたら、
それは「給料」という、
「生命維持に必要なもの」を手に入れるためだろう。
本当はやりたくないのに、寝不足と疲労に耐えながら、
家族の生活のために一生懸命頑張っている主婦の方が
いるのだとしたら、それは
「家族というの生命体の維持のため」
心身を削っているという事になるのだと思う。
その頑張りには、価値がある。美しい。
そして、同じように動物も
「生命維持のため」
頑張っているのだろうなぁ、と思う。
動物の一生は、自分という個体と、
自分と同種の生命が絶滅しないために捧げられる。
生まれ、食物を食べ、外敵から逃れ、
恋をして、生み、死ぬ。
その命のリレーを完遂するのが、
動物の使命だろう。
人間も動物の一種であるので、
この「生命維持のため」の頑張りがなければ、
それこそ生きていけない。
ただ、
人間にはもう1種類、
「頑張る理由」を、カミサマだか何だかが
授けてくれたみたいだ。
動物にはおそらくなく、
人間だけが頑張ることの出来る理由。
それが、
「セルフイメージに合わせるため」
の頑張りだと思うんだけれど、どうだろう?
ちょっと説明をすると。
誰でも、「こうなるといいな」とか
「こうであるべきだ」という願望ってあると思う。
「もっとお金持ちになりたい」
「素敵な恋人とラブラブしたい」
「もっと尊敬されてもいいはずだ」
「やっている仕事が認められてもいいじゃないか」。
でも、現実には、自分が望んでいるほどの状況は
手に入れていない。
自分が「こうであるべきだ」と思っているイメージと
今の現実の間に、ズレがある。
そんな時に、人間は頑張れると思うんだよね。
本当のところは分からないけれど、
たぶん動物は、
「私は一生、働きアリで過ごすべきではない」
とは思ってないだろうし、
「やっぱりアフリカで走り回る方が
セルフイメージに合っている」
なんてことは、考えていないだろう。
(実際は分からんけれど)
おそらくは、人間だけが
「私の思い描く自分と、現状が合っていない!」
と奮起し、そのズレを修正するために
頑張ることが出来ると思うんだよね。
もちろん、セルフイメージを明確にすればするほど、
そこと現実の落差に恐怖することになる。
だって、「今、自分が実現していないこと」を
正面から受け止めることになるからね。
まぁ、つらい。しんどい。
でも。
そのセルフイメージを明確化して
現実との差を埋めていこうとするからこそ、
頑張る力も湧いてくると思うんだよね。
たぶん、世の中の8割くらいの人が
「生命維持のため」
の頑張りで、ほとんどの時間を費やしてしまうのでは
ないだろうか?
それはそれで、もちろん構わないのだけれど、
せっかく人間として生まれてきたのであれば、
人間だけに授けられたであろう
「セルフイメージに合わせるため」
の頑張りも、自分の時間の中に
こっそり忍ばせてもいいんじゃないかな?と思う。
偉大な発明家。
偉業を成し遂げた人。
オリンピック選手。
色あせることの無い思想家。
芸術家。
誰もが、自分の「セルフイメージに合わせるため」に
頑張った人ばかりだ。
少なくとも、生命維持のために頑張ったとは
ちょっと思えない。
別に、偉大になることがすべてではない。
世間から認められなくても、それは全然構わない。
ただ、
自分が人間としてこの世を去る時には、きっと
「生命維持のため」の頑張りも、
「セルフイメージに合わせるため」の頑張りも、
両方の思い出を胸に旅立った方が、
きっと、
「人間に生まれてきてよかった」
と思いやすいんじゃないかなぁ?と思う次第。
もちろん、おいそれと
「セルフイメージに合わせるため」の頑張りが
許されない人もいるとは思う。
「生きるだけで精いっぱいなのに、なに言ってんだ!」
と言う人もいるかもしれない。
でも、戦時中や、発展途上国の子供たちに比べれば
今の我々は、夢を追う事ができやすい。
少なくとも、ネットを通して、
この文章が読めるのであれば、
1%くらいは、できるようにも思う。
生活に支障の無い範囲でいいので
お互いに意識して行きたいものだよね。
と、いうわけで。
今、あなたが最も頑張っていること。
それは
「生命維持のため」の頑張り?
それとも、
「セルフイメージに合わせるため」の頑張り?
ではでは。