世の中には「下剋上」って言って、
身分の低い者が、身分の高い人を追い抜いて
大逆転をすることって、あるじゃない?
追い抜かれる方としては
たまったものじゃないかもしれない。
けれど、たまにはそうやって
社会的な新陳代謝が行なわれないと、
社会の空気が重くよどんでしまうのかもしれないよね。
で、
この下剋上チックなことって、
平時には、あまり起こらないんだよね。
それは、政治とか歴史においてもそうだし、
ビジネス上の業界なんかでも、そうだ。
逆転が起こりうるタイミングっていうのが
だいたい決まっていて、
「ハード上、構造上に変化が訪れた時」
もしくは
「業界自体が、まだ成熟していなくて歴史が浅い」
という場合。
「ハード上、構造上に変化が訪れた時」
の「構造上」というのは、分かりやすいよね?
それまで有効に機能していた構造が老朽化して、
きしみを立ててきた状態。
なんとか今までのやり方を守ろうとする
守旧派がいながらも、どんどんとボロがでてきてしまう。
構造の老朽化は、いわゆる政治機構だったり、
人が集まる組織などに現れる。
あるいは、特に構造に無理があったわけじゃないんだけれど、
ある日、多くの人を魅了するような別構造、別ハードが現れると、
以前からあったものも、大きな影響を受けるような場合。
別ハードっていうのは、たとえば
娯楽としての演劇が映画に変わり、
そこからテレビになり、ネットになったり。
音楽がレコードからウォークマン、そしてiPodになったり。
カメラがフィルムからデジタルになったり。
そんな、ハード上、構造上に変化が訪れる時には、
そこに携わる人々も変化し、揺れ動く。
その揺らぎの中で、野心あるものたちは当然、
今までの状態に甘んずることなく
挑戦者として、水を得た魚のようになるわけだ。
もう一つの、
「業界自体が、まだ成熟していなくて歴史が浅い」
というのも、基本的には同様のことで、
構造やハードの変化により、新しい価値を提供できる
「新業界」
「若い業界」
では、そもそも古参の人がまだ少ないので、
地位も確立されてはいない。
なので、
「昨日まで業界内で天下をとっていたものが、
今日は見る影もない」
とか、
「昨日までランキング圏外だったのに、
いきなり注目される」
みたいなことが起こるという訳なんだろう。
いわゆる、
「群雄割拠の時代」
「乱世」
の状態になるんだろうね。
具体的には、ひと昔前のIT業界なんかは
まさにそうだろうし、
情報起業なんかもそうだろう。
これからはもしかしたら、
宇宙開発とかが「群雄割拠」になると、
なんかワクワクするよね(笑)
いずれにしても、
「その世界が波打っている状態」
「内的、外的に刺激があって、アタフタしている状態」
「今までのやり方に、多くの人がNOを言いだしている状態」
というのが、下剋上には必須の環境といえるのだろう。
だとしたら。
これは、個人においても
同じように応用できるんじゃないかな?
たぶん、今までよりも素晴らしい自分になるためには、
「あなたが波打っている状態」
「あなたの内的、外的に刺激があって、アタフタしている状態」
「今までのやり方に、あなたがNOを言いだしている状態」
こそが、あなたの中に新しい息吹を見出す
大きなチャンスなのかもしれない。
混乱している時。
外側から突然向かってきた大ピンチ。
今までの生活に、心底うんざりしている時。
そんなグラグラしている時こそ、実は
「セルフ下剋上」
の大チャンスなのかもしれない。
安泰に暮らしている
「今の自分」
をやっつけて、追い出して、
「より素晴らしい自分」
が、毎日の生活の中心人物となる。
そんな「セルフ下剋上」をするためには、
落ち込んだり、焦ったり、ダサかったりと、
「グラグラする」
必要があるのかもしれないよね。
そんなグラグラしている時に
「もうダメだ」
となってしまうと、下剋上は果たせないかもしれない。
「やっぱり今のままがいい」
と、「守旧派」に与してしまえば、
今までの自分が勝利するかもしれない。
もちろん、どちらになっても構わないと思うけれど、
もしあなたが、今よりも幸せな日々を送りたいのであれば、
グラグラしている自分を
「むしろチャンス!」
と、野心を奮い立たせて「セルフ下剋上」を
目指してみるのも、面白いかもしれないよね。
さてさて。
自分の中の出来事だから、
守旧派側についても、新興勢力側についても
あなたの勝利は100%決まっている。
自分の中の葛藤を、
お互い楽しめるようになるといいよね。
ではでは。