今回のハラグロテクニックは、
ちょっと高度と言うか、慣れないと使いにくい。
けれど、ハマると最高に相手に理解されて、
相手があなたの話を、10倍関心を持って
聞いてくれるようになる方法だ。
このテクニックを使う前には、
相手に対して、ちょっとしたリサーチが必要だ。
リサーチといっても、それほど大げさなものじゃない。
リサーチすることは2つ。
「相手が好きなこと、趣味」
「相手の価値観を表わすキーワード」
この両方が分かれば最高だし、
もし1つしか分からなくても
テクニックとしては機能する。
「相手が好きなこと、趣味」
というのは、文字どおりの意味。
相手が進んで時間を使っていること。
相手がすでに関心を持っていて、
その話題になると熱弁をふるいたくなるようなもの。
それが分かれば、リサーチ完了だ。
「相手の価値観を表わすキーワード」
というのは、たとえば
「愛」とか、
「自由」とか、
「義務」とか、
「家族」とか、
「仕事」とか、
その人が大切にしている事とか概念、
もしくはその人のアイデンティティに関わる言葉。
相手の話を聞いている時に、
口ぐせのように相手がよく使う言葉とか、
その言葉を使う時は、あきらかに表情が変わる言葉、
そんなものが分かれば、
それが相手の価値観を表わすキーワードだ。
「相手が好きなこと、趣味」と、
「相手の価値観を表わすキーワード」は、
同じような言葉になることもある。
それはそれでOKだ。
で、
ここからが、本日の【ハラグロテクニック】。
リサーチが済んでいる相手に対して、
興味を持って聞いて欲しい事があるとする。
その時には、出来る限り意識して
「相手が好きなこと、趣味」
にたとえた話をして、
「相手の価値観を表わすキーワード」
に結論づけられるようにする。
分かりにくいから、具体例を示そう。
たとえば、
「ゴルフ」を趣味にしていて、
「自由」をとても大切なキーワードにしている
人がいるとしよう。
その人に、
全く関係ない嫁姑問題で悩んでいる他人の
話をする状況があったとしよう。
(そんなシチュエーション自体が少ないけれど)
話を聞く相手としては、自分と関わりのない人の
嫁姑問題なんか、基本的には興味がないはずだ。
でも、関心を持ってもらいたい場合は、
こんな風に切り出すのだ。
「いやぁ、私の友達の嫁さんが、
“人間関係のバンカー”に入っちゃってて
困っているんだよねー」
ゴルフが好きな人ならば、
こう切り出された瞬間に、
「え!?なになに??」
と、身を乗り出し始める。
そこで、すかさず、どんどん
たとえ話を挟んで行くわけだ。
「まぁ、いわゆる嫁姑問題なんだけどね。
はじめは順調にフェアウェイをキープしていたんだけど、
最近ちょっと“池ポチャ”って言っていいくらいの
ミスをしちゃったらしくて、そこから関係がこじれてるの」
「けっこう険悪になっているんだけれど、
この“谷越え”をするのに、どんな方法があるか?
って、今相談されているんだよねー」
みたいな感じ。
単なる他人の嫁姑問題ならば、
「ふーん」
で終わる話も、自分の趣味・興味にたとえられると
無視はできない。
そんなものなんだよね。
で、
最後の結論として、
相手の大切にしているキーワードを使うわけだ。
今回の相手なら「自由」だから、
「困っている嫁さんは、なんとかお姑さんから
“自由”を獲得したいみたいなんだよねー。
いいアドバイスないかな?」
ってな感じで。
もちろん、相手のキーワードが違えば、
変化させればいい。
「困っている嫁さんは、なんとかお姑さんに
自分の“愛”を伝えたいと思っているんだよね」
とか、
「困っている嫁さんは、なんとかお姑さんとの
関係改善という“義務”を果たしたいらしいんだよね」
とか、
「困っている嫁さんとしては、お姑さんも“家族”だから、
なんとかお姑さんと仲良くしたいんだよね」
とか、
「困っている嫁さんは、なんとかお姑さんと
うまくやっていきたい。
その“仕事”を達成したいんだよね」
とか、
いろいろ変わる訳だ。
相手の関心あることでたとえ話をして、
相手の大切なキーワードで結論付ける。
慣れないと、このたとえ話を作ることが難しい。
でも、うまくハマるようになると、
相手が全然興味を持てないような話も聞くようになるし、
頼みにくい事とかも、相手がOKと言ってくれたり
しやすくなる。
少なくとも、相手に
「私に分かりやすいように話そうと
努力してくれている」
というのは、伝わるかもしれない。
相手の世界を知って、
相手に分かりやすく、別の世界の話をする。
そんな【ハラグロ】な配慮があると、
相手が耳を傾けやすくなるかもね。
ではでは。