先日も
「イグゼロさん、
これを定義してほしいんですけれど」
という質問がやってきた。
もう、このまま「定義屋」でも開こうかいな？
って勢いで、いろんな定義を質問される。
楽しいから、ありがたいんだけれどね。
で、今回やってきたのは
「自己肯定感、って、なんですか？」
というもの。
これは読んでその通りの意味だと思ったんだけれど、
質問してくれた人は、
「なんか、コトバとしては分かるんですけれど、
現実世界に落とし込めていないというか、
日常で、よくわからないというか。。。」
と、少しモヤモヤした様子だった。
そうか。今回の「定義」は、
言葉だけがフィットするんじゃなくて、
日常生活にしっくりこないといかんのか。
と思い、考えていたんだけれど、この質問を受けたのが、
たまたまＳＮＳのフェイスブックの
メッセージでのやり取りだったので、
「そっかー。
まぁ、定義っていえば色々できるだろうけれど
要は、どれだけ自分に“いいね！”をつけられるか？
ってことじゃないの？」
と答えることにした。
この記事を読んでいる人はたいてい知っているだろうけれど、
フェイスブックってのは、自分の友達とか、
自分の気にいっているものなんかに、
「いいね！」
と、賛意を示すクリックをすることが出来る。
やってない人からすると、
「で？それが？」
ってなモノかもしれないけれど、
もらうと、やっぱりうれしいものなんだわ、これが。
で、フェイスブックの仕様なんだけれど、
「いいね！」以外にはクリック一つで意思を表明できるものが
ないんだよね。
「よくないね」
とか、
「まぁまぁだね」
とか、
「それは大変だったね」
とかいうボタンはなくて、全部、なんでも、かんでも、
「いいね！」
しかない。
でも、この仕様がウケているんだから
そのシンプルさがいいんだろうね。
で、
自己肯定感っていうのは、たぶんこの
「いいね！」
を、自分の行動に対して「脳内クリック」できるか？
っていう事だと思う。
フェイスブックの投稿に対してではなく、
現実の自分の行動に対して、心の中で「いいね！」する。
朝起きてから夜寝るまでには、
毎日、実にいろいろな事が起きる。
その中には、良いこともあるだろうし、
そうでもないこともある。
カッコいいこともあるかもしれないけれど、
毎日がそうでもなかったりもするだろう。
でも、それでも、どれだけ自分に対して
「いいね！」
と言えるのかが、自己肯定感の
ひとつの尺度なんじゃないかな？
朝、時間どおりに起きられた。「いいね！」。
朝ご飯を食べて、通勤電車に乗った。「いいね！」。
会社に遅刻しなかった。「いいね！」。
みたいな感じ？
仕事でノルマを達成した。「いいね！」。
同僚を助けることが出来た。「いいね！」。
老人に席をゆずった。「いいね！」。
細かいことでもなんでも、
自分がやったことに対して、肯定的に捉えてみる。
無理して、ひきつった笑顔でやることもないけれど、
誰に遠慮することもなく、自分で自分に
「いいね！」って、脳内でつけてみる。
もちろん、
転んでひざをすりむいた。でも「いいね！」。
異性を意識しすぎてスベッた。でも「いいね！」。
上司に怒られた。でも「いいね！」。
みたいに、ネガティブな事でも
とりあえず脳内で「いいね！」ってしちゃう。
そんな厚かましさも、「いいね！」（笑）
個人的には、無理やりなポジティブシンキングってのは
あんまり好きじゃない。
ドーーーン、と落ち込むことがあってもいいいし、
自分の馬鹿さかげんに、うんざりすることもあって
それが当然なようにも思う。
ただ、それで変にウジウジして
まわりに気を遣わせる自分は、あまり歓迎しない。
（たまには良いと思うけれどね）
なので、
ズーーーンと落ち込んでいても、
イジケまくっていても、
世の中に適合しない自分をなげいても、
心の一番奥の隅っこの方では、
ひそかに「いいね！」ボタンをクリックしちゃってる。
そんなのが「自己肯定感」の正体で
いいんじゃないかな？なんて思う。
誰にも認められなくても、それは仕方ない。
タイミングってのも、あるだろう。
それでも、ちゃっかり自分自身には
「いいね！」しちゃっていて、いいんじゃね？
そんな風に思うんだよね。
まぁ、さいわい、私にこの「お題」をくれた本人は
「なるほど！
じゃあ、気軽に自分に“いいね！”してみますわ」
と、ご納得の様子だったので、よかったよかった（笑）
さてさて。
別に、毎日の波は、あっても良いと思う。
でも、気持ちがモヤモヤしている時こそ、
自分に大サービスで、脳内「いいね！」しちゃっても
誰にも迷惑はかけない。
本日のあなたは、自分自身にいくつの
「いいね！」
をクリックしてあげますか？
少なくとも、この記事を読んでくれた
あなたに、私から心をこめて
「いいね！」
をひとつ、贈りたいと思います。
ではでは。