先日、友人とまた飲んでいたんだけれど、
その時に、その友人が言ったセリフが
けっこう深いなぁ、と思ったんだよね。
そのセリフって言うのが、
「人は流される。
しかし、今、どこから流されるのかは
選ぶことが出来る」
というもの。
人は弱い。
自分の中に善性と悪性があるとしても
善性は、やっと立って歩くことができるようになった
赤ちゃんのように、頼りなかったりもする。
ちょっと負荷をかけるだけで、
すぐに倒れ込んでしまったり、泣きだしたりしてしまう。
また、ちょっと欲望をちらつかされるだけで、
大した考えもなくフラフラと誘われてしまったりもする。
自分の中の善性は、
そんな乳児のように頼りないのかもしれない。
そして、人は未来を計れない。
自分の未来を完全に予見し、
コントロールすることが出来る人なんていない。
どんなに用意周到に計画していたとしても、
たったひとつの歯車の違いで、
良くも悪くも未来は大きく変化してゆく。
だから、人は流されている。
表面上、どんなに輝いて見える人であっても、
すべてを思い通りに出来ている人なんていない。
大きなうねりの中で、必死にもがきながら
それでも自分の意思とは無関係な方向に
辿り着いてしまうことも多い。
それが現実であり、真実だ。
ただ。
だからと言って、
「すべての努力は無駄である」
だとか、
「すべては決められていて、もがくのは無意味だ」
ということではない。
変な運命論者きどりになる必要は、まったくない。
私たちは、大きな流れに逆らう事は出来ず、
そのうねりに流されてしまう。
しかし、その流れには、たくさんの選択肢が在る。
これから、どの「うねり」に身を投じるのかは、
今、この瞬間の自分が決めることが出来る。
今、この文章を読んだあと、
今の職場や生活を放棄して、旅に出ることは可能か？
もちろん可能だ。
今までの人間関係をすべて放棄して、
まったく違う人たちの群れに飛び込もうとすることは
出来るか？出来ないか？
もちろん、出来る。
そこで受け入れられるかどうかは別にして。
普段は意識していないにしても、
私たちには大きな流れを選択する余地が
無限に広がっている。
そして、その選択自体は、
いつでも、どこでも、どんな状態であっても
することが出来る。
人は流される存在ではあるものの、
その流れから出て、新しい流れに身をゆだねることは
実は、いつでも、この瞬間に選ぶことができる。
だから。
もし、自分が「将来ありたい姿」があるのだとしたら、
最も大切なことは、
「自分が身をゆだねる流れを選ぶ」
ということなのかもしれない。
ずっと愚痴を言い続けている「流れ」の中で
前向きな気持ちを維持するのは非常に困難だ。
貧しさを美化し、豊かさを憎む「流れ」の中で、
豊かさを得ることは不可能に近い。
異性との素晴らしい関係を構築するためには
ずっと同性とだけいる「流れ」からは出る時が必要だし、
夢や、かけがえのない時間を共有できる「流れ」にいれば、
いつのまにか「Dreams come true」に流されてゆくだろう。
小さい時、
「だって、みんな持っているもの！」
「みんなやっているよ！！」
と駄々をこねて、親を困らせたことがあるかもしれない。
その「みんな」は、一人一人を挙げていくと
大した人数じゃなかったりもしたものだ。
でも、その当時としては、
それは間違いなく「みんな」だったし、
その「みんな」が、自分自身の世界のすべてだったはずだ。
そして、大人になった今、
自分の「みんな」は、選べるようになった。
どんなに狭かったとしても、
構成する人数が少なかったとしても、
他の人から見たら「バカバカしい」と
嗤われるようなものであっても。
自分の中の「みんな」を選んで、
その「流れ」に身をゆだねる。
それが、自分の未来を構築していく
もっとも手軽で、大きくて、身近な方法だと思う。
もちろん、未来は不確かだ。
その「流れ」が、確実にあなたの思い描く未来に
連れて行ってくれるかどうかなんていう保証はない。
それでも、あなたがその「流れ」に入り、
必死にもがくことによって、
その「流れ」には、大きなパワーを与えることになる。
あなたが、パワーを提供する一部にもなるわけだ。
「人は流される。
しかし、今、どこから流されるのかは
選ぶことが出来る」
一人では作れない「流れ」。
でも、あなたなしでも生み出せない「流れ」。
そんな「流れ」を、あらためて選んでみる
目と、時間を持ってみてもいいかもしれないね。
。。。と、
普段と微妙に違うテイストでお送りしましたが
特に何があったってワケじゃありません（笑）
良い週末を！
ではでは。