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マッハ93の退屈。

日頃生活をしていると、
 
「なんの変化もない、平凡な毎日だなー」
 
なんて、退屈を感じることって、あるよね?
 
 
 
でも、普段「当たり前」として意識すらしなかったことも、
あらためてフォーカスしてみると、
 
 
「おおお!!すげーっ!!」
 
 
となるような事って、いろいろある。
 
 
 
先日、恩師の話を聞いていた時に
 
 
「たしかに!
 でも、そんな考え方って普段していないわ」
 
 
という好例があったので、今日はそれをシェア。
 
 
 
恩師は普段から壮大にものを考えるのがとても得意な方で、
 
 
「ねぇ、イグちゃん。
 地球っておもしろいよね」
 
 
というところから、話をしてくれた。
 
 
「地球って、太陽の周りを回っていると言われているでしょ?
 
 今、私たちは地球でこうやって普通に話をしているけれど、
 ほんの1秒前までは、今いる場所は宇宙空間だったんだよ」
 
 
 
つまり。
 
 
地球は、ずっと宇宙空間を回っている。
 
1秒前に地球がある場所と、1秒後に地球がある場所は
それこそ何十キロも違う訳だ。
 
 
何もない宇宙空間をコマ送りで定点撮影したら、
 
何もない真っ暗闇に、一瞬地球が現れて、そして次の瞬間には
また何もなくなってしまう。
 
 
そして、宇宙は膨張しているわけだから、
全く同じ場所には、もう二度と地球は現れることはない(よね?)
 
 
 
 
私たちは、1秒前には何もなかった宇宙空間を
ビュンビュン飛ばしながら
 
 
「あー、退屈だ」
 
 
なんて言っている。
 
 
そんな風に考えると、なんか面白いよね。
 
 
 
 
 
似た感じのことを、私が尊敬する大作家
星新一先生も言ってくれている。
 
 
 
「ことしもまたごいっしょに
 九億四千万キロメートルの宇宙旅行をいたしましょう。
 
 これは地球が太陽のまわりを一周する距離です。
 
 速度は秒速二十九・七キロメートル。マッハ九十三。安全です。
 他の乗客たちがごたごたをおこさないよう祈りましょう。」
 
 
 
これは、星新一先生が、年賀状や他のところに書いた言葉で、
そんな風に考えると、
 
 
「地球にいるだけで、ものすごい旅なんだな」
 
 
なんて風に考えられる。
 
 
 
さて。
 
 
 
 
普段、
 
 
なんとなく、ぼけーっと過ごしていると気がつかないけれど、
本当にこの世にいるだけで、私たちは
とんでもない奇跡の連続に遭遇しているのかもね。
 
 
 
今回は、そんな「奇跡」の一例だけれど、
 
 
「退屈だな」
 
「つまんないな」
 
「アンラッキーだな」
 
 
なんて思った時に、また別の視点を持ってみるのも
面白いかもしれないよね。
 
 
ではでは。

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