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タイムスリップ思考法

先日、駅のホームを歩いている時に
とある広告を見た。
 
ドリンク剤かサプリメントか
忘れちゃったんだけれど、
とにかくその宣伝文句には、
 
「疲労回復に効く!」
 
「運動不足のあなたに!」
 
みたいなことが書いてあったのね。
 
 
まぁ、相変わらず私の思考回路が
おかしいんだけれど、そこから、
 
「これって、昔の人が見たら、
 なんて思うんだろうなー?」
 
なんて妄想が始まった。
 
 
 
昔の人がこの広告文を見たり聞いたりしたら、
 
 
「疲労回復には、睡眠でおじゃるよ。
 マロは、ぐっすり眠ることにするでおじゃる」
 
「運動不足って、何だべ?
 体を動かすことが不足するんだべか?
 じゃあ、体を動かせばいいべ?」
 
 
と、そんな感想を持つような気がする。
 
 
時代にもよるけれど、たぶん、
ある時代の人には、ものすごく理解不能な言葉だろうし、
 
「なんでわざわざドリンク剤で
 疲労回復しないといけないんだろう?
 運動不足を補わないといけないんだろう?」
 
と思うような気がする。
 
我ながら、余計なお世話の妄想なんだけれどね。
 
 
 
さらに、
 
「ってことは、今の人には理解不能だけれど、
 未来の人にとっては、当たり前に
 受け入れられたりする言葉もあるんだろうなー」
 
なんて、妄想が暴走しだすのも、いつものこと。
 
よくまぁ、ホームを歩いていて
線路に落ちずに済んでいると思う。
 
 
 
今回妄想したのは、
 
「愛情回復に効く!」
 
「思考不足のあなたに!」
 
みたいなドリンク剤があったら、
妙な違和感を持つよね?現代人の私たちは。
なんてこと。
 
 
今の私たちだったら、
 
「いや、愛情ってドリンクで回復できないだろ?
 好きな人とかペットとかとラブラブしようよ?」
 
「思考不足って!
 いつも思考しすぎで疲れているのに、
 なんで思考が不足するんだよ!」
 
みたいに、普通に思うよね?
 
 
でもその違和感は、言葉や対象が違うだけで
昔の人や未来の人が間違っているわけじゃない。
 
 
現代人は「疲労回復はドリンク剤でできる」というのを
なんとなく許容しちゃっている。
 
だとしたら、未来の人が
「愛情回復にはドリンク剤でしょ?」と
受け入れる可能性がゼロとは限らない。
 
 
また、運動が不足することなんて
考えられなかった時代の人にとっては  
「運動不足」という言葉は、謎の言葉だ。
 
たぶん「呼吸不足」とか「まばたき不足」くらい、
何が何だか分からない言葉だろう。
 
 
でも、我々現代人は「運動不足」に悩まされるし、
それをなんとドリンク剤で補えるということを
なんとなく許してしまっている。
 
 
考え始めると、おかしいよね?
 
 
だとしたら、私たちが普段、
不足しているとは思っても見ない事を
未来の人が不足すると思う可能性は、あるわけだ。
 
 
それが「思考不足」とかかもしれないし、
「勤労不足」とかかもしれない。
 
 
SFチックな話になるけれど、
すべての仕事をロボットがやってくれるような未来になったら
思考することが、今よりも足りなくなる可能性もある。
 
 
そうしたら
 
「あーあ、最近アタマがなまってるなぁ。
 思考不足だわー。
 
 ちょっと“おしごとジム”にでも行って
 頭に汗かいてくるか」
 
みたいに、休日とかにお金を「払って」
事務作業とか考える仕事とかをやりにいくかもしれない。
 
 
現代人が体を動かすために、わざわざお金を払って、
ハツカネズミみたいにベルトコンベアーの上で
走り回るみたいに。
 
(私もジムに行くから、人の事は
 全然言えないんだけれどね)
 
 
もしくは、
 
「あーあ、思考不足だなぁ。
 こんなときは、ドリンク剤でも飲むか」
 
という習慣を持つ人が出てこないとも限らない。
 
 
本来なら、
 
運動が不足しているんなら、運動すればいいし、
思考が不足しているんなら、思考すりゃいい。
 
でも、なぜかダイレクトな解決法
以外を選択したりするわけだ。
 
面白いものだよね。
 
 
 
 
で、
 
 
こんな妄想ばかりしていて、
ホント、私はどこに向かっているんだろう?
とも思うんだけれど、
 
あるモノや、ある言葉を聞いた時に、
 
「これって、昔の人が見たり聞いたりしたら
 どんな感想を抱くだろう?」
 
「逆に、未来の人が見たり聞いたりしたら
 どんな感想を抱くだろう?」
 
「現代の私たちは普通に受け入れているけれど
 昔の人や未来の人は、どうだろう?」
 
「昔の人、あるいは未来の人は普通に受け入れるけれど、
 現代人の私たちから見ると、妙な違和感があるものが
 あるとしたら、それはどんなものだろう?」
 
なんて考えると、思考が広がって面白い。
 
 
どこかの視点で見た時に
違和感を感じる発見が出来たのであれば
それは「アイディア」になる。 
 
 
そして、もしどこの視点から見ても
それほど違和感がないように思えるものが見つかったのならば
それはきっと「普遍的原則」「本質」なのかもしれない。
 
 
いろんな思考法があると思うけれど、
その場にいながらタイムスリップして
 
「昔の人」
 
「未来の人」
 
と対話をして、現代に生きる自分を俯瞰してみる。
 
 
そんな「タイムスリップ思考法」をやってみると、
面白い発見があるかもしれないよね。
 
 
さてさて。
 
 
今のあなたの日常生活。
 
昔の人から見たら、どう見える?
 
未来の人から見たら、どんな風に映るだろう?
 
 
ではでは。
 

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