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雪だるま。

先日、関東地方に降り注いだ大雪は、
みんな大変だったよね。
 
 
 
 
雪に慣れている地方の人から見れば
 
 
「あの程度でパニックになるなんて
 軟弱だなぁ」
 
 
と思うかもしれないので、
そこはなんとも、お恥ずかしいのだけれど(笑)
 
 
 
そんな、珍しい雪の中で、
町中には、そこかしこに、たくさんの
 
「雪だるまさん」
 
がポコポコ並んでいるようになった。
 
 
 
かわいいいなぁ、と思うのと同時に、
 
 
「理想の仕事も、同じようなものだなぁ」
 
 
という感想をいだいたのは、
たぶん私が、変な人だからだと思う(笑)
 
 
 
 
 
 
どのような仕事でも同じで、
ほとんどの仕事は、一過性のものだ。
 
 
「いや、私の仕事は数世代先にも残る」
 
 
というものであっても、
地球の歴史から見れば「あっ!」という間に
現れては消える。
 
 
 
雪だるまが、1日で溶けてなくなるか、
1週間あるか、それくらいの差にすぎない。
 
 
 
 
 
 
じゃあ、だからと言って
 
 
「雪だるま、どうせ消えてしまうのに
 作るの、バカバカしいよね?」
 
 
「雪だるまを一生懸命作っている人の
 気がしれない」
 
 
なんて、なるだろうか?
 
 
 
 
少なくとも、私の記事を読んでくれている人は、
そう思わない人の方が多いと信じる。
 
 
 
 
 
 
雪が降った。
 
 
そこには、関東ではなかなか体験できない
シチュエーションが用意されている。
 
 
好奇心、遊び心も手伝って、
雪だるまを作ってみようと、がんばる。
 
 
寒い中、誰に頼まれたのでもなく
せっせと雪玉をつくる。
 
 
 
顔は、どんな風に作ろう?
 
そういや、ペットボトルのフタが
目にちょうどいいんじゃないか?
 
 
そんなアイディアも、湧きだす。
 
 
 
 
 
雪だるまを作っている時には
 
 
「どうせ、数日中には
 溶けてなくなってしまうんだろうな」
 
 
なんてことは、みじんも考えない。
 
 
 
それよりも作ることに夢中だし、
その後どうなるか?なんてことは、
正直、どうでもいいことだ。
 
 
 
そして、ひとつの雪だるまに
「命」が宿る。
 
 
 
「命」が宿ったことに、満足する。
 
 
それでいい。
 
 
 
作った人は、その場から立ち去るだろう。
 
 
 
しかし、その後、
 
道行く人のうち、何人かは、その雪だるまを見て、
心にじんわりと、あたたかいものを感じる。
 
 
いつのまにか忘れていたような、
懐かしくも、ほこほこする感覚。
 
 
 
 
 
 
雪だるまを見る人も、
 
 
「いつか溶けちゃうのに、
 こんなのに労力を使うなんて・・・」
 
 
と思う人は、よほど心のねじ曲がった人だ。
誰も、そんなことは思わない。
 
 
 
 
 
命を宿して、その命が
人々にあたたかい気持ちを届ける。
 
 
 
 
しかも、
 
「誰かに見てもらおう」
 
「私が作ったのだと、認めてもらおう」
 
なんて気持ちではなく、純粋に楽しんだ結果、
そうなる。
 
 
 
 
そんな、雪だるまみたいな仕事を、
生きている間に、何回かはしたいものだなぁ、
と思う次第。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして。
 
 
 
さらに視点を変えれば、私たち自身が、
 
“大いなる存在”に作られた
 
 
「雪だるま」
 
 
なのかもしれないなぁ、なんてことも思う。
 
 
(別に、宗教家になるつもりはないけれど)
 
 
 
 
 
 
地球という、よそではあまり見られない惑星ができた。
 
 
そこで、大いなる存在は、珍しい遊び場所である地球に
 
「人間」
 
という雪だるまを作ってみた。

 
 
 
そこに、大いなる意志とか、そんなのがあるのかはわからない。
 
 
80年やそこらで、ひとつの「人間という雪だるま」は
消えてなくなってしまう。
 
 
 
 
でも、だからどうしたというのだ!?
 
 
 
 
 
純粋に、楽しんで「命」を宿してみた。
 
 
 
そんな風に、私たちは作られたのかもしれない。
 
 
もちろん、単なる想像だけれどね。
 
 
 
 
 
でも、
 
 
 
もし、そうだとしたら、私たちは
道行く人の何人かには、
ほこほこしたエネルギーを提供できる。
 
 
そんな力も、実は持っているのかもしれないよね。
 
 
 
 
 
 
 
「いつ溶けるか?」
 
 
そんなこと、どうでもいい。
 
 
 
何人か。
 
 
たった一人にでも、何かが伝わって、
その直後に忘れ去られても、それでもいいな。
 
 
そんな風に思う、今日この頃でした。
 
 
ではでは。
 
 

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