100点の解決法よりも、
70点の解決法の方がいい。
というと、言葉足らずかもしれない。
正確に言うと、
「誰かが出した100点の解決法よりも、
自分で導き出した70点の解決法の方がいい」
だ。
個人的には、そんなスタンスで人の相談に乗ろうと
思っているんだよね。
誰でも、色んな事で悩むことはあるだろう。
そんな時に、自分以外のアドバイザーとか
相談相手に悩みをぶつけてみるのは、
とてもいいことだと思う。
個人的には、人の悩みを聞いている時は
「ああ、心を開いて話してくれているんだな」
「私も、存在していて無駄じゃないんだな」
なんて思えるので、とてもうれしい。
で、
そんな中で、私が気をつけていることは、
「相手の出した結論が、最も良い」
というスタンスを守り抜くことだ。
色んな相談事がある。
「仕事で行き詰っていて。。。」
「恋愛がうまく行かなくて。。。」
「あの人と、馬が合わない」
「もっと金銭面で楽になりたい」
などなどなどなど。
もちろん、相談を受けるからには
私が考えうる限りでベストの方法を提示しようと
努力はする。
でも、
こちらが提示したベストだと思われる方法よりも、
こっちとしては70点くらいの解決策を
相手がチョイスすることが、なぜか多い。
たとえば、
「すでにある程度ビジネスがうまく回っているんだけれど、
もっと大きくしたい」
なんていう相談事の場合。
客観的に見て、資金が増えれば、
そのまま順調に拡大するのが明白な場合がある。
その場合、
「●●で資金を借りて、
そのまま事業を広げて見る」
という提案をすることがあるんだけれど、
相手は「YES」と言わない。
なぜならば、
「それだと、自分で事業を大きくした、という
感じがしないから」
という答えだったりする。
さらに、
「あの人と、馬が合わない」
と思っている相談相手の話でも、
仕事上でもプライベートでも、その人と会わないで、
他の人間関係にも影響なく済ませることができるし、
本人もそれを知っていたりする場合がある。
で、
「じゃあ、お互いのために
会わないようにすればいいんじゃない?」
と提案しても、相手は首を縦に振らない。
理由を聞いてみると
「それだと、この問題から逃げたように思うから」
という風に教えてくれたりする。
その問題そのものよりも、
プロセスとか、感じ方、受け止め方の方が大切だ。
さらに、まったく同じ解決方法に辿り着いたとしても、
「誰かからのアドバイスを受けて、こうした」
という行動よりも、
「自分の意思で、こう決めた」
という行動の方が、100億倍パワーがある。
なので、
どんなに誠心誠意こちらが提案したことを
10件でも20件でも相手が却下しようと、
「本人が出した結論が、一番良い」
というスタンスを崩さずに
相談に乗ろうと努力はしているつもりだ。
まぁ、そこまで人間が出来ていないので、
「いやいやいや、これがベストでしょ?」
と思うこともしばしばあるんだけれど、
やっぱり「本人が出す」ということを
大切にしたいと思っているんだよね。
なぜならば、私自身が
「誰かの言うとおりの解決法」
を実践した時と、
「最終的に自分で決めた解決法」
を実践した時の、満足度の違いを痛感しているから。
「誰かの言う通りの解決法」で
物事が100%うまく行く場合もある。
その時は、相手に感謝するけれど、
ちょっと
「本当に、これでよかったのかな?」
と思ったりする。
さらに、助言してくれた人は
全然そんなことを思ってなかったとしても
「相手への依存度が上がった」
とか、
「支配されている感じ」
を感じちゃったりする。
(今まで色々アドバイスをしてくれている人、
すみません。本当に感謝してます)
対して、
「最終的に自分で決めた解決法」を実施して、
結局うまくいかなかったりもする。
でも、
「まぁ、自分で決めたしなぁ」
とか、
「次は、もう少しスマートにできるかな?」
なんて思えたりする。
なので、
「もっと、バシッと解決法を示してよ!!」
と言われても、
「まぁ、選択肢の一つとして検討してみてよ」
と、モヤモヤする返答をすることが多い。
解決する手段は、
100でも1,000でも提示する。
でも、どれを採用するかは
本人の自由。
そういうスタンスの相談者でありたいなぁ、
と思ってます。
解決する手段を1つ提示して、
それを採用させるためのプレゼンテーションをする。
という相談者もいるし、
そっちの方が頼りがいがあったりもするだろう。
そういう相談者が必要な人は、
そっちに行けばいいと思うし、
使い分けてくれれば良いと思う。
いろんなスタンスがあるから、
その時その時の好みで使い分ければいいよね。
そして、
あなたが相談する側じゃなくて、
相談をされる側の時も、
いろんなスタンスの中で
どうするかを考えて見るのも
興味深いかもしれないよね。
ではでは。