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異端のサイクル。

色んな文化の経緯を見てみると、
必ずといっていいほど技術革新にともなう
新興勢力が出てくる。
 
 
そして新興勢力は、はじめは
 
「異端」
 
「邪道」
 
と揶揄されるんだけれど、そのうちに本流になってゆく。
 
 
 
たとえば、エンターテイメントも、
むかしむかしは、
 
「舞台での演劇こそ本流」
 
みたいな時代が長く続いていた。
 
 
しかしそこに映写機とスクリーンという
新しい技術が登場することにより
 
「映画」
 
というエンターテイメントが出てきたじゃない?
 
 
はじめは、映画俳優は舞台俳優に比べて
「格下」に見られて、舞台俳優さんにバカにされていた。
 
 
でも、
 
「映画って、面白い!」
 
「映画の方が、儲かる!」
 
という流れが出来て、どんどん才能あふれる人が
映画に集まってきた結果、映画は月日を重ねるごとに
 
「異端」「格下」
 
という扱いをされなくなってきたよね?
 
 
 
そして、今度はテレビが登場すると、映画界の人は
 
 
「テレビなんて、異端だ、邪道だ」
 
「テレビの普及、反対!」
 
「映画スターは、テレビに出演しないように」
 
 
という、一大ネガティブキャンペーンが行なわれた。
 
 
 
しかし、
 
 
「テレビって、楽しい!」
 
「テレビって、儲かるやん」
 
 
という流れに逆らうことは出来ずに、
一時は映画館がゼロになるんじゃないか?
というくらいにまで、映画は廃れてしまった。
 
 
 
そして。
 
 
今は、ネットの普及にともない、
たとえばYou tubeとか、ニコニコ動画とかが
台頭してきている。
 
 
これも、今は
 
「テレビに比べて、クォリティが低い」
 
「ユーチューバーなんて、社会のゴミ」
 
みたいな「異端で格下」扱いをされているけれど、
たぶん、
 
 
「面白い!」
 
「儲かる!」
 
 
という流れに逆らえずに、今はテレビで活躍している人も
ネットで活躍する可能性が濃厚だと思う。
 
 
 
また、それにともなって
演劇も映画もテレビも、一時は
 
「もう、完全になくなっちゃうんじゃない?」
 
という退廃をみせた後に、それぞれの良さを見直される、
というのが、大きな流れみたいだね。
 
 
 
 
もちろんこれは、いわゆる演劇系だけの話じゃない。
 
 
分かりやすいのは、音楽とか、出版とかもそうだろう。
 
 
音楽も
 
コンサートホール
 ↓
レコード
 ↓
CDなど
 ↓
ネットでほとんど無料
 
 
みたいになっているし、文字メディアも
 
 
紙の書籍
 ↓
電子出版
 
 
みたいな流れになってきている。
 
 
その他、絵画もそうだし、写真なんかもそうだろし、
エンターテイメントに限らず、全てにおいてそうだろう。
 
 
今の異端は、将来の正統。
今の正統は、将来の伝統芸。
 
 
みたいなサイクルが、ずっとあると思う。
 
 
 
 
そこで。
 
 
昔の偉人たちに憧れることってあるじゃない?
 
 
たとえば、
 
「あんな映画スターになりたい!」
  
とか、
 
「あんなミュージシャンになりたい!」
 
とか、
 
「文豪になりたい!」
 
とか。
 
 
 
でも、
 
 
同じようなスタイルで、
同じような地位になることは、絶望的に無理だ。
 
 
なぜなら、時代背景が違うし、
技術も、お客様のニーズも、お金の流れも違う。
 
 
 
私なんかは、
 
 
「短編小説作家の、星新一先生みたいになりたいなー」
 
 
という、あわい夢を持っているんだけれど、
構造的に、同じようになるのは無理なのも理解している。
 
 
 
紙の本が、これから昔と全く同じような形で楽しまれるように
復活することは、100%ない。
 
ただ、「読む」という楽しみや、
文章を書くことが商売につながるという道は
どの時代でも、必ず用意されている。
 
 
 
それが証拠に、
 
私は自分が出版した本で得た印税の数百倍のお金を、
文章を書くことで、すでに得ている(笑)
 
 
 
伝統を大事にしつつも、
それぞれの時代のニーズに合わせた形で
夢を追って行く必要がある、と思うんだけれどいかが?
 
 
 
今すでに大御所になっているようなミュージシャンと
全く同じように活躍できる可能性は、100%ない。
 
 
昔の映画スターと全く同じような活躍を目指しても
それは100%無理。
 
 
巨人のようなフォトグラファーと
まったく同じ形で活躍することは100%不可能だし
やる必要もない。
 
 
 
少なくとも、地位も名声もお金も同じように手に入れる、
なんてのは、目指さない方がいい。
 
 
伝統の守り手となるか?
 
それとも
 
新興勢力として活動するか?
 
もしくは
 
その両方をバランスよく取り入れていくか?
(ちなみに、私はこれ。
 紙の本の出版も目指すし、他の書くことでお金も手に入れる)
 
 
 
 
どのような生き方も、素晴らしいと思う。
 
あなたにフィットした生き方をし続けて行く中で、
きっと、あなたの背中を追う者たちが現れて来るんだろうから。
 
 
ではでは。

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