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効率化なんて、非効率だ!

世の中、頭のいい人がたくさんいて、
どんどん便利になってゆくよね。
 
誰でも無駄なものは省きたいし、
時間やお金をなるべく節約して、
最小の労力で、最大の効果を得るようにもしたい。
 
 
なので、
 
「楽してダイエット」
 
「放っておくだけでお金持ち」
 
「聞くだけで英語がペラペラ」
 
みたいなものたちが流行ったりもする。
 
 
 
もちろん、効率を考えるのは、悪いことじゃない。
 
しなくていい苦労はしないでいいし、
先人たちの知恵をお借りして、
自分に必要な果実を手に入れることは素晴らしい。
 
 
 
ただ。
 
 
世の中には、効率化すればするほど
本当に欲しい成果から離れていってしまうという
ナゾナゾみたいなものもある。
 
 
いろいろとあるんだけれど、その中でも
【 人間関係 】は、その最たるものの一つだろう。
 
 
 
人間関係には、いろいろとある。
 
 
友達同士のつきあいもあるだろう。
 
同じ職場での同僚や上司、部下とのつきあい。
お客さまや取引関係でのつきあい。
 
ご近所同士のおつきあい。
 
恋人との関係もあるし、
片思いの関係もあるだろう。
 
もちろん、家族とのかかわりも
大切な人間関係だ。
 
 
そんな数々の人間関係の中で、 
最小の時間と労力で、
深い人間関係を構築しようとする。
 
それって、難しくない?
 
 
できるだけ一度にたくさんの人と
効率的に親友になるというテクニックを学ぶ。
 
家族やパートナーに
できるだけ短い時間で分かり合おうとする。
 
そんな試みは、まず100%うまく行くことはない。
 
 
 
「いや、イグさん。
 私は最小の労力で、たくさんのお客様を
 獲得していますよ」
 
「忙しい中、家族との時間も効率的に作ってますよ」
 
 
という反論もあるかもしれない。
 
 
もちろん、一度にたくさんのお客様候補を
呼び寄せる方法もあるし、
それは効率的と言えるかもしれない。
 
また、やることがたくさんある中で、
大切な人との時間も作ろうとするのは素敵だ。
 
 
その上で。
 
「その人間関係が、本当に欲しかったもの?」
 
となると、疑問が残ったりもしない?
 
 
表面的にはうまく行っていたとしても、
それは、相手が欲しかった本当の関係なのか?
あなた自身が欲しかった本当の関係なのか?
 
そう問われると、とまどってしまったりもしそうだ。
 
 
人は、自分がどれだけ大切に扱われているのかを
本能的に察知する。
 
そこに「効率化」の尻尾が見えたら、
とたんに心のシャッターを閉じる。
 
大切にされていないと、瞬時に感じるからだ。
 
 
 
 
 
だから。
 
 
人との付き合いにおいては、
効率化は考えない方がいい。
 
効率と非効率なら、
あえて非効率をチョイスした方がいいくらいだ。
 
 
「もう、とことん付き合うぞ!」
 
「どんなに長い時間がかかっても
 どんなに苦労したとしても、
 あなたのことを大切にするぞ!」
 
 
と、心の底から腹を決めた瞬間、
相手が分かってくれることがある。
 
そんな風に思う。
(「とことん付き合うフリ」だと、すぐバレる)
 
 
 
友達同士でも、
仕事上の関係でも、 
ご近所同士のおつきあいでも。
 
パートナーでも家族でも、
 
「こうやると、相手とうまくコミュニケーションできる」
 
なんていうテクニックに走るのは、アホらしく空しい。
 
 
時にぶつかろうとも、
時に嫌われようとも、
 
心を込めながら、相手と向き合う。
 
 
そこには、多くの時間もエネルギーも使うだろう。
効率化の真逆といってもいい。
 
ふだん、効率化を是としている自分の中で
ささやかな拒否反応が出ることもあるかもしれない。
 
 
ただ、
 
その分、長く深い年月の中で
幾層にもミルフィーユのように重ねられた人間関係が、
深い信頼を味わわせてくれるのじゃないかな?と思う。
 
 
これは、人間関係だけじゃないかもしれない。
 
 
本当に大切にしたいことは、
効率化を目指さない方がいい。
 
 
人間関係であれ、自分の夢であれ、
真の健康であれ、人生の経験や学びであれ。
 
 
 
さほど重要じゃないものは、
大いに効率化してもいいと思う。
 
ただ、すべてにおいて効率化を求めるうちに
 
「自分が本当に大切にしたいもの」
 
を、見失わないようには、お互いにしたいよね。
 
 
 
 
さてさて。
 
 
あなたが本当に大切にしたいもの。
 
効率化すべきでないものは、なんですか?
 
 
それこそ、効率化しないで
じっくり考えてみるのも、いいかもしれないよね。
 
 
 
ではでは。

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