先日、今まで二人では会ったことがなかった
頭脳明晰な友人と会ってきた。
一応、年齢的には私の後輩に当たるんだけれど、
ホント頭のいい人で、教えてもらっている事の方が
多い感じなんだよね。
その友人は、様々な分野で明晰な頭脳を
披露しているんだけれど、
中でも特に優秀なのが
「説明する能力」
だと、個人的には思っている。
その人が説明をすると、
どんな難解な本でも、概念でも、
かなりクリアに理解が出来る。
「あー、そこまでクリアに説明できたら
さぞかし楽しいだろうなー」
と、嫉妬してしまうくらい、説明が上手いのだ。
なので、
せっかく2人で会ったと言う事もあり、彼に
「何か、説明を上手くするコツみたいなものってあるの?」
「普段、説明する時に意識していることがあったら教えて」
と、聞いてみたんだよね。
そうしたら、その友人は、
これまた綺麗に説明をしてくれた。さすがやわ(笑)
友人によると、説明する時のポイントは、
実は2つしかないそうだ。
その2つのポイントを代わる代わる提示していくことによって
相手の理解度を深めていくそうだ。
さて。
ではその2つのポイントとは?
非常にシンプルで、説明する対象の
【抽象度を上げる】
ということと、
【具体性を上げる】
ということを、相手の理解度に合わせて
やればいい、ということだった。
つまり。
何かを説明する時に、
そのものが持つ「本質」にフォーカスを当てて、
より普遍性を抽出して相手に伝えるのが、
「抽象度を上げる」
というアプローチ。
逆に、そのものの持つ特性を、
より詳細に、分かりやすく伝えるのが
「具体性を上げる」
というアプローチ。
「森」にフォーカスを当てるのが
「抽象度を上げる」ことで、
「木」にフォーカスを当てるのが
「具体性を上げる」と言い換えてもいいかもしれない。
抽象度を上げると、
説明するもの自体からは離れてしまうが、
より本質的な話をすることになるので、
聞く人が聞けば、
他の分野への応用度が高まるし、
今まで知っているものと比較して理解を深めることが出来る。
対して、具体性を上げると、
説明するもの自体の事がより深く分かり、
同じことをする時の再現性が高まるだろう。
どちらがより大事、とかではなく、
相手が理解をしやすい形を提示して
「抽象度を上げて説明し、
つまづいたら具体性のある話に変える」
「具体性を上げて説明し、
より深い理解のために抽象度を上げて話す」
という繰り返しによって、説明をしていけばいい、
ということだった。
たしかに、考えてみれば同じような事を
していることもあったけれど、
「うまい説明のコツは?」
と聞いて、即答でこの答えが返ってくると言うのは
やっぱり、さすがとしか言いようがないなぁ、
と思う。
で、
これは、自分が何かを説明する時にも
活用できるのはもちろんなんだけれど、
自分が何かを理解したい時、
説明してくれる相手に対しても
活用が出来ると思うんだよね。
誰かが何かを説明している時に、
良く分からなければ、
「今は、抽象度を上げもらえば
理解ができるだろうか?」
もしくは、
「具体性を上げてもらえば、
理解ができるだろうか?」
ということを意識して話を聞く。
その上で、
「今は、抽象度を上げてもらいたい」
と思えば、
「その本質は、なに?」
とか、
「他のものでたとえるとするならば?」
とか、
「ひと言で言うと?」
と言った質問をする事で、
理解が深まるだろう。
逆に、
「具体性を上げてもらいたい」
と思う時があるのだったら、
「分かりやすく言うと?」
とか、
「時系列で分解して説明すると?」
とか、
「具体的には?」
と言った質問をすれば、
さらに理解できるようになるだろう。
「説明」と「理解」を、
この1つの軸で捉えると、
かなりクリアになるんだろうなぁ、と思ったんだけれど、
あなたは、どう思うだろう?
さらに分かりやすい記事を書けるようになるためにも、
これからさらに意識していきたいと思いますわ。
ではでは。