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夢には自腹を。

先日、
 
「もっと著者、書き手としてレベルアップせねば!」
 
と、とある出版セミナー&勉強会に参加させていただいた。
 
 
2日間にわたるものだったんだけれど、
いやぁ、驚いたね。
 
何に驚いたかって、私自身の無知に(笑)
 
 
 
出版に関する数字だけでも、何も知らなかった。
 
全国の本屋さんの数も、
そのうちの主要書店での売り上げ割合も。
 
毎日何冊の本がデビューを飾っていて、
そのうち増刷されるのが何割かも。
 
 
また、出版社さん側の事情を知らないまま
本を出そうと思っても、そりゃ無謀だということも。
 
 
ホント、無知は、時には突破力になるけれど、
継続的な成功のためには知るべきことが多い。
 
出版に関するセミナーだったんだけれど、
多くのビジネスに関するヒントも受け取ることが出来た
本当に素晴らしいセミナーだった。
 
 
 
特に、
 
「出版社からすれば、
 本を出すのは投資行動」
 
という話は、衝撃だった。
 
 
 
考えてみれば当たり前なんだけれど、
 
「本を出版する」
 
ということは、出版社さんにとっては、
 
「投資行動」
 
なんだよね。
 
 
ヒットするかしないか分からない本に
数百万円単位のお金を出して出版し、
全国の本屋さんに並べてもらう。
 
 
ある一定の部数が売れなければ、それは
 
「投資失敗」
 
となり、金銭的ダメージをこうむることになる。
 
 
さらに、その失敗が重なれば、
出版社として継続していけなくなる可能性もゼロではないし、
 
「あの出版社から出る本は、売れない」
 
なんていう、信用問題にすらなりかねないわけだ。
 
 
 
出版社は、ボランティアで本を出しているわけではない。
 
シビアな目で、そのテーマと文字の羅列に
価値があるのかを見極めるプロ投資家であるわけだ。
 
 
あらためて言われれば当たり前なんだろうけれど、
そこを深く理解していると、違ったものが見えて来るだろう。
 
 
 
 
で、それを踏まえたうえで今回の本題。
 
 
 
セミナー2日目は、参加者同士が
自分が出したい本をプレゼンテーションする時間がメインだったのね。
 
 
書きたい本の内容は様々で、
 
自分が手がけているサービスを
たくさんの人に知ってもらうための本であるとか、
 
自分の持っているノウハウを詰め込んだものとか、
 
自分の理想としている生き方を綴るものであるとか。 
 
 
 
それぞれの思いや夢をこめた
情熱的なプレゼンが次々と展開されていった。
 
 
そして、そのプレゼンに対して
講師の方や、参加者の方がフィードバックをしてゆく。
 
 
そこには、同じ志を持った仲間という敬意は持ちながらも、
遠慮なくバッサバッサと斬ってゆく
 
「ある意味のブシドー」
 
みたいな空気感が流れていた。
 
 
 
そのような中、
 
多くの参加者のプレゼンを聞いた後に
講師の方が投げかけた質問が、特に印象に残った。
 
 
その質問とは、
 
 
「で、もし売れなかったら、
 その数百万円、あなた自分で出しますか?」
 
 
というもの。
 
 
 
 
先ほども書いたように、出版社からみれば
1冊の本を刷って出すというのは、
数百万円の投資以外の何ものでもない。
 
 
それなのに、
 
どこの誰かも知らない新人作家の
 
「こういう世界を、もっとたくさんの人に知ってもらいたい!」
 
あるいは、
 
「私の仕事や会社を知ってもらいたい!」
 
「私をブランディングしたい!」
 
ということに、なんでお金払わないといけないのよ?
 
 
という意味。
 
 
 
 
これって、本当に当然じゃね?
 
 
知らない人に夢を語られて、
それに人間として共感したのならまだしも、
投資やビジネスのプレゼンの場において、
 
 
「私や私の仕事を知ってもらうために、
 アナタお金出してください。
 もしダメでも、私は責任取れませんけれど」
 
と言われて、誰がお金払うん?
 
 
自分がやりたいことに、
他の誰かからお金や信用というリスクを取らせるけど、
自分はリスクを取る覚悟がない。
 
 
それは、ちょいと都合よすぎやしませんか?
 
 
ということだ。
 
 
 
いやぁ、我ながら恥ずかしいね。
 
だって、参加者の中で、私が一番そのことを
理解していなかったんだもの。
株トレーダーなのに(笑)
 
 
 
そう。
 
 
理念にしても、会社にしても、人にしても、
 
「これを世の人に知ってほしい!」
 
という啓蒙活動をしたいのであったら、
それは自腹を切る覚悟があるべきだ。
 
 
別にお金だけのことじゃないんだけれど、
 
 
「これを知って欲しいんです!」
 
と宣言した時に、
 
 
「じゃあ、そのために数百万、身銭を切れるの?」
 
と問われた途端、
 
「ぐぬぬ」
 
と自信が揺らぐようならば、
もう一度、深く考え直す必要があるのかもしれないよね。
 
 
 
 
さてさて。
 
 
今の時代、夢を語る人は多い。
 
そして、夢を語っている時に
お金の話をするなんて、ヤボだ、というのも分かる。
 
 
ただ、ある側面から見た時に
 
 
「で、その夢に、多額の自腹を切れるの?」
 
 
という問いかけを、リアルにしてみる。
 
 
 
「自腹を切ります!」
 
と即答した人であっても、
 
本当にすぐに自分の銀行口座から数百万円をおろし、
7ケタの数字が預金通帳から消し飛ぶのを想像してみたり、
 
お金がない人であったら、その夢のために
すぐに複数の消費者金融にお金を借りに行って
自分の夢につぎ込めるか?と言われると、
 
「本当に?」
 
と思っちゃったりするよね?(笑)
 
 
 
「リアルに夢を描く」
 
というのは、案外、そんなことでもあるのかもしれない。
 
 
。。。と、どこまで覚悟が出来ているのか分からない私に
言われたくないだろうけれど(笑)
 
 
 
 
今回のセミナー。
 
出版に関する事だけでなく、多方面のインスピレーションを
ちょうだいすることができました。
 
 
講師の方、そして参加者の皆様に
あらためて御礼申し上げます。
 
 
ではでは。
 

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